『ジーパン考を書いて下さい』とネットでお付き合いのある方からリクエストを頂きました。ジーパンについての自分の考え、想いと言うのは色々あります。そのため、今回からいくつかに分けて、ジーパンについての考えを書いていこうと考えています。
呼び名・呼称について
ジーパンは、「ジーパン」、「ジーンズ」、「デニム(パンツ)」等、呼び名がいろいろあります。私の場合は、ジーパンと言う呼び名が好きです。しかし、文章に書く時はジーンズを使う事が多いです。
wikipediaのジーンズの説明の冒頭、呼称の部分を以下に抜粋します。
呼称とその語源については上記の通り、諸説色々ある様です。jeanは確かに生地の名前でもありますが、1948年にラングラーがデニムパンツ/ウエストオーバーオールの市場に参入、ジーンズ(Jeans)の呼称を使いだしました。50年代には、若者の間でジーンズの呼称が普及し、60年代からリーバイスもその呼称を採用しています。個人的には、私は前者のGIが穿いていたパンツが元の説、または、”ジーンズ・パンツ”を略して、ジーパンと呼ぶ様になったのではないかと想像しています。日本ではしばしばこの様に英語の言葉を短縮して呼ぶ事があると思います。
ジーパンは和製英語で、今日でも一般的に使用されている呼び名です。ジーンズ、デニム・パンツ、または単にデニムと呼ぶ事もあります。一般的に普及しているのは、ジーパンかジーンズの様に思います。
ジーパンと言う呼び名は、親しみが込められた身近な存在といったイメージが私の中にはあります。
ジーンズの魅力
衣料品は時代、年代による流行やその他の事象の影響を受けます。時代とともに生産技術は進歩し、人々の生活環境、し好は変化していきます。そのため、時代の流れとともに衣類のデザイン、シルエット、ディテールは変化していくのが常です。
古い年代の映画やテレビ番組を見ると、登場する人物のファッションやスタイルが現代とはかなり異なる事に気づきます。しかし、定番と呼ばれるリーバイスの501やラングラーの13MWZの基本的な仕様は数十年の間、大きく変わっていません。
尚、ここで言う基本的な501の仕様は、生デニム、ボタンフライ、自然なストレートのシルエット、極端に変わらない股上の深さ、リベット、パッチ、アーキュエット・ステッチ、赤タブ等のことです。
これらのいくつかは140年前にリーバイスのジーンズが誕生した時から備えられているもので、最も新しい赤タブでも戦前(1936年)から採用されています。
多くの人々に愛用されて、これ程変わらない衣料品は非常に稀です。時代、流行を超越した普遍の魅力を持っていることの証しと言えると思います。
また、ジーンズには衣料品として、とてもユニークな特徴的な魅力を持っています。その一つは、ダメージや不具合が味わい深い魅力として認知されたりする事があることです。
通常の衣類で、穴が空いていたり、破れていた場合、そのほとんどは不具合として扱われ、敬遠されます。不具合で価値が上がる事は基本的にありません。しかし、ジーンズの場合は不具合も味として認められる事があります。新品でダメージ加工を施して販売されていることがその良い例です。
そして、着用していくにつれ、色が落ちていくのがジーンズのデニム生地の特徴です。ジーンズの色落ちについては、90年代の初め頃に起きたヴィンテージ・ブームをきっかけに、ジーンズの大きな魅力の一つとして市場に幅広く認知されています。
この様にダメージや色落ちと言った一般的に衣料品としては敬遠される様な事もジーンズでは逆に魅力として受け入れられています。
穿きこんでいく事で、自分だけの特別なジーンズと言った愛着を覚える人も少なくないと思います。ジーンズは修理して穿き続ける人も少なくありません。これも衣類品としてみた場合の、ジーンズの特徴的な魅力の表われの一つだと思います。
また、昔から大きく変わらない普遍的なジーンズが存在する一方で、その時代毎の流行を取り入れたジーンズも数多く登場し、幅広く普及しています。例として、70年代に大流行したベルボトム、80年代に登場したストーンウォッシュ、そしてケミカルウォッシュ、90年代からの復刻モデルやレプリカ、色落ち加工、2000年代からのローライズ等が思い浮かびます。
