先週ブログに寄せられたコメントを記事として投稿して紹介しました。頂いたコメントの冒頭部を引用します。
関連ブログ記事:
[リーバイス 現行501STFを購入された方から頂いたコメント ##link##]
ネットで検索を行うと、”リーバイスの現行501の品質が落ちた、劣化した。”、”今の復刻(LVC)は劣悪だ。”と言う評価を多く目にします。
ネットの普及により、様々な情報が簡単に手に入れられる様になりました。これは、本当に便利なことです。しかし、ネット上にある情報や意見が、絶対に正しいわけではありません。
人はそれぞれ好みがあります。ある人が良いと思うことが、他の人もそう思うとは限りません。また、良い悪いという評価は、何を基準にするかによっても変わります。
ネット上の情報や意見に対して、鵜呑みにしない方が良い時もあります。
と言っても、若い人、特に10代の人にとっては、何を信じれば良いのか、どう判断すれば良いのか、見極めたり、判断するのは難しいことだと思います。
ネット上のリーバイスについての意見・評価の傾向について、私の見解を以下に書きます。ここでは、リーバイスのジーンズについて書いていますが、他の事柄にも該当することです。
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現在、各ジーンズメーカーから非常に多くの種類のジーンズが販売されています。
以下は、リーバイスジャパンの公式オンラインストアのメンズのセレクションガイドの一部のコピーです。
シルエットは、スキニー、スリム、ストレート、テーパード、リラックス、ブーツカットなどがあります。
そして、一つのモデル(ロット番号)にも、色や生地が違ったり、ユーズド加工、洗い加工などのバージョン品があります。
未加工の濃紺から穿きこむことが絶対に良いというわけではありません。好みによると思います。色落ち加工のジーンズが好きな人もいます。
だからこそ、多くの加工されたジーンズがラインナップにあるのだと思います。
これだけジーンズのシルエット、生地、色、加工の有無など選択肢が多くあることは、人によってジーンズの好みが分かれることを示しています。
お気に入りのブランドやモデルがある人も少なくないです。そして、そのブランドやモデルを熱烈に支持する人もいます。
これらは、全てその人個人の価値観による評価です。確立した定義、基準を元にされた評価ではないです。ご参考までに各事項について、以下に私の見解を書きます。
色落ちが良い、悪い。と言うのは主観です。客観的で、明確な評価基準が確立されているわけではありません。
90年代のヴィンテージブーム以降、色落ちへの関心が急激に高まりました。縦落ちして、耳、裾のチェーンステッチ、ヒゲ、ハチノスなどのアタリが明確にできることが良い色落ちであるとの見方が(圧倒的に)多くなりました。
しかし、これらの良いとする色落ちの基準は、ある時代に流行・普及した価値観であり、不変ではありません。
80年代は、ストーンウォッシュによる色落ちが好まれました。そして、ケミカルウォッシュも一部で人気がありました。ブームが過ぎると人気もなくなり、ストーンウォッシュやケミカルウォッシュの新製品は市場から姿を消しました。
ケミカルウォッシュは、80年代特有のもので、二度と流行ることはないのではと思っていましたが、最近は、若者の間で、ケミカルウォッシュが再び人気になっていると聞いています。
66後期以降の米国製501は、明確な縦落ちをしないため、評価が(かなり)低い傾向がありましたが、最近は80年代の501への関心、評価も高まっていると感じています。
正直なところ、子供のジーンズですら、加工されて明確な縦落ちをしているのを見ると、縦落ちはあまりにも普及、一般化しているような印象があります。
本ブログで何度も紹介していますが、VOGUEの記者がリーバイスのEUREKA LABを訪問した時の写真を見て、この色落ちも新鮮で良いなと思いました。
関連ブログ記事:
[米女性ファッション誌Vogueの501についてのブログ記事 ##link##]
写真の彼女(記者のEmma Morrisonさん)が穿いているのは、80年代の501です。特有の粒状の色落ちをしています。少し前まで、全く評価されていなかった(または、酷評を受けていた)色落ちです。
最近になって、デニムの色落ちの嗜好や評価も少し変化してきているように思います。
生地の厚みも個人の好みが分かれるところです。ジーンズが好きな人、こだわる人は、厚みのある生地を好む傾向があります。
しかし、生地の厚みも色落ちの評価と似たようなところがあります。厚みがあることが絶対に良いと決まっているわけではありません。
また、生地の厚みに対する嗜好も時代とともに変化する可能性があります。
リーバイスの501の原型である最初のジーンズ(当時の呼び名ウエストオーバーオール)のXXは、9オンスのデニムを使用していました。
