(本記事は2016年5月に投稿した記事を見直し、部分修正、加筆を行い再投稿したものです)
リーバイス(英語表記:Levi's)は、リーバイ・ストラウス社のブランド名です。慣用的にリーバイスは、会社のことを意味しても使われたりもしていますが、正式な会社名は、Levi Strauss & Co.、日本の子会社はリーバイ・ストラウス ジャパン株式会社です。
そのことは、「リーバイス」と言うブランド名が、非常に普及していることの証でもあると思います。今では広く世間一般に認知されているリーバイスのブランド名が普及したのは、第二次世界大戦後です。
1928年にリーバイ・ストラウス社は、「リーバイス」の名称をトレードマーク登録(商標登録)として取得しました。
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1920年代の中頃、デニムパンツは、どのメーカーのものでも、"Levi's"と呼ばれるようになっていました。現代で言えば、ジーンズの代わりにLevi'sが呼称として使われている状態です。名称が普及することは喜ばしいことではあったものの、ビジネス上は望ましいことではありません。
1927年にリーバイ・ストラウス社は、"Levi's"をトレードマークとして申請しました。トレードマーク申請に合わせて、同年にギャランティーチケットの記載を、それまでの"This is a pair of them."から、”This is a pair of Levi's"の表記に変更しました。
上の写真の赤のアンダーラインに矢印を示している箇所は、"them"となっています。"The is a pair of them"は、1927年以前のギャランティーチケットの表記の特徴です。
上の画像は、"FOR OVER 50 YEARS"のギャランティーチケットです。中央に表示される文言が、"This is a pair of Levi's"に変更されています。
1927年に更新されたギャランティーチケットには、COPYRIGHT 1927と作成した年が加えられていることも表記上の特徴です。
以降の年代のギャランティーチケットでは、表記形式などの(大幅な)変更時にコピーライトの年が更新されるようになりました。
1927年の販売店に配布した広告にも、”Levi's”と表記された広告が加わっています。(画面中段左、矢印で示しています。)
市場ではリベットの付いたデニムパンツ(ジーンズ)を、どのブランドでもリーバイス(Levi's)と呼ぶようになってきていることに対応し、リーバイ・ストラウス社も自社製品をリーバイスと呼ぶようになった流れは、興味深いです。
トレードマークは、他社の製品と区別できる単語、フレーズ、シンボル、または、デザイン、そしてそれらの組み合わせから申請できます。
1927年にリーバイ・ストラウス社が商標として申請したのは、"Levi's"という名称です。表記の仕方に関わらずリーバイスと言う名称についての商標です。大文字や小文字の区別、ロゴデザインではありません。
名称が商標として登録されれば、他社がその会社の製品に、同じ名称を使用することを防ぐことができます。1928年、"Levi's"は、リーバイ・ストラウス社の商標として認可、登録されました。
下の写真は、1940年代のブロッターのロゴの部分です。
LEVI'Sの下に小さな字で、"REG. U.S. PAT OFF."の記載があります。これは、トレードマーク(商標)が登録されていること、トレードマークのロゴである®と同じ意味を持ちます。
ここでは、全て大文字、Eは左に傾いていますが、ロゴの表記形式が違っていても、Levi'sやLEVI'Sのどちらでも、リーバイスの商標です。小文字、大文字、字体によるものではありません。
上のブロッターの画像内のLEVI'Sの下に、AMERICA'S FINEST OVERALL SINCE 1850の表記があります。(実際には、リーバイ・ストラウスがサンフランシスコに引っ越し、事業を開始したのは、1853年です)
その下の表記にご注目ください。
"Levi's are made only by Levi Strauss & Co."とコピーが入っています。
「リーバイスは、リーバイ・ストラウス社(& Co.)によってのみ製造されています。」と言う意味です。
リーバイスというブランドは、リーバイ・ストラウス社の製品のみであることを強調しています。
リーバイスは、リーバイ・ストラウス社のブランドとして広く認知されている今の時代に見ると、当たり前のことですが、当時はそうではなかったことを示唆しています。
Xeroxがコピー機、クリネックスがティッシュの代名詞的な意味で使われていたように、リーバイスはかつて、ジーンズの代名詞であったことを物語っています。
前ヒストリアンLynn Downeyさん著のIMAGES of America LEVI STRAUSS & Co.の本の中で、"Levi'sの名前をトレードマークとして登録したことは、ジーンズ(リベットを付けたウエストオーバーオール)の製造開始以来の会社にとって最も重要な事業上の判断だった。”と書かれています。
関連ブログ記事:
[リーバイスの日本での呼称:1908年はレビ、1965年はリバイスだった!! ##link##]
リーバイス(英語表記:Levi's)は、リーバイ・ストラウス社のブランド名です。慣用的にリーバイスは、会社のことを意味しても使われたりもしていますが、正式な会社名は、Levi Strauss & Co.、日本の子会社はリーバイ・ストラウス ジャパン株式会社です。
そのことは、「リーバイス」と言うブランド名が、非常に普及していることの証でもあると思います。今では広く世間一般に認知されているリーバイスのブランド名が普及したのは、第二次世界大戦後です。
