501と505は、リーバイスを代表する定番のジーンズのモデルです。2015年現在の現行USモデル 501STFと505リジッドの特徴と違いなどについて紹介します。
現行の501STFの商品説明によると、未洗いの状態で12.5オンス、505 リジッドは14.75オンスとなっています。
尚、505リンスは、12オンスです。
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両者を比べると505の方が少し厚みを感じますが、それほど(数字ほど)明確な差は感じられません。
オンス数はある程度の目安にはなりますが、生地の厚みについての絶対的な指標ではありません。
また、501STFは洗濯して縮むことで厚みが大なり小なり増えます。
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生デニムの縮み後のオンス数計算例
生デニム vs 防縮加工デニム
両モデルとも未洗いを意味するリジッド(カラー)です。リジッドには、(未加工の)生デニムと防縮加工デニムの2種類があります。
前者を使用しているのが501STFで後者が505です。
生デニムは、未加工のため洗濯すると大幅に縮みます。新品時の生デニムは、折り目が詰まっていないため、下糸の白が折り目の間から見えるため、色味的に白が混ざるので明るい(薄い)色味であるのが特徴です。(写真左が501STF、右が505 リジッドです)
初期段階の洗濯で、生デニムは約10%(縦と横の縮み幅に差があります)、未洗いの防縮加工デニムは、最大で約3%程度縮むのが縮みの目安となります。
備考: 防縮加工が施された未洗いデニムも生デニムとして呼ぶ・分類する人もいます。(比較的よく目にします)
しかし、”生”(RAW)という言葉は、加工がされていないことを意味するので、防縮加工が施されているデニムは、厳密な意味としては生デニムに該当しないと思います。
”生”の言葉の意味についての事例も色々ありますが、例えば、”生ビール”はビールの製造工程で熱処理が施されていないことが定義です。
統計やコンピュータのデータなどで、"RAW DATA"(生データ)という言葉があります、これは加工など手を加える前の測定したそのままの数字のことを意味します。
防縮加工は、デニムの製造工程の前段階で、蒸気・熱、圧力を加えて縮ませる工程のことです。
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未加工の生デニムは、初期の洗濯時に大きく縮むという特性があります。
生デニムの定義の仕方・考え方にもよりますが、防縮加工デニムを生デニムと呼ぶ場合、区別する意味で”未防縮加工の生デニム”の様な形で呼ぶことになります。
加工されていないのことを意味する”生”があるにも関わらず未防縮加工と呼ぶのは、意味的に違和感があります。
オンス数
現行の501STFの商品説明によると、未洗いの状態で12.5オンス、505 リジッドは14.75オンスとなっています。
尚、505リンスは、12オンスです。
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オンス数はある程度の目安にはなりますが、生地の厚みについての絶対的な指標ではありません。
また、501STFは洗濯して縮むことで厚みが大なり小なり増えます。
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生デニムの縮み後のオンス数計算例
インシーム シングル vs ダブル
501STFは、2013年に主にステッチ関連の仕様変更が行われました。
外観上最も特徴的大きな変更点は、インシーム(内股側の縫い付け部)のステッチが、それまでのダブルステッチからシングルステッチに変更になったことです。
インシームシングルは、ヴィンテージ501の代表的なステッチ仕様の一つです。
1980年代の前半から、インシームダブルステッチが登場し、80年代の後半に全てダブルステッチに切り替わりました。
インシームダブルステッチは、過去約30年近く続いた仕様でしたが、501STFは再びシングルステッチに戻されることになりました。
一方、505 リジッドは現在もダブルステッチです。
備考: 501STF以外の501のモデルでは、STFの変更前からインシームはシングルのものがありました。
同様にインシームシングルの505はあります。
将来的に505 リジッドもシングルに変更されるかは、現時点では不明です。
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裾の折り返しの幅
501STFの2013年の仕様変更は、主にヴィンテージ501を模倣したステッチ仕様を採用したことです。
この中の一つが、裾の折り返しの幅が狭い(小さい)ことです。
細かいところですが、意外と見た感じの印象は異なります。
シルエット
現行501STFのシルエットは、特に太くも細くもない自然なストレートです。
505は、ここ20年位の間に流行に合わせて大幅なシルエット変更が行われたりしました。
その結果、長年の愛好家から不平不満が続出し、多くのユーザーを失うことになりました。
ここ数年は、その反省からか、505は501に準じたシルエットになっていました。
2015年の秋冬モデルでは、505は太もも部にエキストラのゆとりのあるクラッシックなストレートフィットとの説明がされるようになりました。
今回入荷した505 リジッドのウエストバンドに取り付けられている紙タグにも同様の表示があります。
"SITS AT WAIST"とあるので、股上はウエスト部に位置する自然な感じの位置です。
2000年代以降、ローライズが流行していましたが、最近はハイライズが人気となっています。
今回入荷した505 リジッドを501STFと比べてみると、ヒップ部も比較的ゆとりがあるように思えます。
しかし、今回比較した2品は、同じウエスト表記サイズ(30インチ)にも関わらずウエストの実寸が2インチ近く(約6cm弱)も違うため、あまり比較には適していません。
洗濯すると両者のサイズの差はさらに広がります。同じ表記ウエストとは思えないほどの差になると思います。
機会があれば(同表記サイズで、実寸も近いものがあれば)、別途、501STFと505リジッドのシルエットについての比較を行ってみたいと思っています。
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