アウトシームが部分的に閉じていた501XXを洗濯前に補正処理を行い、手洗い、自然乾燥を行いました。(詳しくは、一つ前と二つ前の記事をご参照ください。)
乾燥後、とても良い感じになりました。せっかくの機会なので、前半は耳が閉じた部分の補正などについての状態と後半で本品の洗濯後の全体の状態も紹介します。
耳は上から下まで綺麗に開いたままになっています。以前閉じていた箇所が再び閉じそうな感じもしません。うまくいったと思います。
さらにアイロンを使って糊付けをする方法もあります。
個人的には自然な状態の方が良いと思うことと特に必要性を感じなかったのでアイロンがけは行いませんでした。
尚、上の写真で向かって左側の足のアウトシーム(耳)が膝付近で少し細くなっています。
ヴィンテージの501では、アウトシームの縫い代(幅)がこのように均一でないことは珍しくありません。部分的に細くなったり太くなったりしているものも多いです。
スレーキ(ポケットを構成する内側のクリーム色の生地)も綺麗です。特に目立つ汚れやシミは見当たりません。
耳も上までしっかり開いています。
スレーキをめくると、スレーキのデニム生地側にスタンプが押されています。"734X 8?"のように見えます。反対側の同位置にも同様のスタンプがあります。
501XXのスレーキにはこの様な数字とアルファベットのスタンプがされているものがあります。現時点では何を意味しているのかは不明です。(製造ライン、製造年月、製造ロット、社内ロット番号に関連する可能性はあります。)
裏返しにした状態での後ろ側の全体写真です。内側の全体的なコンディションは良好だと思います。
全体を一通り見て、特に問題がないので、表側に戻します。
デニムは洗濯すると生地にハリが戻る特性・傾向があります。
この傾向は、ヴィンテージデニムでは顕著で、洗濯すると活力が出て、生地の風合いや色味が活き活きとした感じになります。
長期間保管されていた様なヴィンテージ・デニムを洗濯すると、本当にその傾向はさらに強く感じられます。
下の写真は乾燥後の全体写真です。生地がゴワゴワした感じになり活力が感じられます。色も少し深みが出た様に思います。
まだ色はかなり残っているので、アウトシームを開いたことで、耳のアタリは将来的には綺麗にできると思います。
上部のアップです。ヴィンテージデニムの魅力は写真では伝えづらいのですが、アップの写真の方が雰囲気は多少なりとも感じられるのではと思います。
洗濯前は右フロントポケット入り口からスレーキが飛び出し気味になるクセがついていたのですが、補正されたと思います。
フロント右ポケットの入り口の外側のステッチが少し外れています。
後ろ左半分(下の写真で向かって右)のウエストバンド内側の生地が少し斜めにねじれて吊っています。ジージャンのウエストバンドでは比較的見られる傾向です。
この状態があまりお好き出ない場合、水に浸けて、または、洗濯後に少し引っ張って形を整えれば補正できます。
バックポケットのアーキュエットステッチの一部が外れ気味です。XXのアーキュエットは外れやすく、着用が進むとほとんどすべて消失してしまいます。
後ろ中央のベルトループは少し左にオフセットされています。
クロッチ部は少し擦れがあります。状態としては良好な部類です。
裾はオリジナルのチェーンステッチです。ステッチの状態も良好です。
ヴィンテージでは、オリジナルの新品の状態では糸が部分的に飛び出した箇所が散見されることが、良くあります。
本品の裾のステッチも少し糸が飛び出したりしています。
裾の表側にも断続的に斜めにねじれて上がるチェーンステッチ特有のアタリが既に形成されつつあります。
裾の部分の色落ちなんて、興味のない人にとっては、本当にどうでも良い様なところですが、ヴィンテージジーンズの愛好家やジーンズの色落ちにこだわる人にとっては、かなり気になる箇所です。(笑)
洗濯したことによって、501XXの持つ魅力がさらに感じられる様になりました。
ヴィンテージは、この様な変化も人によっては、楽しみの一つだと思います。
関連ブログ記事:
[##check## 入手したヴィンテージ501の耳が閉じていた場合の補正法]
[##check## アウトシームが部分的に閉じていた501XXの洗濯]
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