1928年にリーバイ・ストラウス社は、「リーバイス」の名称をトレードマーク登録(商標登録)として取得しました。
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リーバイスがトレードマークとなった背景
1920年代の中頃、デニムパンツは、どのメーカーのものでも、"Levi's"と呼ばれるようになっていました。現代で言えば、ジーンズの代わりにLevi'sが呼称として使われている状態です。名称が普及することは喜ばしいことではあったものの、ビジネス上は望ましいことではありません。
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- ##hand-o-right## 備考
- 消費者の間で、一般名称としてジーンズではなく、リーバイスという名が完全に普及してしまった場合、最悪はトレードマークとして認められなくなる可能性もあるようです。詳しくは別途、記事を投稿する予定です。
1927年、リーバイ・ストラウス社は、リーバイス(Levi's)を商標として申請
1927年にリーバイ・ストラウス社は、"Levi's"をトレードマークとして申請しました。トレードマーク申請に合わせて、同年にギャランティーチケットの記載を、それまでの"This is a pair of them."から、”This is a pair of Levi's"の表記に変更しました。
1927年以前のギャランティーチケット
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Photo source: LS&Co. Archive |
1927年に変更後のギャランティーチケット
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Photo source: Images of America Levi Strauss & Co. Lynn Downey、Arcadia Publishing |
1927年に更新されたギャランティーチケットには、COPYRIGHT 1927と作成した年が加えられていることも表記上の特徴です。
以降の年代のギャランティーチケットでは、表記形式などの(大幅な)変更時にコピーライトの年が更新されるようになりました。
1928年に"Levi's"が商標認可されるまで
1927年の販売店に配布した広告にも、”Levi's”と表記された広告が加わっています。(画面中段左、矢印で示しています。)
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Photo source: Images of America Levi Strauss & Co. Lynn Downey、Arcadia Publishing |
トレードマークは、他社の製品と区別できる単語、フレーズ、シンボル、または、デザイン、そしてそれらの組み合わせから申請できます。
1927年にリーバイ・ストラウス社が商標として申請したのは、"Levi's"という名称です。表記の仕方に関わらずリーバイスと言う名称についての商標です。大文字や小文字の区別、ロゴデザインではありません。
名称が商標として登録されれば、他社がその会社の製品に、同じ名称を使用することを防ぐことができます。1928年、"Levi's"は、リーバイ・ストラウス社の商標として認可、登録されました。
1940年代の販促品に見られるリーバイスがジーンズの一般呼称であったことの名残
下の写真は、1940年代のブロッターのロゴの部分です。
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1940年代のリーバイス販促品ブロッターのロゴ部 |
ここでは、全て大文字、Eは左に傾いていますが、ロゴの表記形式が違っていても、Levi'sやLEVI'Sのどちらでも、リーバイスの商標です。小文字、大文字、字体によるものではありません。
上のブロッターの画像内のLEVI'Sの下に、AMERICA'S FINEST OVERALL SINCE 1850の表記があります。(実際には、リーバイ・ストラウスがサンフランシスコに引っ越し、事業を開始したのは、1853年です)
その下の表記にご注目ください。
"Levi's are made only by Levi Strauss & Co."とコピーが入っています。
「リーバイスは、リーバイ・ストラウス社(& Co.)によってのみ製造されています。」と言う意味です。
リーバイスというブランドは、リーバイ・ストラウス社の製品のみであることを強調しています。
リーバイスは、リーバイ・ストラウス社のブランドとして広く認知されている今の時代に見ると、当たり前のことですが、当時はそうではなかったことを示唆しています。
Xeroxがコピー機、クリネックスがティッシュの代名詞的な意味で使われていたように、リーバイスはかつて、ジーンズの代名詞であったことを物語っています。
前ヒストリアンLynn Downeyさん著のIMAGES of America LEVI STRAUSS & Co.の本の中で、"Levi'sの名前をトレードマークとして登録したことは、ジーンズ(リベットを付けたウエストオーバーオール)の製造開始以来の会社にとって最も重要な事業上の判断だった。”と書かれています。
関連ブログ記事:
[リーバイスの日本での呼称:1908年はレビ、1965年はリバイスだった!! ##link##]
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