1927年にコーンミルズは、501専用の10オンスデニムを開発します。少なくとも40年代いっぱいは10オンスのデニムです。ヴィンテージ市場で非常に高い人気のある片面タブ(通称47モデル)の501の多くは、10オンスデニムを使用しています。
10オンスと聞くと、非常に薄いような印象を受けますが、オリジナルの片面タブの501は、生地が薄いと感じることはあまりありません。
現在販売されている12オンスのデニムと比べても、片面タブの501の方が厚みがあるように思えるくらいです。オンス数は、ある程度の目安にはなりますが、生地の厚みや風合いは、単にオンス数だけで決まるものではないです。
関連記事:
[ヴィンテージ501のオンス数について ##link##]
[デニムオンス考 ##link##]
これはある部分、事実だと思います。どこまで再現をするのかと言うのは、難しい問題です。オリジナルを、完全に再現することはできません。
また、オリジナルは、当時のものづくりの手法によるため、個体差がかなりあります。
簡単なところでいうと、バックポケットのステッチの形状、アーキュエットステッチの入れ方なども、一本一本異なります。
下の4本は、オリジナルの革パッチの501XXです。アーキュエットステッチの形状がそれぞれ異なるのは、写真からも分かるかと思います。
フロントのVステッチの形状(入れ方)も個体差がかなりあります。
つまり、47年モデルを忠実に再現すると言っても、47年モデルと呼ばれる501は、きちっとしたスペックで均一な仕様で生産されているわけではないので、何を忠実・正確に再現するのか自体が不明なところがあります。
生地の色味や風合いも異なります。ヴィンテージの生地を再現することはできません。
古い歴史ある木造建築物やアンティークの家具を、今の最新技術を使って、忠実に再現しようとしても、出来上がったものは、似て非なるものにしかならないことと同じです。
また、あまり良い表現ではないですが、オリジナルに忠実に似せると言うのは、イミテーション作りをしている様なものです。
絵の模写などでは、トレーニング、スキルアップ、理解を深めるという効果があるので、過去の作品を忠実に真似する試みを否定しているわけではありません。
レッドウイングは、過去のモデルを元にして、色々なスペシャルバージョンのモデルを販売しています。今年、2015年は、レッドウイング創業110周年の記念モデルとして、ハンツマンを企画開発し現在販売中です。
ハンツマンは、レッドウイングの初期のハンティングブーツ
を元にしたデザインです。しかし、過去のモデルを忠実に再現したモデルではありません。
ハンツマンの評価は非常に高いです。「過去に存在しないモデルだ!」、「忠実に再現されていない」と言ったような批判は見たことがありません。
レッドウイングのハンツマンなどのデザイン手法は、80年代の終わり頃から90年代の前半に、リーバイスジャパンが企画して、販売した初期の復刻とアプローチは基本的に一緒です。
忠実に再現(しようと)することが絶対的に望まれるものかどうかも、考え方によります。
値段が高いか安いかというものも、それぞれの人の価値基準によります。ある人にとって、高いと思っても、ある人はそうは思わないことはしばしばあります。
ヴィンテージジーンズを例にすると、501XXのデッドストックは、現在、通常100万円以上します。
90年代の初め頃は、10万円位だった様です。今考えると、10万円は信じられないくらい安いと思いますが、当時の一般的な価値基準で考えたら、ジーンズが一本、10万円は普通考えられないほど高いと思います。
高いと思うか、安いと思うかは、その人の考え・価値観によります。物の値段という物は、そういった性質があります。
個人的にはリーバイスは、バレンシア工場を閉鎖すべきではなかったと思います。しかし、それは結果論です。
2000年代半ばまでは、リーバイスは完全に低迷、迷走していました。2000年代の後半から、プレミアムラインでは外注工場での米国製501が復活しました。
自社工場を復活して欲しいと個人的には思っています。しかし、外注工場であっても、米国製です。また、外注工場が自社工場より、品質面で劣るとは限りません。
むしろ、外注に作らせることによって、細かい要求をして高い品質を実現することも可能だと思います。
Made in the USAの501-1995を手にとって見て、生地も造りも質感が非常に高いなと思いました。生地は、コーンミルズのホワイトオーク工場製です。
関連ブログ記事:
[米国製 501 シュリンクトゥフィット 501-1995 ##link##]
501-1995は、かなり魅力あるモデルです。501-1995は、新しく甦った米国製501だと思っています。
「(品)質が悪い。」という言葉が使われたりしますが、個人的には、その人の価値基準から生まれた表現だと思います。
レプリカブランドの製品の質が良い。と言うのは、一般的に恐らくそうだと思います。日本製の方が細かいところの造りは、良くできていると思います。
