1967年頃(66年という説もあります。)にパッチのロット番号表記がそれまでの501XXから、XX無しの”501”に変更になりました。
60年代後半のヴィンテージ501は、一般的に以下の呼び名のモデルに分類されます。尚、人によって呼び方は色々あります。
1. (最終期)501XX
2. ダブルネーム
3. タイプ物
4. ビッグE
a. Vステッチ、ウエストシングル
b. 平行ステッチ、ウエストチェーン
1から4までのモデルの分類は、基本的にパッチの標記形式が元になっています。モデルの分類の仕方は以下のようになります。
標記にXXが付いていれば、501XX。501の上に501XXと二行に渡ってロット番号が標記されていればダブルネーム。(501-501のダブルネームもあります)ロット番号の上のどこか(通常はロット番号の上か中央付近)に、アルファベットの"A", "S", "I"などが入っていれば、タイプ物。単に501の標記のみの場合はビッグE。
推定年代に関しても、1-4が年代順になっていると考えられている場合が多いように思います。
実際、ダブルネームは標記変更の移行期のものであることは、ほぼ間違いないと思います。
しかし、タイプ物に関しては、ディテールがVステッチのものだけでなく、その後の年代の平行ステッチのものもあります。
古いディテールを備えていて、ダブルネームやタイプ物でもなく、単に501の標記のものもあります。
今回紹介する501は、501のみのロット標記で古い年代のディテールを備えているモデルです。
特筆すべき注目のディテール等を紹介します。
パッチ部の写真です。パッチ標記は一般的なビッグEのものです。
しかしながら、古い年代のディテールを備えています。代表例として、ボタン裏の刻印です。
本品のボタン裏刻印は、Wです。アルファベット1文字の刻印は、1962年頃から品番変更が行われた1967年頃までの特徴的ディテールと推定、認知されています。
通常のビッグEは、刻印が一桁の数字か16になります。タイプ物も一桁数字の刻印が多いです。
タブはVの右側が細い不均等VのビッグEです。
不均等VのビッグEのタブは、1960年代中頃の最終501XXから1973年頃までの製品に見られる特徴的ディテールの一つです。
古い年代の均等Vのダブが付いているビッグEも時折あります。
ボタン裏刻印が英文字一字であることと並ぶ注目のディテールがアーキュエットステッチの色とピッチ(縫い幅)です。
戦後の501XXのアーキュエットステッチは、基本的に黄色です。品番変更後のビッグE以降のモデルでは、アーキュエットステッチは、オレンジ色になります。
下の写真は、ビッグEの右バックポケット部です。
ステッチの色が501XXと後のモデルでは異なることは、比較的よく知られていますが、ステッチの色だけでなく、ピッチ(縫い幅)が異なります。
本記事で紹介している501 ビッグEのアーキュエットのアップです。
XXは、ステッチのピッチが比較的大きいのが特徴です。そのため、ある程度着用するとアーキュエットステッチが消失してしまう傾向があります。
下はベルトループオフセットの初期ギャラなし紙パッチの501XXです。
60年代後半のヴィンテージ501は、一般的に以下の呼び名のモデルに分類されます。尚、人によって呼び方は色々あります。
1. (最終期)501XX
2. ダブルネーム
3. タイプ物
4. ビッグE
a. Vステッチ、ウエストシングル
b. 平行ステッチ、ウエストチェーン
1から4までのモデルの分類は、基本的にパッチの標記形式が元になっています。モデルの分類の仕方は以下のようになります。
標記にXXが付いていれば、501XX。501の上に501XXと二行に渡ってロット番号が標記されていればダブルネーム。(501-501のダブルネームもあります)ロット番号の上のどこか(通常はロット番号の上か中央付近)に、アルファベットの"A", "S", "I"などが入っていれば、タイプ物。単に501の標記のみの場合はビッグE。
推定年代に関しても、1-4が年代順になっていると考えられている場合が多いように思います。
実際、ダブルネームは標記変更の移行期のものであることは、ほぼ間違いないと思います。
しかし、タイプ物に関しては、ディテールがVステッチのものだけでなく、その後の年代の平行ステッチのものもあります。
古いディテールを備えていて、ダブルネームやタイプ物でもなく、単に501の標記のものもあります。
今回紹介する501は、501のみのロット標記で古い年代のディテールを備えているモデルです。
特筆すべき注目のディテール等を紹介します。
パッチとボタン裏刻印
パッチ部の写真です。パッチ標記は一般的なビッグEのものです。
しかしながら、古い年代のディテールを備えています。代表例として、ボタン裏の刻印です。
本品のボタン裏刻印は、Wです。アルファベット1文字の刻印は、1962年頃から品番変更が行われた1967年頃までの特徴的ディテールと推定、認知されています。
通常のビッグEは、刻印が一桁の数字か16になります。タイプ物も一桁数字の刻印が多いです。
赤タブ
タブはVの右側が細い不均等VのビッグEです。
不均等VのビッグEのタブは、1960年代中頃の最終501XXから1973年頃までの製品に見られる特徴的ディテールの一つです。
古い年代の均等Vのダブが付いているビッグEも時折あります。
アーキュエットステッチ
ボタン裏刻印が英文字一字であることと並ぶ注目のディテールがアーキュエットステッチの色とピッチ(縫い幅)です。
戦後の501XXのアーキュエットステッチは、基本的に黄色です。品番変更後のビッグE以降のモデルでは、アーキュエットステッチは、オレンジ色になります。
下の写真は、ビッグEの右バックポケット部です。
ステッチの色が501XXと後のモデルでは異なることは、比較的よく知られていますが、ステッチの色だけでなく、ピッチ(縫い幅)が異なります。
本記事で紹介している501 ビッグEのアーキュエットのアップです。
これだけだと違いが分かりにくいかもしれないので、比較のために、ビッグEと66前期を並べた写真です。
左が今回紹介の501 ビッグE、中央が平行ステッチのタイプ物、右は66前期です。
ビッグEと66は、基本的に上の写真のように目が詰まった(細かい)アーキュエットをしているのが特徴です。
フロント、VステッチのビッグEでも目の詰まったアーキュエットのものもあります。
下はベルトループオフセットの初期ギャラなし紙パッチの501XXです。
この501XXのアーキュエットステッチは、ほぼ全て消失しています。ただし、ステッチの痕は比較的はっきりと残っています。
ビッグEからは、アーキュエットステッチが消失しないように目の詰まった仕様に変更したと推定しています。
ちなみに復刻(LVC)のアーキュエットも目が詰まっていると思います。
ずれカン
アルファベット1文字刻印、XXと同仕様のアーキュエットのディテールを持つ品番変更直後と推測される501 ビッグE/ダブルネーム/タイプ物では、クロッチ付近のバータック(カンヌキ)が少し離れているものが多いです。
カンヌキの位置が通常より少し上にずれているので、通称”ずれカン”と呼ばれています。
下は、平行ステッチのタイプ物 501のバータック部です。
ビッグEや66でも、バータックがずれているものもあるので、年代やモデル判定の決め手にはなりませんが、ずれカンは品番変更直後(直前もあるかも?)のモデルによく見られるディテールの一つです。
ちなみに刻印16のビックEは、ずれカンが多いように思います。
その他の主なディテール
フロントVステッチ
フライボタン足長R
ウォッチ(コイン)ポケット入り口セルビッジ
ヴィンテージ501は、年代によってディテール等、異なる特徴があります。
ディテールを見て年代やモデルを推測したり、考察したりするのもヴィンテージの楽しみ方の一つだと思います。
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