66前期に続いて80年代前半のデッドストック517が入荷しました。ディテール等の仕様を比較して紹介します。
左が66前期、右が80年代前半の517です。66前期は内側のタグから1976年製造と判明しています。右の517は内側のタグの表記の中の製造年月が不明ですが、ディテールやフラッシャー、ギャランティーチケット等から80年代の前半、恐らく初期の製品であると推定しています。
上の写真はフラッシュ不使用の写真です。左の66前期は実際に見るよりも少し明るい色に写っています。製造年は10年も差がないのですが、両者の生地の風合い、雰囲気がかなり異なる印象を受けます。
ジッパーは66前期がTALON 42、80年代前半はリーバイスのロゴ入りです。
バックポケットとアーキュエットステッチの形状が微妙に異なります。左の66前期は少し縦長気味のポケットの形状をしています。このポケットの形は、ヴィンテージの505のポケットの形と特徴的に共通です。アーキュエットステッチの形も古めの年代に見られる形をしています。
80年代前半の方は、ポケットの幅が広く、アーキュエットが浅めです。浅めのアーキュエットは80年代から2003年までの米国製の501にも見られたる共通性を感じさせる形状です。
バックポケット入り口の裏側は、66前期がシングル、80年代前半がチェーンステッチです。このステッチディテールの差も501等のモデルの年代モデル別のステッチディテールと共通です。
インシームは66前期がシングルステッチ。80年代はオレンジと黒系のダブルステッチです。これらの年代・モデル別のステッチディテールも501や505と共通です。
裾の裏側のステッチは両方共チェーンステッチです。推定80年代前半の505の裾がシングルステッチのものがある事等から、517と505の裾のステッチのシングルへの変更は80年代前半に行われたと推定しています。
そのため、右の517は80年代の前半でも初期のものと推定しています。
両方共、アウトシームは脇割りです。脇割りのステッチの入れ方が若干異なります。
主な仕様についての比較をまとめた表です。
尚、80年代の前半は仕様変更の移行期と考えられるため、ここで紹介した仕様はあくまでも一例であり、異なる仕様のものが存在します。
一般的に66前期はヴィンテージとして認知されています。80年代前半は一般的にはオールドのカテゴリーとなります。しかし、501赤耳までをヴィンテージとする分類の仕方もあります。今回紹介した80年代前半の517と同時期の501は赤耳となります。
両品とも品番の後に続く生地と色味を示す4桁の番号は0217です。しかし、生地の風合いと色味は大きく異なります。
66前期はやはりヴィンテージ特有の雰囲気のある色味と風合いをしています。80年代前半も生地はとても良い感じです。こちらは糊も残ったリジッドらしい雰囲気をしています。
66前期は生地は柔らかくしっとりした感じです。年代は比較的近いですが、この期間に生地の織り、防縮加工の技術等で大きな変更が行われたことを示していると思います。
左が66前期、右が80年代前半の517です。66前期は内側のタグから1976年製造と判明しています。右の517は内側のタグの表記の中の製造年月が不明ですが、ディテールやフラッシャー、ギャランティーチケット等から80年代の前半、恐らく初期の製品であると推定しています。
上の写真はフラッシュ不使用の写真です。左の66前期は実際に見るよりも少し明るい色に写っています。製造年は10年も差がないのですが、両者の生地の風合い、雰囲気がかなり異なる印象を受けます。
ジッパーは66前期がTALON 42、80年代前半はリーバイスのロゴ入りです。
66前期のパッチはティアオフタブが付いています。ロット番号の上に小さい字で"CARE INSTRUCTION INSIDE GARMENT"の表示があります。この表記は66から80年代の後半までのモデルのパッチに見られます。
バックポケットとアーキュエットステッチの形状が微妙に異なります。左の66前期は少し縦長気味のポケットの形状をしています。このポケットの形は、ヴィンテージの505のポケットの形と特徴的に共通です。アーキュエットステッチの形も古めの年代に見られる形をしています。
80年代前半の方は、ポケットの幅が広く、アーキュエットが浅めです。浅めのアーキュエットは80年代から2003年までの米国製の501にも見られたる共通性を感じさせる形状です。
バックポケット入り口の裏側は、66前期がシングル、80年代前半がチェーンステッチです。このステッチディテールの差も501等のモデルの年代モデル別のステッチディテールと共通です。
インシームは66前期がシングルステッチ。80年代はオレンジと黒系のダブルステッチです。これらの年代・モデル別のステッチディテールも501や505と共通です。
裾の裏側のステッチは両方共チェーンステッチです。推定80年代前半の505の裾がシングルステッチのものがある事等から、517と505の裾のステッチのシングルへの変更は80年代前半に行われたと推定しています。
そのため、右の517は80年代の前半でも初期のものと推定しています。
両方共、アウトシームは脇割りです。脇割りのステッチの入れ方が若干異なります。
主な仕様についての比較をまとめた表です。
尚、80年代の前半は仕様変更の移行期と考えられるため、ここで紹介した仕様はあくまでも一例であり、異なる仕様のものが存在します。
一般的に66前期はヴィンテージとして認知されています。80年代前半は一般的にはオールドのカテゴリーとなります。しかし、501赤耳までをヴィンテージとする分類の仕方もあります。今回紹介した80年代前半の517と同時期の501は赤耳となります。
66前期はやはりヴィンテージ特有の雰囲気のある色味と風合いをしています。80年代前半も生地はとても良い感じです。こちらは糊も残ったリジッドらしい雰囲気をしています。
66前期は生地は柔らかくしっとりした感じです。年代は比較的近いですが、この期間に生地の織り、防縮加工の技術等で大きな変更が行われたことを示していると思います。
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