しかし、現行リーバイスのジーンズの造りが悪い、品質が悪いとは、私は思いません。また、オリジナルのヴィンテージは品質が良いと言うわけではありません。
私はUSモデルの501 シュリンクトゥフィット、501 ロングデイを普段穿いていますが、これらの品の質が悪いとは、全く思っていないです。
ジーンズの評価は人によって、本当に違うものだと思います。
現行品は質が落ちたという評価をネットでも、セレクトショップなどでも耳にしており、他人の評価だけで判断していました。
関連ブログ記事:
[リーバイス 現行501STFを購入された方から頂いたコメント ##link##]
ネットで検索を行うと、”リーバイスの現行501の品質が落ちた、劣化した。”、”今の復刻(LVC)は劣悪だ。”と言う評価を多く目にします。
ネットの普及により、様々な情報が簡単に手に入れられる様になりました。これは、本当に便利なことです。しかし、ネット上にある情報や意見が、絶対に正しいわけではありません。
人はそれぞれ好みがあります。ある人が良いと思うことが、他の人もそう思うとは限りません。また、良い悪いという評価は、何を基準にするかによっても変わります。
ネット上の情報や意見に対して、鵜呑みにしない方が良い時もあります。
と言っても、若い人、特に10代の人にとっては、何を信じれば良いのか、どう判断すれば良いのか、見極めたり、判断するのは難しいことだと思います。
ネット上のリーバイスについての意見・評価の傾向について、私の見解を以下に書きます。ここでは、リーバイスのジーンズについて書いていますが、他の事柄にも該当することです。
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ジーンズは、人によって考え方、好みは(大きく)異なる。
現在、各ジーンズメーカーから非常に多くの種類のジーンズが販売されています。
以下は、リーバイスジャパンの公式オンラインストアのメンズのセレクションガイドの一部のコピーです。
シルエットは、スキニー、スリム、ストレート、テーパード、リラックス、ブーツカットなどがあります。
そして、一つのモデル(ロット番号)にも、色や生地が違ったり、ユーズド加工、洗い加工などのバージョン品があります。
未加工の濃紺から穿きこむことが絶対に良いというわけではありません。好みによると思います。色落ち加工のジーンズが好きな人もいます。
だからこそ、多くの加工されたジーンズがラインナップにあるのだと思います。
これだけジーンズのシルエット、生地、色、加工の有無など選択肢が多くあることは、人によってジーンズの好みが分かれることを示しています。
あるブランド(複数の場合もあります。)に対して熱烈な支持をする人もいる。
お気に入りのブランドやモデルがある人も少なくないです。そして、そのブランドやモデルを熱烈に支持する人もいます。
あるブランド、例えばリーバイスについて酷評する人もいる。
以前と比べると最近はそれほど酷評するのを目にすることは少なくなっていますが、それでもまだ見かけます。
インターネット上の意見は、時として偏りがちである。
例えば、リーバイスに対してあまり良くないイメージを持っている人が、ネットで積極的に批評をしていたとします。冒頭に書いたように、ジーンズの好みは人によって異なります。リーバイスが好きな人もいます。
しかし、リーバイスが好きな人は、積極的に支持するようなコメントをネット上で発信しない傾向があった場合、ネット上で見ると、リーバイスについて批判的なコメントばかりが目につく状態になります。
そのため、ネットでの評価を検索した場合、リーバイスの評判は悪いと印象を受ける可能性があります。
しかし、リーバイスが好きな人は、積極的に支持するようなコメントをネット上で発信しない傾向があった場合、ネット上で見ると、リーバイスについて批判的なコメントばかりが目につく状態になります。
そのため、ネットでの評価を検索した場合、リーバイスの評判は悪いと印象を受ける可能性があります。
リーバイスに対する悪い評価
ネット上でリーバイスへの酷評で比較的多いのが、以下のような評価コメントです。
- 色落ちが悪い。
- 生地が薄い。ペラペラだ。
- 復刻は、オリジナルを忠実に再現していない。
- 値段が高い。
- 米国工場を閉鎖した時点で、終わっている。
- 質が悪い。
これらは、全てその人個人の価値観による評価です。確立した定義、基準を元にされた評価ではないです。ご参考までに各事項について、以下に私の見解を書きます。
色落ちの良し悪し
色落ちが良い、悪い。と言うのは主観です。客観的で、明確な評価基準が確立されているわけではありません。
90年代のヴィンテージブーム以降、色落ちへの関心が急激に高まりました。縦落ちして、耳、裾のチェーンステッチ、ヒゲ、ハチノスなどのアタリが明確にできることが良い色落ちであるとの見方が(圧倒的に)多くなりました。
しかし、これらの良いとする色落ちの基準は、ある時代に流行・普及した価値観であり、不変ではありません。