さらに、伝統的なアメリカンスタイルのジーンズとは大きく異なる斬新で個性的なデザインディテールやシルエットのヨーロピアン・デザイナージーンズ、特にディーゼルは大きな成功を収めています。
現在では様々な種類のジーンズが存在し、様々な魅力があります。何に魅力を感じるかは、人によって異なります。ジーパンに関する考え方、想い、好み、価値観、つき合い方は人によって本当に様々です。
デッドストックやコンディションの良いヴィンテージ・リーバイスが、ヴィンテージブーム後も一般的に考えると非常に高額な価格帯に依然としてあるのは、それらに対して魅力を感じ、それだけの価格を払う価値があると考える人がいるからです。
しかし、それは全ての人に共通する認識ではありません。価値観はひとそれぞれ異なります。人によってジーンズへの考え方、魅力、つき合い方は様々です。
日本では、ジーパンへの思い入れの強い人、こだわる人は少なくないと思います。ジーンズの考えや想いが強い人がいることも、ジーンズの特徴だと思います。また、その背景として、上に書いた様な様々な魅力と人によって異なる多様な価値観があるためだと考えています。
ジーンズに対して色々な考え方や好みがあるのは、それだけ数多くの魅力がジーンズにあることの表われだと思います。
お気に入りのブランド、製品、色落ちへのこだわりは、相当数の人が持っている様に思います。ジーンズに関連するブログ記事やツイッター等を見ても、特定のブランドが好きな人、色落ちにこだわる人の話や写真を良く目にします。それらからも様々な考え方、楽しみ方があることが示されています。
冒頭で引用したリクエストもツイッターで特定のブランドのジーパンに関連したやり取りの中で頂いたものです。ネットでお付き合いをさせて頂いている人達とも、自分の考える魅力やつき合い方と、共通するところ異なるところがあります。
最近、ツイッターを通じて、知り合いとなった方は、着込まれたヴィンテージジャケットをご自分で修理して着用されています。その方はブログもやられていて、お持ちのヴィンテージの紹介もしています。
私とはヴィンテージの付き合い方は異なりますが、ヴィンテージへの愛情や当時の時代背景のことを考えたりするところ、共通の感じ方もあってとても共感できるところ、自分にないものを持ってらっしゃる憧れも感じたりします。
自分が考えるジーンズの魅力やつき合い方について、ブログを振り返って読んでみると、既に色々と書いていることに改めて気がつきました。以下、ご参考までに、私にとってのリーバイス501の魅力とつき合い方等について過去に投稿した記事のリンクを添付します。
ヴィンテージジーンズの魅力と楽しみ方
ヴィンテージと現行モデルそれぞれの魅力とつき合い方
現行501STFの魅力 (この記事は古いです。)
隠された501の魅力
デッドストック米国製501の魅力、楽しめるのは今のうち!!
ヴィンテージ・デニムの色味と色落ち
(追記)今回の記事について、私の考えと言うよりは一般的な話が中心で、最下部のリンクで出尽くしているのでしょうか?、と言うコメントを頂きました。これはかなり的を得たご指摘です。
記事を書く上で、これまで投稿してきたブログ記事を振り返ってみました。自分が考えるジーンズの魅力、楽しみ方と言うことについては、リンクしてある記事等で既にかなり書いていることに気がつきました。
そこで、この記事の主旨としては、ジーンズの魅力は様々なものがあり、そして、どの様なところに魅力を感じるかは、人それぞれ考えは異なるところがあると言うことを書きました。
また、自分の考えを一方的に綴ってしまうとは、自分の考え、価値観の押し売りと言う様にも思いました。そのため、まずは全般的な観点での自分の見方(=比較的一般的)を書きました。自分が感じる魅力や楽しみについては、既に投稿した記事のリンクの方をご覧頂ければ幸いです。
これから、少し別の視点での自分の考えを含めて、追加の記事を書く予定です。
呼び名・呼称について
ジーパンは、「ジーパン」、「ジーンズ」、「デニム(パンツ)」等、呼び名がいろいろあります。私の場合は、ジーパンと言う呼び名が好きです。しかし、文章に書く時はジーンズを使う事が多いです。
