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501の歴史 4: 1950年代 - 1960年オーバーオールからジーンズへ呼称変化

501の歴史連載シリーズ、1950年代に入ります。本記事はリーバイス本社のホームページに掲載されている文書、"History of the Levi's 501 jeans"の内容を訳し、補足説明を加えたものです。

Early 1950s: レッドタブのLEVI'Sの刺繍は両面に施される様になります。我々は、なぜこの変更が行われたか不明です。


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    • ##hand-o-right## 備考
      • 両面にLEVI'Sの刺繍が施されたレッドタブは、両面タブ、または、均等VのビッグE(タブ)と呼ばれたりしています。両面タブと呼ぶ時は、革パッチの501XXの片面タブに対して区別する意味で使われる場合が多いです。
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両面タブの革パッチ 501XX
60年代の後半にLEVI'SのVの字の右側が細いタブに移行します。左右のVの太さが異なることから不均等Vと呼んで区別したりします。不均等Vに対して、それまでのVの左右の幅が同じものは均等Vと呼ばれたりしています。


両面タブの登場した年についての推定


リーバイス社の文書では片面から両面にLEVI'Sの刺繍がほどこされたのはEarly 1950s(1950年代の初め)と書かれています。両面タブが登場したのは、これまでの通説としては、1952年頃と認識されている場合が多かったのですが、507xxにも片面タブが付いたものがあるため両面タブの登場は1953年以降の可能性が高いと考えています。

以前は、507XXが登場したのは、1952年と考えられていましたが、リーバイスの前ヒストリアンのLynn Downeyさんは、507XXの登場年は1953年と語っています。リーバイス社の文書も同様です。

さらに、これまで入手した当時の販売店のカタログなどを見ると、1952年のカタログでは506XXが掲載され、1953年から507XXが登場しています。

このため、507XXの登場年はこれまでの通説の1952年ではなく、1953年であることはほぼ確実だと考えています。

506XXは両面タブの存在は確認されていません。全て片面タブです。後継の507XXの一部の革パッチは、片面タブです。これらのことから、両面タブの登場年は1953年と推定しています。

関連ブログ記事:

[507XX1953年登場説についての考察 ##link##]


1954年: オーバーオール(ジーンズ)のジッパーバージョンが501Zと名付けられて、登場します。我々は、米国東海岸地域で製品の販売を開始しました。

東海岸の多くの人は、ボタンフライに慣れていなかったため、このモデル(ジッパーバージョンの501)が投入されました。
  • [message]
    • ##hand-o-right## 備考
      • この501ジッパーバージョンは、パッチのロット番号表記からヴィンテージ市場で501ZXXと呼ばれるモデルです。

501の呼称について

ヴィンテージ市場では、501XXと501を区分けて呼ぶ場合が多い(一般的)ですが、リーバイス社の場合は、分けずに全て501と呼ぶ傾向があります。このLynn Downeyさんの文書でも501ZXXではなく、ジッパーバージョンを意味するZのみを付与した501Zと表記しています。
Late 1950s: 革パッチは、”レザーの様な”ものとして知られるヘビーデューティ・カードストックのツーホーツパッチに変更になります。

変更の理由は、リーバイス社は全米中に製品を販売しており(生産販売数が増加し)、本物の革を使用することはコストがかかりすぎるようになってきたためです。
また、新型の全自動洗濯機は、本物の革に非常に厳しいためでした。(革にダメージや縮み等を生じやすい)
  • [message]
    • ##hand-o-right## 備考
      • ここで書かれていることは、紙パッチの登場、革パッチからの移行についての話です。

紙パッチから革パッチへの移行の推定年代


通常"Late 1950s"と言った場合、1950年代の終わり頃と解釈する場合が多いですが、ここでの意味は1950年代の後半と言う含みを持して使われていると思います。

両面タブ登場時の"Early 1950s"も同様で、1950年代の初め頃と言うよりは、前半に近い含みを持っていると解釈しています。

英語的には、前半であればFirst Half、後半はSecond Halfの方が明確なのですが、あえて含みを持たせる表現にしていると思います。言い換えると明確な年は分かっていないことを意味しています。

ヴィンテージ市場では、一般的に、紙パッチの登場は1955年頃、または、1950年代の半ば頃と認知されています。個人的には、紙パッチの登場は、1950年代の半ばよりも後、後半の可能性が高いと思っています。


革パッチの縮みについて


当時リーバイスのデニム製品に使われていた革パッチは、熱いお湯につけたり、乾燥機を使用すると、大幅に縮んでしまう傾向があります。

下は、縮んでいない506xxの革パッチ、若干縮んだ501XXの革パッチ、縮んだ501XXの革パッチです。
デニムジャケットの507XXや506XXでは、極端に縮んだ革パッチにより、生地が引きつけを起こしてしまっている品も散見されます。