80年代は、ストーンウォッシュによる色落ちが好まれました。そして、ケミカルウォッシュも一部で人気がありました。ブームが過ぎると人気もなくなり、ストーンウォッシュやケミカルウォッシュの新製品は市場から姿を消しました。
ケミカルウォッシュは、80年代特有のもので、二度と流行ることはないのではと思っていましたが、最近は、若者の間で、ケミカルウォッシュが再び人気になっていると聞いています。
66後期以降の米国製501は、明確な縦落ちをしないため、評価が(かなり)低い傾向がありましたが、最近は80年代の501への関心、評価も高まっていると感じています。
正直なところ、子供のジーンズですら、加工されて明確な縦落ちをしているのを見ると、縦落ちはあまりにも普及、一般化しているような印象があります。
本ブログで何度も紹介していますが、VOGUEの記者がリーバイスのEUREKA LABを訪問した時の写真を見て、この色落ちも新鮮で良いなと思いました。
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Photo by Christina Ladwig |
[米女性ファッション誌Vogueの501についてのブログ記事 ##link##]
写真の彼女(記者のEmma Morrisonさん)が穿いているのは、80年代の501です。特有の粒状の色落ちをしています。少し前まで、全く評価されていなかった(または、酷評を受けていた)色落ちです。
最近になって、デニムの色落ちの嗜好や評価も少し変化してきているように思います。
生地の厚み
生地の厚みも個人の好みが分かれるところです。ジーンズが好きな人、こだわる人は、厚みのある生地を好む傾向があります。
しかし、生地の厚みも色落ちの評価と似たようなところがあります。厚みがあることが絶対に良いと決まっているわけではありません。
また、生地の厚みに対する嗜好も時代とともに変化する可能性があります。
リーバイスの501の原型である最初のジーンズ(当時の呼び名ウエストオーバーオール)のXXは、9オンスのデニムを使用していました。
1927年にコーンミルズは、501専用の10オンスデニムを開発します。少なくとも40年代いっぱいは10オンスのデニムです。ヴィンテージ市場で非常に高い人気のある片面タブ(通称47モデル)の501の多くは、10オンスデニムを使用しています。
10オンスと聞くと、非常に薄いような印象を受けますが、オリジナルの片面タブの501は、生地が薄いと感じることはあまりありません。
現在販売されている12オンスのデニムと比べても、片面タブの501の方が厚みがあるように思えるくらいです。オンス数は、ある程度の目安にはなりますが、生地の厚みや風合いは、単にオンス数だけで決まるものではないです。
関連記事:
[ヴィンテージ501のオンス数について ##link##]
[デニムオンス考 ##link##]
復刻はオリジナルのディテールに忠実でない。
これはある部分、事実だと思います。どこまで再現をするのかと言うのは、難しい問題です。オリジナルを、完全に再現することはできません。
また、オリジナルは、当時のものづくりの手法によるため、個体差がかなりあります。
簡単なところでいうと、バックポケットのステッチの形状、アーキュエットステッチの入れ方なども、一本一本異なります。
下の4本は、オリジナルの革パッチの501XXです。アーキュエットステッチの形状がそれぞれ異なるのは、写真からも分かるかと思います。
フロントのVステッチの形状(入れ方)も個体差がかなりあります。
つまり、47年モデルを忠実に再現すると言っても、47年モデルと呼ばれる501は、きちっとしたスペックで均一な仕様で生産されているわけではないので、何を忠実・正確に再現するのか自体が不明なところがあります。
生地の色味や風合いも異なります。ヴィンテージの生地を再現することはできません。
古い歴史ある木造建築物やアンティークの家具を、今の最新技術を使って、忠実に再現しようとしても、出来上がったものは、似て非なるものにしかならないことと同じです。
また、あまり良い表現ではないですが、オリジナルに忠実に似せると言うのは、イミテーション作りをしている様なものです。
絵の模写などでは、トレーニング、スキルアップ、理解を深めるという効果があるので、過去の作品を忠実に真似する試みを否定しているわけではありません。
レッドウイングは、過去のモデルを元にして、色々なスペシャルバージョンのモデルを販売しています。今年、2015年は、レッドウイング創業110周年の記念モデルとして、ハンツマンを企画開発し現在販売中です。
ハンツマンは、レッドウイングの初期のハンティングブーツ
を元にしたデザインです。しかし、過去のモデルを忠実に再現したモデルではありません。
ハンツマンの評価は非常に高いです。「過去に存在しないモデルだ!」、「忠実に再現されていない」と言ったような批判は見たことがありません。