wikipediaのジーンズの説明の冒頭、呼称の部分を以下に抜粋します。
かつて日本では、Gパンと言う呼び名が一般的であった。これはG.I. (アメリカ軍人の俗称)が穿いていた(注)パンツでGパンとなったと言う説、ジーンズを日本に紹介した人物が、ジーン(jean)のパンツの意味で「Jパン」と名付けようとし手が、元の発音に近い「Gパン」を代用したと言う説、「ジーン生地のパンツ」を略して「ジーパン」となり、「ジー』に「G」を当てて「Gパン」となった説等がある。(注)wikipediaには”履いていた”となっていますが、正確には"穿く”です。履くは靴などを身につける時に使用し、パンツや袴等を身につける時に使用する言葉は穿くになります。
呼称とその語源については上記の通り、諸説色々ある様です。jeanは確かに生地の名前でもありますが、1948年にラングラーがデニムパンツ/ウエストオーバーオールの市場に参入、ジーンズ(Jeans)の呼称を使いだしました。50年代には、若者の間でジーンズの呼称が普及し、60年代からリーバイスもその呼称を採用しています。個人的には、私は前者のGIが穿いていたパンツが元の説、または、”ジーンズ・パンツ”を略して、ジーパンと呼ぶ様になったのではないかと想像しています。日本ではしばしばこの様に英語の言葉を短縮して呼ぶ事があると思います。
ジーパンは和製英語で、今日でも一般的に使用されている呼び名です。ジーンズ、デニム・パンツ、または単にデニムと呼ぶ事もあります。一般的に普及しているのは、ジーパンかジーンズの様に思います。
ジーパンと言う呼び名は、親しみが込められた身近な存在といったイメージが私の中にはあります。
ジーンズの魅力
衣料品は時代、年代による流行やその他の事象の影響を受けます。時代とともに生産技術は進歩し、人々の生活環境、し好は変化していきます。そのため、時代の流れとともに衣類のデザイン、シルエット、ディテールは変化していくのが常です。
古い年代の映画やテレビ番組を見ると、登場する人物のファッションやスタイルが現代とはかなり異なる事に気づきます。しかし、定番と呼ばれるリーバイスの501やラングラーの13MWZの基本的な仕様は数十年の間、大きく変わっていません。
尚、ここで言う基本的な501の仕様は、生デニム、ボタンフライ、自然なストレートのシルエット、極端に変わらない股上の深さ、リベット、パッチ、アーキュエット・ステッチ、赤タブ等のことです。
これらのいくつかは140年前にリーバイスのジーンズが誕生した時から備えられているもので、最も新しい赤タブでも戦前(1936年)から採用されています。
多くの人々に愛用されて、これ程変わらない衣料品は非常に稀です。時代、流行を超越した普遍の魅力を持っていることの証しと言えると思います。
また、ジーンズには衣料品として、とてもユニークな特徴的な魅力を持っています。その一つは、ダメージや不具合が味わい深い魅力として認知されたりする事があることです。
通常の衣類で、穴が空いていたり、破れていた場合、そのほとんどは不具合として扱われ、敬遠されます。不具合で価値が上がる事は基本的にありません。しかし、ジーンズの場合は不具合も味として認められる事があります。新品でダメージ加工を施して販売されていることがその良い例です。
そして、着用していくにつれ、色が落ちていくのがジーンズのデニム生地の特徴です。ジーンズの色落ちについては、90年代の初め頃に起きたヴィンテージ・ブームをきっかけに、ジーンズの大きな魅力の一つとして市場に幅広く認知されています。
この様にダメージや色落ちと言った一般的に衣料品としては敬遠される様な事もジーンズでは逆に魅力として受け入れられています。
穿きこんでいく事で、自分だけの特別なジーンズと言った愛着を覚える人も少なくないと思います。ジーンズは修理して穿き続ける人も少なくありません。これも衣類品としてみた場合の、ジーンズの特徴的な魅力の表われの一つだと思います。
また、昔から大きく変わらない普遍的なジーンズが存在する一方で、その時代毎の流行を取り入れたジーンズも数多く登場し、幅広く普及しています。例として、70年代に大流行したベルボトム、80年代に登場したストーンウォッシュ、そしてケミカルウォッシュ、90年代からの復刻モデルやレプリカ、色落ち加工、2000年代からのローライズ等が思い浮かびます。
