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Lee 91-Jの歴史とディテールの特徴

米国3大デニムブランドのヴィンテージはそれぞれ明確な特徴があり、どれもとても個性的です。また、それぞれ辿ってきた道が異なります。Leeはワークウェアでは非常に強力なシェアを持っていたと思われます。Leeのデニムのワークウェアは随所に魅力的なディテールと特徴を備えています。今回は、91-Jについての歴史と現在手元にある4着の91-Jのディテール等を一部比較しながら紹介します。

Leeが一番最初の91-Jを市場に出したのは1928年頃であると言われています。1920年代、Leeは事業の拡大期で使用用途・目的に応じた専用のデザインと素材を開発して、次々と商品化します。

1924年に船乗りや森林伐採労働者向けのパンツを生産開始、そしてヘビーウェイトの13オンスのデニムを使用したカウボーイ向けのパンツの生産を始めます。この当時のリーバイスのジーンズ(ウェステッドオーバーオール)は9オンスだったので素材的にもかなりインパクトがあったと思います。

そして翌年の1925年にLee Jelt Denimを発表します。ジェルトデニムは11オンスでありながら織りに工夫を凝らし強度と耐久性を高めた新素材でした。そして1926年は疾風のごとく革新的な商品を矢継ぎ早に開発、発表します。

ジーンズはジッパーとU字型のサドルクロッチが付けられました。そして、スライディングファスナーが付けられたワークウェアを市場に投入します。さらにLeeは防縮加工、サンフォライズ加工された素材を使用し、ウエストと股下の長さを示すテイラードサイズの製品を発売開始します。翌年、ヘリンボーンツイルとヒッコリーストライプのデニムを商品ラインに加えます。さらに、新たに開発したジッパーを使用したユニオンオールを消費者から新しい名前を募集するコンテストを行って、"Lee Whizits"に改名します。

1928年、創業者のH.D.Leeが心臓発作で66才の若さで他界します。会社の経営はLeeの姪御の夫のレオナルド・ステープルズ(Leonard C. Staples)が引き継ぎます。Staplesの下、Leeは20年代の終わりまで大幅な売り上げの上昇が続きました。

(ここまでのLeeの1920年代の歴史の話はFundingUniverse Lee Apparel Company, Inc. History)の内容を要約しました。このサイトのページにはLeeの会社の歴史が書かれています。機会があれば、他の年代のところを含めて紹介したいと思っています。)

H.D.Lee氏が亡くなられた1928年に最初の91-Jが発売されたと言われています。Leeのワークウェアのラインは、ジェルトデニム、ホワイトステッチ、主要な箇所はトリプルステッチのディテールが特徴です。

91-Jは初代から後のモデルまで伝統あるLeeのワークウェアの特徴を備えています。最初期の91-Jはチンストラップと右胸ポケットにストラップが付いているのが最初期のみに見られるディテールです。

30年代に入りチンストラップとポケットのフラップが廃止されましたが、それ以外のディテールは全て継続し、主要デザインと特徴は大きく変わる事無く後のモデルまで引き継がれます。


左の写真は、1930年代後半から1940年代前半頃のモデルです。

フロントに4ポケット、左胸内側に1ポケット、ジェルトデニムにホワイトステッチ、主要な取り付け箇所はトリプルステッチ、バータックによるポケット取り付け強化等、主要な特徴は何十年も後のモデルにまで引き継がれます。

1940年代以前のモデルにはピスネームタグは付いていません。






 一般にハウスマークと呼ばれるタグです。1940年代前半以前のLeeのロゴマークのeは写真の様に少し左に回転して斜め右上を向いています。

このタグの時代に第2次世界大戦が起きたため、大戦モデルで使用されているタグでもあります。
前列の91-J2着(右が上の写真で紹介した1着)がハウスマーク斜体eです。右側のハウスマークは未使用ワンウォッシュです。

後列右は60年代(R付き、MR無し)、左は70年代初め頃(R付き、MR付き)です。

写真はフラッシュ未使用で生地の色が明るめに写っています。

デザインはほとんど変わらず、生地もジェルトデニムですが、生地自体の色味や風合いは年代でかなり異なります。
フラッシュを使用した写真です。左2着が30年代後半-40年代前半ハウスマーク、その右隣が60年代、70年代初頭の順です。

右側3着はどれも濃紺ですが、色味と生地の風合いがかなり異なります。

通常のデニムを使用した101-Jでも生地の色味と風合いは年代で大きく異なります。


フラッシュ未使用の写真の方が色落ちや風合いの違いが比較的分かりやすいです。

右の2着も結構良い色をしていますが、左の2着の色は実際に見ると独特でとても魅力的な色をしています。






袖の部分のアップです。袖口のボタンは3つです。袖のステッチはホワイトのトリプルステッチです。

基本的に共通のデザインディテールでありながら、年代、各々がとても個性的です。

どれ一つ同じではない事は、ヴィンテージ特有の魅力の一つでもあります。
左のボタンは通称ロングLと呼ばれるボタンです。このボタンは1928年の最初期から1950年代まで使用されました。ロングLのボタンは古い年代の91-Jの代表的特徴の一つです。

比べてみるとロングLのボタンの方が一回りからふたまわり程度大きいです。




この写真の方がボタンの大きさの差が少し分かりやすいかもしれません。













左胸ポケットは縦にスリットが入っていて、懐中時計が入れられる様になっています。

この写真はハウスマークの91-Jのポケットの拡大写真です。ロングLのスナップボタン、その下のウォッチポケット入り口は左右(写真では上下)共、耳付きです。

耳にうっすらとラインが入っています。リーバイスの赤耳が有名ですが、この年代のジェルトデニムの耳にもラインが入っていたとは、ちょっと驚きました。元の色が何色だったのか興味深いところです。
60年代のウォッチポケット入り口も耳付きでした。これは耳は上(左)側のみについています。こちらもラインがうっすらと入っているのが見えます。現時点でのラインは黄色に見えます。

赤耳のラインも色が抜けていたり、ピンク色だったりするので、元の色が黄色だったかは定かではありません。

リーバイスのヴィンテージジーンズでもウォッチポケット入り口が耳付きの物とそうでないものとありますが、91-Jでも同様のことがあるところが面白いです。

91-Jの様に長年変わらないスタイルや主要ディテールを持っていても、実際に並べて見ると、年代間でかなり異なるところがあることが分かります。そして、最も異なるのが生地です。染色の仕方だけでなく、素材の原料である棉自体も生成方法、種類、加工方法が異なります。生地の織り方や染料、染色の仕方等も年代ごとに微妙に異なります。実際に見るとその差は本当に大きいです。



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