シュリンクトゥフィットとジーンズの穿き方の関係

シュリンクトゥフィットの効果を体感するには、ある程度フィットがないと分かりづらいと思います。ジャストサイズまたはワンサイズ上くらいの大きさであれば体感できると思います。

穿き始めの時点で、糊落としや洗濯後に穿くとウエスト等が縮んで結構タイトに感じたりしますが、穿いているうちに伸びて（縮みが戻って）タイトな感じはしなくなってきます。尚、縮んでいるところが全て均一に伸びて戻るのではなく、ウエストや膝等、かがんだりした時に引っ張られる様な部分が伸びて戻ります。

このため割とタイトに見えても、穿いている人にとってはそれ程、窮屈な感じはしません。そして、穿きこんでいくうちに穿き心地はさらに良くなって行くのが通常です。

左の写真は、Badlands（邦題：地獄の逃避行）のマーティン・シーンの衣装です。ジーンズはかなりタイトな感じで穿いています。

映画の公開は73年で舞台設定は50年代後半です。ジャケットは50年代なので当然507XXになりますが、ジーンズは恐らく60年代後半の501のBig-Eだと思います。（映画内で異なる種類のも穿いています。多分66かと思うやつもあります。）

60年代（場合によっては50年代後半）はタイト目に穿くのがトレンドでした。６０年代後半以降（Big E)のジーンズはシルエットも細くなっている傾向があります。501XX（60年代前半以前）はウエストに対するヒップ周りや渡り幅が広めです。

シュリンクトゥフィットの表示がフラッシャー（新品のジーンズのポケット部につけられた紙製の製品表示）に初めて登場したのは60年代の後半、501 Big-Eのタイプ物からです。現行の501STFにも付けられています。

細めのシルエットのジーンズでジャストに近いサイズの場合、シュリンクトゥフィットの体感度は非常に高い物が得られると思います。

逆にかなりオーバーサイズ（かなりゆとりがある）のサイズの場合は、その効果や体感度はあまり得られないと思います。

私が今メインで穿いている現行と90年代の米国製501はともにサイズとしてはかなりゆとりがあります。それでもシュリンクトゥフィットの効用はある程度感じられます。ただ、もう少し小さい（細い）サイズであれば、もっとその良さを味わえるので、少し残念です。

ジーンズはオーバーサイズ気味、ゆとりのあるサイズを選んで穿くのがここしばらくの時代の主流でした。流行は繰り返されるので、遅かれ早かれ、タイト気味の穿き方が人気がでてくる（既にその傾向はある）と思います。

その時、生デニムのシュリンクトゥフィットが注目される日が来るかもしれません。

注目されるかどうかはともかくとして、穿き込むうちに体になじんでくる事は個人的にはジーンズの大きな魅力の一つであると思います。

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