さらに、伝統的なアメリカンスタイルのジーンズとは大きく異なる斬新で個性的なデザインディテールやシルエットのヨーロピアン・デザイナージーンズ、特にディーゼルは大きな成功を収めています。
現在では様々な種類のジーンズが存在し、様々な魅力があります。何に魅力を感じるかは、人によって異なります。ジーパンに関する考え方、想い、好み、価値観、つき合い方は人によって本当に様々です。
デッドストックやコンディションの良いヴィンテージ・リーバイスが、ヴィンテージブーム後も一般的に考えると非常に高額な価格帯に依然としてあるのは、それらに対して魅力を感じ、それだけの価格を払う価値があると考える人がいるからです。
しかし、それは全ての人に共通する認識ではありません。価値観はひとそれぞれ異なります。人によってジーンズへの考え方、魅力、つき合い方は様々です。
日本では、ジーパンへの思い入れの強い人、こだわる人は少なくないと思います。ジーンズの考えや想いが強い人がいることも、ジーンズの特徴だと思います。また、その背景として、上に書いた様な様々な魅力と人によって異なる多様な価値観があるためだと考えています。
ジーンズに対して色々な考え方や好みがあるのは、それだけ数多くの魅力がジーンズにあることの表われだと思います。
お気に入りのブランド、製品、色落ちへのこだわりは、相当数の人が持っている様に思います。ジーンズに関連するブログ記事やツイッター等を見ても、特定のブランドが好きな人、色落ちにこだわる人の話や写真を良く目にします。それらからも様々な考え方、楽しみ方があることが示されています。
冒頭で引用したリクエストもツイッターで特定のブランドのジーパンに関連したやり取りの中で頂いたものです。ネットでお付き合いをさせて頂いている人達とも、自分の考える魅力やつき合い方と、共通するところ異なるところがあります。
最近、ツイッターを通じて、知り合いとなった方は、着込まれたヴィンテージジャケットをご自分で修理して着用されています。その方はブログもやられていて、お持ちのヴィンテージの紹介もしています。
私とはヴィンテージの付き合い方は異なりますが、ヴィンテージへの愛情や当時の時代背景のことを考えたりするところ、共通の感じ方もあってとても共感できるところ、自分にないものを持ってらっしゃる憧れも感じたりします。
自分が考えるジーンズの魅力やつき合い方について、ブログを振り返って読んでみると、既に色々と書いていることに改めて気がつきました。以下、ご参考までに、私にとってのリーバイス501の魅力とつき合い方等について過去に投稿した記事のリンクを添付します。
ヴィンテージジーンズの魅力と楽しみ方
ヴィンテージと現行モデルそれぞれの魅力とつき合い方
現行501STFの魅力 (この記事は古いです。)
隠された501の魅力
デッドストック米国製501の魅力、楽しめるのは今のうち!!
ヴィンテージ・デニムの色味と色落ち
(追記)今回の記事について、私の考えと言うよりは一般的な話が中心で、最下部のリンクで出尽くしているのでしょうか?、と言うコメントを頂きました。これはかなり的を得たご指摘です。
記事を書く上で、これまで投稿してきたブログ記事を振り返ってみました。自分が考えるジーンズの魅力、楽しみ方と言うことについては、リンクしてある記事等で既にかなり書いていることに気がつきました。
そこで、この記事の主旨としては、ジーンズの魅力は様々なものがあり、そして、どの様なところに魅力を感じるかは、人それぞれ考えは異なるところがあると言うことを書きました。
また、自分の考えを一方的に綴ってしまうとは、自分の考え、価値観の押し売りと言う様にも思いました。そのため、まずは全般的な観点での自分の見方(=比較的一般的)を書きました。自分が感じる魅力や楽しみについては、既に投稿した記事のリンクの方をご覧頂ければ幸いです。
これから、少し別の視点での自分の考えを含めて、追加の記事を書く予定です。
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