1950年代リーバイス販売店 店内展示バナー "Coropix"

1950年代リーバイスは事業が順調に成長し始めます。1940年代以前は、リーバイスの製品主要販売地域は一部の例外を除いて西海岸のみでした。1950年代に入ってから東海岸地域に販路を広げ、全米に販売網を拡大しました。

1950年代の初め頃、リーバイスは"Coropix"と呼ばれる販売店の店内展示用バナーを制作し、販売店に配布しました。

Image from Images of America Levi Strauss & Co.

上は、リーバイスの元ヒストリアンLynn Downeyさん著のImages of America Levi Strauss & Co.内のCoropixのバナーの画像です。
出荷時に丸めて発送できるボール紙の上にシルクスクリーンで絵柄が印刷されています。Coropixには大きく分けて2種類の絵柄のタイプがあります。一つは、カウボーイ達の漫画・劇画調の少しおどけたような絵柄ともう一つは、クラッシックなロデオなどのアートワークの絵柄です。

これまで私が見てきたCoropixは、前者の絵柄が圧倒的に多いです。
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推定1950年代終わり頃 リーバイス販売店 店内展示バナー Coropix

ロングホーンインポートの在庫から、推定1950年代終わり頃のCoropixを紹介します。かなりサイズが大きいので、写真左右二枚に分けて紹介します。

バナーの左側部です。

逃げるウサギを犬が追いかけています。犬がワゴンのテーブルの脚を倒してしまったようで、テーブルの上にあったビーンズ（豆）の容器が倒れてしまい中身が地面に落ちていってます。

エプロンを着けた調理をしていたカウボーイが手を上げて怒っています。

続いて右側の写真です。


食事中のカウボーイ達の間を犬が走り抜けたようで、手に持っていた皿を落としたカウボーイ、その隣のカウボーイは持っているコーヒーのカップから中身が飛び出しています。

飛んでくるコーヒーを避けようとしているのか、後ろに飛び下がって倒れそうになっているカウボーイ。その手前は四つん這いになっているカウボーイ。そして、ワゴンの幌の中から、何が起きたのかと顔を出して覗いているカウボーイが描かれています。

彼らの後ろにのワゴンのカバーには、LEVI'Sのロゴがあります。

躍動感のあるイラストです。芸術性も高いと思います。

さらに驚いたのが、プリントの発色が素晴らしいことです。50年以上60年近く前にプリントされた物とは思えない色です。とても味わい深い色味をしています。

本品は、かなり大きいので友人の家で梱包を開けてました。広げた時、あまりの絵柄と色の美しさに息をのみました。

時間の経過とともにあせるどころか、さらに魅力・輝きを増しているように思いました。歴史的価値、芸術的価値も非常に高い品だと思います。

リーバイスの販促品は、年代によって種類、販促品の特徴が異なります。それぞれの時代、出来事、文化を物語っている物が多いです。

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