501XXの場合はウエストバンド上に付いているので、パッチが縮んでしまった場合でも、生地側に極端な引きつけは起こしませんが、その代わり、パッチが破損したり、取り付けステッチが外れたりします。

当時は、パッチが縮むことを嫌って、外したりする場合も多かったと思われます。全自動洗濯機や乾燥機が普及した戦後のリーバイスデニム製品で、革パッチが残存しているものは、少ないです。


オーバーオールからジーンズへの呼称変化


1960年: 広告やパッケージングにおいて、”オーバーオールズ(Overalls)"の名称は、”ジーンズ”に変更となります。

我々は、過去に他の自社製品ラインでは"ジーンズ”と呼んでいたこと(特に、1930年代のボーイズ向けデニムパンツ)はありましたが、トップラインのオーバーオールは、50年代の若者達がこの製品(501)をジーンズと呼び始めるまで501ジーンズとは呼んでいませんでした。

なぜ、メンズのオーバーオールズがこの名称(ジーンズ)になってしまったのかは誰も知りませんが、10代の若者達がその言葉を使い出し、その名称が全ての製造メーカーが使う用語となりました。
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    • ##hand-o-right## 備考
      • リーバイス社は、最初のジーンズ誕生時から、伝統的に501をオーバーオールと呼んでいました。
50年代からジーンズの呼び名が普及し、501に対しても若者達がジーンズと呼ぶようになったため、1960年からオーバーオールに代わってジーンズの名称を使うようになりました。

リーバイスの50-60年代の広告や販促品の年代判定にも利用する材料になっています。以下に例を紹介します。

こちらは、40年代の終わりから50年代の初め頃のブロッターのリーバイスロゴの拡大写真です。このロゴマークは、キャピタルEで古い年代のリーバイスのロゴマークです。

ロゴの下に、AMERICA'S FINEST OVERALLと表示されています。
以下は、古い年代のリーバイスの広告ページです。年代の判定方法は色々ありますが、ここでは、ロゴに注目してみます。上と同じ赤の中に大文字のEのLEVI'Sのロゴです。しかし、下の文言は、AMERICA'S FINEST JEANSとジーンズになっています。

他の材料も含めて、年代の判定をしますが、基本的にジーンズとなっていれば、60年代の可能性が高いです。
尚、ギャランティーチケットの場合は、1960年代後半、最終501XXから登場した"FOR OVER 110 YEARS"から、This is a pair of Levi's.の下の文言が、(THE ARE) ”POSITIVELY SUPERIOR"から”THE ORIGINAL JEANS"に変更になっています。

下は1940年代後半から1950年代初め頃までの501に取り付けられていたFOR OVER 80 YEARSのギャランティーチケットです。

赤線の部分が、POSITIVELY SUPERIORです。
こちらは、80年代の501のギャランティーチケットです。THE ORIGINAL JEANSになっています。
尚、FOR OVER xx YEARSの下の文言は、"OUR CELEBRATED AND ORIGINAL XX DENIM OVERALLS"とOVERALLSになっていますが、これはその次の文言、"HAVE BEEN BEFORE THE PUBLIC."に続いているため、文意(文法)的にも誕生前からの現在進行形のため、JEANSではなく以前から使用していた名称OVERALLSが適切です。

現行品では、内側のポケット内袋にギャランティーチケットが印刷されています。現行でも、THE ORIGINAL JEANSの表示です。
ギャランティーチケットは、501誕生時1890年から使用されています。一番最初もスレーキのスタンプでした。

もっとも古いギャランティーチケットは、FOR OVER 20 YEARSです。1892年頃に登場したとLynn Downeyさん著の”Levi Strauss & Co. (Images of America)”と書かれています。

関連記事: ロングホーンインポートのプレミアムコンテンツエリア、EXにFOR OVER 20 YEARSのギャランティーチケットの記載と記載されている内容の訳、考察を投稿しています。ロングホーンインポートEXは、将来的にはメンバーのみ閲覧可能にする予定ですが、現時点では自由にご覧になることができます。

[ FOR OVER 20 YEARS リーバイス ギャランティーチケット / ロングホーンインポート EX ##external-link##]

ギャランティーチケットも19世紀の頃からほとんど変わっていないのは、驚嘆するに値すると思います。501は本当に長い歴史を持ち、伝統を継承していることの証の一つだと言えます。

以下の記事に続きます。(2017年5月24日以降、順次、501の歴史の記事を見直し、更新する予定です。)

[501の歴史 パート5: 60年代初めプリシュランクの登場から2003年ジーンズ誕生130周年まで ##link##]

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