レッドウイングのハンツマンなどのデザイン手法は、80年代の終わり頃から90年代の前半に、リーバイスジャパンが企画して、販売した初期の復刻とアプローチは基本的に一緒です。
忠実に再現(しようと)することが絶対的に望まれるものかどうかも、考え方によります。
値段が高い
値段が高いか安いかというものも、それぞれの人の価値基準によります。ある人にとって、高いと思っても、ある人はそうは思わないことはしばしばあります。
ヴィンテージジーンズを例にすると、501XXのデッドストックは、現在、通常100万円以上します。
90年代の初め頃は、10万円位だった様です。今考えると、10万円は信じられないくらい安いと思いますが、当時の一般的な価値基準で考えたら、ジーンズが一本、10万円は普通考えられないほど高いと思います。
高いと思うか、安いと思うかは、その人の考え・価値観によります。物の値段という物は、そういった性質があります。
米国工場を閉鎖した時点で、終わっている。
個人的にはリーバイスは、バレンシア工場を閉鎖すべきではなかったと思います。しかし、それは結果論です。
2000年代半ばまでは、リーバイスは完全に低迷、迷走していました。2000年代の後半から、プレミアムラインでは外注工場での米国製501が復活しました。
自社工場を復活して欲しいと個人的には思っています。しかし、外注工場であっても、米国製です。また、外注工場が自社工場より、品質面で劣るとは限りません。
むしろ、外注に作らせることによって、細かい要求をして高い品質を実現することも可能だと思います。
Made in the USAの501-1995を手にとって見て、生地も造りも質感が非常に高いなと思いました。生地は、コーンミルズのホワイトオーク工場製です。
関連ブログ記事:
[米国製 501 シュリンクトゥフィット 501-1995 ##link##]
501-1995は、かなり魅力あるモデルです。501-1995は、新しく甦った米国製501だと思っています。
質が悪いについて
「(品)質が悪い。」という言葉が使われたりしますが、個人的には、その人の価値基準から生まれた表現だと思います。
レプリカブランドの製品の質が良い。と言うのは、一般的に恐らくそうだと思います。日本製の方が細かいところの造りは、良くできていると思います。
しかし、現行リーバイスのジーンズの造りが悪い、品質が悪いとは、私は思いません。また、オリジナルのヴィンテージは品質が良いと言うわけではありません。
私はUSモデルの501 シュリンクトゥフィット、501 ロングデイを普段穿いていますが、これらの品の質が悪いとは、全く思っていないです。
ジーンズの評価は人によって、本当に違うものだと思います。
こんにちは。いつも興味深く拝読させていただいております。
返信削除インターネット等を利用して膨大な情報を簡単に得られることは便利である一方で、時として自分の意見を持つことを難しくさせます。その結果実際に現行のリーバイスを履いたことがない人でさえ、否定的な感情を抱く場合もあると思います。ただ、そうした現行501に対する否定的な声がある一方で、501やその他のリーバイスのジーンズを履いている人は、男性女性又は年代を問わず、ここ数年で確かに増えてきているように感じます。これがリーバイスへの支持が回復、上昇しつつある結果であるのなら、喜ぶべきことであると思います。
「私のリーバイス」は2年ほど前から読み始めたのですが、リーバイスの知識が増えていく一方で、リーバイスに対する愛着もとても深まっていき、楽しいです。私は2年程前ロングホーンインポートwebストアで米国製501を購入させていただきました。私は今20代前半なのですが、自分が10代、20代を過ごした90年代、2000年代、そして2010年代にヴィンテージとしてではなく普通に販売されている501を履くことは、意味があることのように感じます。自分が生きている時代のリーバイスを履くことは、リーバイスの長い歴史の一部に関われているようで、嬉しいからです。
これからも「私のリーバイス」の記事を楽しみにしています。
こんにちは。コメントを拝読して、とても嬉しいと思うことがたくさんありました。
返信削除おっしゃる通りでインターネットを通じて膨大な情報を得られることは、便利なことでありますが、弊害と成り得ることもあります。
自分の考えをしっかり持っていれば、(安易に)人の意見に惑わされることはないのですが、実際のところ、人は多かれ少なかれ周囲の環境などから影響を受けざるを得ないことが多いです。
10代や20代でしっかりした自分の考えを持つのは、なかなか難しいと思います。やはり、実際に自分で経験したり、試行錯誤することで、自分の考えというものはできてくるものだと思います。
ネット上の口コミなどを参考にするのは、比較的自然なことだと思います。ジーンズに関しては、本当に多様な考えがあると思うのですが、ネット上ではかなり意見が偏る傾向があると思います。
ここ数年で、リーバイスのジーンズを穿く(若い)人は増えているとお感じになっていらっしゃるのですね?
