リーバイスジャパンのオンラインストアに現行ラインのモデルのフィットチャートが掲載されていました。
太さが横軸で細いものが左、右に行くにつれ太くなります。縦軸は股上の深さで浅いものが上、深いものが下です。
現在はジーンズも色々な種類があるので、このチャートはシルエット・フィットの特徴やモデル間の相対的な関係が分かり、とても便利だと思います。
時代ごとにシルエット・フィットにも流行があります。501も多少なりとも流行の影響を受けて、微妙にシルエットや、また上の深さが時代によって異なります。
現在の501は現行ラインの中で2番目に深い股上で太さ的には中間的な位置づけになっています。また、現行の505は、501より少し股上が浅く、太めであることが分かります。
このチャートはとても便利でジーンズを選ぶ上でもとても参考になると思います。しかし、シルエット・フィット、股上のモデル間での相対関係が継続していないことも示しています。
このチャートはとても便利でジーンズを選ぶ上でもとても参考になると思います。しかし、シルエット・フィット、股上のモデル間での相対関係が継続していないことも示しています。
505は、1960年代後半に誕生後、伝統的に501よりも少し深い股上、少し細めのシルエットであることが特徴でした。両モデルとも、時代の流行の影響で股上の深さやシルエットなどが若干変更されることがあっても、両者の相対関係は基本的に変わりませんでした。
502は501のジップフライバージョンとして誕生しました。シルエット、生地は同じで違いは、ボタンフライかジッパーかの差でした。チャートでは、現行ラインの502は501とはシルエットが大きく異なっています。
505は90年代以降、その時々によってシルエットが大幅に異なるモデル変更が行われるようになったと認識しています。
リーバイスの伝統ある定番モデルであったにも関わらず、シルエットを流行に合わせてシルエットを変えたため、501との相対的な関係も失われてしまいました。
ボタンフライではなくジッブフライで、501より少し現代的で洗練された印象とシルエットを持つ505は、かつて501と並ぶ2大看板の製品でした。今ではその様な存在感が505から感じられません。
505や502は、元来、リーバイスの代表的な品番のモデルです。シルエットを安易にいじってしまったためにその品番のアイデンティティが希薄になり、品番の価値も低下してしまいました。
また、70年代初めに登場したもう一つの代表製品517は現行ラインからは姿を消してしまいました。本当に残念なことです。
上で紹介したフィットチャートは、数多くのモデルの中から、自分の好みのモデルを選ぶ上で、とても参考になるものだと思います。その一方で、別の見方をすると、リーバイスの問題を間接的に映し出しているものでもあると思います。
(備考)
2014年の2月の時点でUSラインの501と505の各部サイズを比較しています。その時の比較では、米国モデルでは505が股上や渡り幅が若干小さいものの501は生デニムで縮むことを考慮するとかなり近いシルエットでした。
関連記事: 現行USライン 501と505の各部サイズ、シルエット比較考察
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