一つ前の投稿で紹介したリーバイスの歴史を写真と共に綴る"Images of America Levi Strauss & Co."の中から、ギャランティーチケットについての記載を引用、コメントを加えて紹介します。
下の写真はリーバイス歴史本に掲載されているオイルクロスの素材を使用した最初のギャランティーチケットです。
下の写真はリーバイス歴史本に掲載されているオイルクロスの素材を使用した最初のギャランティーチケットです。
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The first Levi's Guarantee Ticket, Images of America Levi Strauss & Co. |
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ギャランティーチケットが、初めてバックポケットに取り付けられたのは1892年のことです。1892年より前、ギャランティーチケットは、内側のポケットの袋(スレーキ)に印刷されていました。
リベットの特許の有効期限が切れた1890年以降、リーバイス社は、パンツが店頭に展示されている状態で、記載されている内容が見えるようにチケットを印刷することにしました。
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- ##hand-o-right## 備考
- 1892年以降、2003年までの米国製501の右バックポケットには、ギャランティーチケットが付いて販売されていました。
下の写真は80年代から90年代のデッドストック米国製501です。オレンジ色のフラッシャーとその下に紙製のギャランティーチケットが取り付けられています。
現行品では、ギャランティーチケットは、スレーキに印刷されています。1892年以前に戻したとも解釈できます。
また、1900年代、競合会社が多数参入する中で、リーバイスの営業は、売り込みツールとして、オイルクロスのギャランティーチケットにサンプルのデニム生地をリベットで取り付けて、取り扱いの可能性がある販売店(顧客)に配りました。
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Images of America Levi Strauss & Co. |
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- ##hand-o-right## 備考
- ギャランティーチケットの左に、ついているタグに"THIS IS A SAMPLE OF LEVI STRAUSS"と書かれています。ギャランティーチケットの文言と同形式です。
9オンスのエキストラーヘビーデニムに銅リベットの取り付け強化されていることが謳われています。
1920年の中頃、リーバイス社の経営陣は、興味深いトレンド(傾向)が起きていることを知ります。それは、リベットを付けたデニムパンツは、メーカがどこであっても、すべて”リーバイス”と呼ばれると言う現象でした。
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全てのデニム製品について、会社の名前が使われることは喜ばしい事でもあるものの、事業運営の観点では警告すべき事でした。
消費者製品の一般的名称となる事は、オリジナルである魅力が薄れていくことでもあります。
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- ##hand-o-right## 備考
- アメリカでは、今でもジーンズのことを”Levi"と呼ぶ人はいます。1920年代は、リーバイ(ス)がジーンズの一般名称としてかなり普及していたのではと思います。
そのため、1927年、リーバイス社は”リーバイス”の名前を、トレードマーク(商標登録)として新しく申請しました。
その年、ギャランティーチケットは1892年の”This Is A Pair Of Them"から、"This Is A Pair Of Levi's."にデザインを変更しました。
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For over 50 years guarantee ticket, Images of America Levi Strauss & Co. |
"Levi's"のトレードマークは、1928年に商標登録されました。この時から、リーバイス社は名前の違法使用を防ぐ事に注力しました。
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- ##hand-o-right## 備考
- この"FOR OVER 50 YEARS" (50年)チケットの一つ前の35年チケットから、それまでの"THEY ARE MADE OF SELECTED NINE OUNCE AMOSKEAG DENIM”から、"THEY ARE MADE OF SELECTED NINE OUNCE AMERICAN DENIM"に変更になっています。
この次に表記が更新された60年チケットから、デニムのオンス数の表記が10オンスになります。
ギャランティーチケットは、501の誕生時から使用されてきており、501の辿ってきた道のり、変革を示す貴重な資料でもあります。
米国製501終了とほぼ同時期に外付けのギャランティーチケットも廃止となってしまったのは、とても残念な事だと思います。しかし、スレーキにギャランティーチケットが印刷されている現行品の形態は、1892年より前と同じというのは面白いなと思っています。
本記事は、Lynn Downeyさん著のImages of America Levi Strauss & Co.から、写真と説明を引用しております。この本は、リンクしているAmazonで購入可能です。
リーバイスの歴史、過去の動向や販促品などにご興味のある方には、お勧めです。
ギャランティーチケットは、501の誕生時から使用されてきており、501の辿ってきた道のり、変革を示す貴重な資料でもあります。
米国製501終了とほぼ同時期に外付けのギャランティーチケットも廃止となってしまったのは、とても残念な事だと思います。しかし、スレーキにギャランティーチケットが印刷されている現行品の形態は、1892年より前と同じというのは面白いなと思っています。
あとがき・備考
本記事は、Lynn Downeyさん著のImages of America Levi Strauss & Co.から、写真と説明を引用しております。この本は、リンクしているAmazonで購入可能です。
リーバイスの歴史、過去の動向や販促品などにご興味のある方には、お勧めです。
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