昨年頃から、欧米のファッションの先端を行く女性の間で、80年代頃の501が人気を集めています。
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VOGUE, Photo: Christina Ladwig |
今週、ロングホーンインポートWebストアで販売中の80年代のデッドストック 米国製501にご注文を頂きました。
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Deadstock 80s 501 Made in USA |
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ご注文下さったのは女性の方で、ご丁寧なメールも頂きました。
ご注文下さったのは女性の方で、ご丁寧なメールも頂きました。
以下、御承諾の上、頂いたメール文の一部を引用、紹介いたします。
501が好きなら、リジッドの物を一から育ててみたいと色々探しましたが、どの年代の物、サイズが合うか分からなかったので、ブログはとっても助かりました。とても勉強になり、貴重な記事を感謝いたします。メールでも色々お教え下さりありがとうございます。
普段はレディース90年代のUSA製表記サイズ27インチを穿いて、きつすぎずジャストかなと思うのでリジットの物なら28インチかなと思い購入を決めました。
メンズとレディースのサイズ感の違いが分からないのですが、大き過ぎだったらより縮ませて履きたいと思います。
その点、お洗濯の質問ですが、たくさん縮ませるのにおすすめな方法はご存知でしょうか?
糊をお湯で落として、コインランドリーで3回洗濯乾燥をやってみようかと考えています。
はじめてのリジッドの501、そして探してもなかなか見つからなかった未使用80’sの28インチを大切にしたいので何かご存知かアドバイスがありましたらよろしくお願いします。
頂いたご質問の部分的な回答を兼ねて、本記事で女性がメンズの501を選ぶ時のポイントを紹介します。
このお客様は、現在90年代のレディースの米国製501サイズ27インチを穿いていらっしゃいます。具体的なサイズ判断についての参考記事は、この次の投稿になります。
リジッドの洗濯については、次の次の記事で紹介する予定です。
80年代以降の501はレディースとメンズがある
80年代に501は女性用も登場し、現行品でもレディースの501がラインナップに用意されています。70年代以前の501はメンズのみです。
レディースではなく、あえてメンズの501を穿く女性もいます。冒頭で紹介したファッションの流行の最先端を行く女性達が穿いている501はメンズです。VOGUEの記者の501もメンズです。
下の写真は、2014年のパリスファッションWeekで注目を集めたSofia Sanchez Barrenecheaさんです。彼女が穿いているのは、生地の色の具合などから、80年代のメンズ501だと思われます。
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Sofia Sanchez Barrenechea, 2014 Paris Fashion Week |
レディースとメンズの501の違い
レディース米国製501はメンズより股上が(少し)深くなっています。また、ウエストからヒップにかけて曲線を描くように膨らむラインになっているのが特徴です。
現行の女性用501は、股上が浅めです。年代やラインによってもシルエット、特徴が異なることがあります。
生地について
女性用のジーンズは、ストレッチデニム等、化繊が入っているものが比較的一般的です。
リーバイスが最初に女性用ジーンズを世に送り出したのは1934年です。
リーバイスの女性用ジーンズのデニムは、オンス数(生地の厚みとなる指標)がメンズと同じでも、風合いが異なり、非常に柔らかいのが伝統的な特徴です。
ただし、80-90年代の女性用501の生地は、基本的にはメンズと同じものが使われている様です。
米国製501のデニムは、厚みのある生地で綿100%です。また、同じ綿100%でも風合いはそのデニムによって異なります。
デニムは年代によって、色落ちの傾向が異なります。80年代の501は、色落ちが進行すると下の写真の様な色落ちをします。股上も80年代や90年代のレディース501と比べると浅めです。
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VOGUE, Photo: Christina Ladwig |
また、色落ちは穿き方や洗濯の仕方、頻度などによっても異なります。リーバイスのデニムは、色落ちの進行は総じて遅いです。
デニムの風合いは、洗い加工などによっても変化します。女性用のデニムは、加工されているものが多いです。
メンズの501は、生地が硬めでゴワゴワした感じの風合いをしています。穿き込んでいくにつれ、柔らかくなってきますが、それまでにはかなり時間がかかります。
メンズ501のサイズ選びで考慮すべき点
メンズのジーンズのサイズは、基本的にウエストとレングスをインチで表したものになります。レディースの501や他のジーンズもウエスト表記のものが多い様に思います。
サイズ選びで考慮・注意すべき点は、メンズとレディースで、表記ウエストサイズが同じものがあったとしても、ヒップ周りのサイズは全く異なることです。
また、モデルなどによっても表記と実寸サイズの差がある場合もあるので、注意が必要です。
基本的に同じ年代、同じモデルを所有してサイズ感が良く分かっているのでなければ、表記サイズに加えて、実寸サイズを主な判断材料とした方が、サイズ選択のリスクを抑えられます。
メンズの501のサイズの選び方
メンズのジーンズ・501のサイズを選ぶ場合は、ヒップの実寸が分かるとより判断しやすいです。
下は70年代のリーバイスの公認販売店の501 フィッティングガイドです。
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70s Levis Authorized Dealer 501 Fitting Guide |
トップラインに”AUTHORIZED DEALER”、その下に”FITTING GUIDE”、ツーホースロゴのパッチのイラストが入って、その下に”ORIGINAL BLUE LEVI'S”のタイトルが表記されています。
中央左に男性、右に女性のイラスト、その間に"ASSURING THE COMPLETE SATISFACTION OF GENTLEMEN & LADIES" (紳士淑女の皆さんの完全なご満足を保証します(請け負います))とコピーが入っています。
下側の右半分の部分に女性のサイズ選びについて、説明があります。
LADIES: you can wear Blue Levi's, too. Measure hips at widest point.
女性の方々: あなたも、ブルーリーバイスを着用できます。ヒップの一番大きいところを測定してください。
ヒップのサイズを測って、そのヒップのサイズに対応するウエスト表記サイズが一覧表示されています。
例えば、ヒップが34インチ(約86.4cm)の場合は、プリシュランクで表記28インチ、シュリンクトゥフィットの場合は、30インチとなります。
尚、上記フィッティングガイドの内容は70年代以前の年代のものです。そのままサイズ選択に使うのはリスクが高いです。
サイズ選択は、好みもあります。ぴったりした感じで穿きたい。ゆったり目で穿きたいなど、サイズ選択はこれでなければならないと言うことではありません。
ここで重要なポイントは、ヒップの大きさがサイズ選択の重要な判断材料になると言うことです。
自分の好みの穿き方などによって、ワンサイズ上や下を選んだりもします。
今年新発売となった501CTの商品ページでも、ダウンサイズ、トゥルー・トゥ・サイズ、アップサイズの3通りの穿き方、サイズ選択を提唱しています。
このサイズ選択による穿き方の差・バリエーションは501CTに限った話でなく、以前からあったものです。
冒頭に紹介しているVOGUEの二人の記者の写真から、彼女たちはかなりフィットしたサイズ選択をしていることが分かります。
メンズ501の未使用の生デニムを女性が選ぶ場合は、ヒップが入って少しゆとりがある以上のサイズであれば、後は縮めかたなどで調節ができます。
候補となる501の実寸のヒップサイズは、サイズ選択の大きな判断材料となります。(ウエストサイズから推定することもできます。)
ある程度ジャストからフィット気味のサイズ選択を女性がした場合、男性以上にシュリンクトゥフィットの恩恵を体感できる可能性が高いです。
[##check## 80年代デッドストック米国製501を入手した女性の初期のご感想]
[##check## 女性向け501・ジーンズ情報ページ]
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