私がヴィンテージ•リーバイスに興味を持ったのはつい最近の事です。それまで、ヴィンテージのリーバイスがどのような製品かも全く知りませんでした。しかし、ヴィンテージのセカンドと呼ばれるジャケットの存在だけはずっと以前、90年頃から知っていました。短めの丈、スクウェアのポケットにシンプルなフラップ、渋い銀色のボタン、フロントプリーツ、一般的なジージャンのスタイル(その原型はサードの557であったことは、ずっと後で知りました)とは大きく異なるデザインにとても惹きつけられる物を感じていました。
90年代に値段を調べてみましたが、非常に高価で驚きました。恐らくその時はいわゆるヴィンテージバブルの頃だったのだと思います。2000年代にも気が向くと値段を調べたりもしていましたが、依然として高価である事と、良いコンディションのものを見た事も無く、踏み込んで買おうと思う気持ちにはなりませんでした。恐らく、興味はあったものの、それ程真剣に探していたのではない事もあります。また、万が一良いコンディションの物を見つけても、それは恐らくものすごく高価であることが予想されるため、諦めていた様にも思います。(コンディションの良いものを実際に見たら、高額でも買っていたかもしれません。)
ところが、今年に入ってから突然ヴィンテージ•リーバイスに興味を持ち、70505Eを一気に5着入手してしまいました。そして、ヴィンテージの魅力に取り憑かれてしまいました。次はセカンドかサードが欲しいと思う様になり、eBayとYahoo Japanのオークションを定期的にチェックしていましたが、eBayではセカンドもサードもほとんど出品を見る事はなく、時折、出品されている物は法外な値段が提示されていたり、コンディションが良くない物しかありませんでした。また、Yahoo Japanのオークションは、出品数はそれなりにあるものの、状態が良く分からなかったり、値段が高かったりで、こちらも「これだ!」と思える様なものは見当たりませんでした。
ある日、eBayを見てみると、今まで見た中ではかなり状態が良さそうな507XXが出品されていました。以下、その時のオークションの写真です。全体正面からの写真もあったはずなのですが、見つかりませんでした。
すぐに入札が入り、値段はどんどん上がっていきました。サイズは34インチ程度のもので、自分には小さそうなので、コンディションは良さそうなものの、サイズが合わないので見合わそうと思っていました。
また、写真は良さげに写っているものの細かいところの写真があまりないのも気になりました。
eBayの場合、それなりに価値の高いものは、写真も多く掲載されていることが多く、状態のおおよその把握、見当がつけられる手助けになります。
この時は、自分はヴィンテージ品とオークション共に知識も経験も乏しい状態でした。
このオークションについては、掲載写真は少ないながら、写真で見た限り状態は良さそうに見える事、そして、積極的な入札がされていることから、やはりこれは皆、良い物と考えているのだろうなと思いました。
基本的には見送ることにしたものの、どの位の値がつくのか興味もあり、その後も入札状況を見ていました。入札期限直前まで価格は順調に上がっていきました。
その時点で、自分が当初考えていた予想値、自分の予算額を少し上回っていました。「やっぱりこれは良い品なんだ」と変に納得しながら、入札期限直前にその時の最高値より少し高い値段を入れてみました。
正直なところ、どうせ無理だろうけど、試してみようと言う気持ちと、出品者に値段を上げる貢献をしてあげよう、と言う変な気持ちもありました。ところが、自分の入札後、それ以上の入札はなく、なんと自分が落札してしまいました。その時は、落札できた喜びよりも、驚きととまどいの気持ちが強かったです。
「サイズが合わなそうなのに、落札してしまった。」と言う後悔の気持ちも出てきました。陰鬱な気持ちで支払いを済ませました。サイズが合わなくても、コンディションも良いし、オークションでも人気があったから、もしもの時はオークションに出せばいいやと思い直したりしていました。それでも、長年の憧れの507XXを実際に手に取ってみる事ができる喜び、期待はかなりあり、届くのをドキドキしながら待ちました。
届くまで毎日首を長くして待っていました。トラッキング•ナンバーをもらっていたので、届く予定の日は分かっており、その日は郵便屋さんが荷物をもってくるのをまっていました。
ところが、通常、郵便屋さんがくる時間になっても荷物は来ませんでした。まさかと思いながら、自宅の郵便ボックス(ポスト)を覗いてみると、速達(Priority Mail)の膨らんだ封筒が折り曲げられて郵便受けに押込められて入っていました。まさか、この中に507XXが入っている?、と懐疑的な気持ちながら、どう考えてもそうとしか考えられないので、家に持ち帰りました。
高額でヴィンテージの様にデリケートな品物を無造作に封筒に入れて郵便で送るのは、自分の思う常識を超えています。恐らく一般的に日本人の感覚としてもそうだと思います。今回の場合、送付に保険もかけられておらず、受け取り確認なし、で普通、一定価格(一般に250ドル)以上の場合、受け取り者のサインをもらうのがeBayで推奨されており、一般的です。
しかし、その後もそれなりにヴィンテージをオークション経由で入手しましたが、今回だけでなく、驚く様な乱雑な梱包、送り方で届いた事が後にも何回かありました。困惑しながら、封筒を開けてみると、中には507XXが無造作にたたまれて入っていました!
長くなってしまいましたので、この続きは明日、投稿します。
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