私は、日本に住んでいないので、実際のところは分かりませんが、ツイッターなどを見ているとその様に感じています。また、今年くらいから、80年代や90年代の米国製501に対する評価や興味の高まりを、ブログ記事へのアクセスや検索ワードなどから感じています。
本ブログを2年前から読み始めて、今も読んでくださっているとのこと、大変嬉しく思います。
ジーンズは、本当に様々な魅力を持っていると思います。ジーンズは、アメリカ文化の象徴です。そして、アメリカの文化や辿ってきた道のりとの関わりがあります。
この様なことも知ったり、考えたりすることも、ジーンズの魅力の一つだと私は思っています。本ブログを読んで、リーバイスに対する愛着も深まっていき、楽しいとのお言葉を頂き、本当に嬉しく思います。
19世紀の終わり頃に誕生した501が、2010年代の現代も存在することは、衣料品の歴史の中でも驚異的なものです。501は、時代との関わりが深いです。おっしゃるように今の時代の(=現行の)リーバイスを穿くことは、リーバイスの歴史に関わっていることです。
2020年代、2030年代のリーバイス501がどうなっているのか?そして、10年後、20年後に過去を振り返った時、今の時代のリーバイス501を穿いた経験は、貴重なものになると思います。
2年位前にロングホーンインポートで、米国製501をご購入くださっているとのこと、本当にありがとうございます。2年経って、この様なコメントをブログに残して頂けたこと、本当に嬉しく、また、感謝しております。
米国製501も、その時代(80年代や90年代)との関わりが随所に感じられます。米国製501に魅力を感じる方は、それが単なるファッションアイテムではなく、時代との関わり、アメリカ文化との関わりを感じたりされることもあるのではと思っています。
20代前半でいらっしゃるとのこと、コメント文を拝読して、お若いのにしっかりした考えをお持ちだなと思っております。
また、その様な若くてしっかりした方から、本ブログをご愛読いただけていることを、大変光栄に思っています。
実のところ、このブログを始めた一つの理由は、若い方にリーバイス501の魅力を伝えたい、ジーンズの様々な魅力を伝えたいということもありました。
今回この様なコメントを頂き、感無量なところがあります。
今後ともよろしくお願いいたします。
コメントを返していただき、どうもありがとうございます。
返信削除古いアメリカの映画などを観ていて、その中で俳優が501を履いているのを見ると、やはりリーバイスはアメリカの文化の象徴だと感じます。
それと同時に、海外旅行先で出会った人々や日本に観光にいらっしゃった方々など、さまざまな国の人々がリーバイスを履いているのを見ると、リーバイスは国籍を問わずさまざまな国の人々から愛されている存在であり、非常に国際的な存在でもあるように思えます。バックパックをしていて、同年代くらいの若者が501を履いていると、それだけでどこか親近感を覚えることもあります。
非常に長い歴史を持ち、アメリカ的でありながら国際的でもあるリーバイスは、他の服飾ブランドとは一線を画しているといっても過言ではないでしょう。
「私のリーバイス」を読んで、リーバイスに興味を持ち始める私と同年代の人は、間違いなくたくさんいると思います。応援しております。
大変ご丁寧なお返事、ありがとうございました。こちらから、お礼の返事を申し上げていないことに今になって気づきました。誠に失礼致しました。
削除ジーンズは衣類の一つですが、アメリカの歴史や文化との関わりが深いことは、とても大きな特徴だと思います。その様なことも頭に入れて、ジーンズに接するのも面白いことだと思います。
失礼ながら、お若くてもそのことをご理解されていらっしゃることは、素晴らしいことだと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。