ヴィンテージ・リーバイス501XXは、一般的に分類すると、革パッチと紙パッチに大きく分かれます。
革パッチは、戦前の501XXや第二次世界大戦中の501XXでも使用されていますが、「革パッチの501XX」と呼ぶ場合は、戦後のモデルを示すことが一般的です。
備考: 戦時中のモデルは、大戦モデル。戦前のモデルは、バックルバックの501XX等の呼び名があります。
革パッチの501XXは、第二次世界大戦後の1946年頃から50年代の中頃から後半までの期間に製造された製品です。
備考: 革パッチから紙パッチへの移行は1955年頃に行われたと言うのが、これまでの認識でしたが、様々な資料や材料を総合すると革パッチは1957年頃までは製造されていた可能性があると考えています。
革パッチの501XXは、年代による特徴的ディテールがあるため、ある程度の年代分けができます。
本記事では、革パッチの後期(終期)モデルのディテールなどの特徴を紹介します。
見慣れてくると、上の写真だけでも大体の年代は分かる(推定)できるようになります。
501XXの年代を判別する上で、外観上最も分かりやすいのは後ろ側のディテールです。
注目すべき主なポイントは、パッチ、タブ、後ろ中央のベルトループです。
パッチが付いていれば、すぐに紙パッチか革パッチか判別できます。しかし、紙パッチは残っているものは非常に少なく、革パッチでも付いていないものは珍しくありません。
パッチの付いていたところを見てみると、革パッチの切れ端が残っています。これで革パッチであることがわかります。
パッチの切れ端が残っていない場合でも、革か紙か判別する目安があります。
それは、取り付けステッチの状態です。革パッチを取り外すのには、ステッチも一緒に外れる可能性が高いです。
紙パッチの場合は、パッチが消失したり、取り外されても、ステッチが残っている可能性が高いです。
パッチの取り付けステッチの残存状態で、革か紙かどちらかの見当が付けられます。
タブは、両面にLEVI'Sの刺繍がされている通称両面タブです。
片面のみの刺繍のタブ、通称片面タブが付いている場合は、革パッチの前期と判定できます。両面タブは、革パッチ中期から後期の特徴です。
Eが大文字の通称ビッグEです。また、Vの字の右と左の幅がほぼ同じ通称均等Vと呼ばれるタブになります。
50年代から60年代後半までの両面ビッグEタブは、全て均等Vです。
次に後ろ中央のベルトループに注目します。ベルトループの取り付けが中央のシーム部から左にずれて取り付けられています。
このベルトループがずれて取り付けられているディテールは、オフセットベルトループと呼ばれています。
オフセット・ベルトループは、革パッチの後期のディテールの特徴になります。
革パッチの前期、中期のベルトループは中央のシーム部の上に取り付けられています。通称、センターセットのベルトループと呼ばれています。
以上のディテールで、本品は革パッチの後期モデルであると判別できます。
続いて、それ以外の主な特徴やディテールなどを紹介します。
フロントボタンの脇は通称Vステッチと呼ばれる切り返しがされています。
本品のVステッチは、角度が狭くボタンの右側に来ています。角度が大きくボタンの下側にくる場合もあります。
続いてフライボタンを見てみます。革パッチのフライボタンは、足長Rではありません。
革パッチのフライボタンは、本品のように文字の入っている面(バックグラウンド)がブツブツのものとフラットなものとあります。
後者が後の年代(後期)になります。
パッチの素材が革から紙へ移行後、すぐにフライボタンも足長Rに移行します。
ヴィンテージリーバイス501のトップボタン裏の刻印は、工場番号を示すと認知されています。
ボタン裏刻印は、50年代中頃以降のモデルの特徴です。その前の年代では、隠しリベットの裏に刻印があります。
本品の刻印は12です。
隠しリベット裏に工場番号の刻印が打たれるようになったのは、片面タブの後期50年代の初め頃からと思われます。
革パッチの最終期、紙パッチ(ギャラ入り)最初期頃から刻印の場所は、隠しリベット裏からフロントトップボタン裏に移行しました。
移行期は、隠しリベット裏とボタン裏両方に刻印があるものもあります
主なディテールは以上です。
ディテール以外で特徴的なところを紹介します。
本品は、シルエットがかなり太いストレートです。
渡り幅は、30cm以上あります!
裾幅は、22cm位あります。
501XXは、太めのゆったりしたストレートシルエットであることが多いですが、太さは個体差もかなりあります。
501XXでも、それほど太くないものあります。
本品の外観で特徴的なところは、ロールアップの痕が付いていることです。50年代前半以前の501で着用感のあるものは、ロールアップの痕があるものの比率が高いです。
50年代前半以前は、ロールアップして穿くのが一般的であったためです。
50年代以前のカウボーイの写真やリーバイスの販促品のイラストを見ても、ほぼ全てロールアップしています。
逆に50年代後半以降の501では、ロールアップ痕があるものの比率は相対的に少ないです。
ロールアップをせずに穿くことが一般的に(流行するように)なったためと思われます。
ロールアップの痕があるものは、古い年代の501XXの特徴の一つとも言えます。
ヴィンテージ501は、年代によるディテールの違いや個体差、当時の穿き方の傾向などが伺えたりすること等があるのも大きな特徴であり、持ち味、魅力であると思います。
革パッチは、戦前の501XXや第二次世界大戦中の501XXでも使用されていますが、「革パッチの501XX」と呼ぶ場合は、戦後のモデルを示すことが一般的です。
備考: 戦時中のモデルは、大戦モデル。戦前のモデルは、バックルバックの501XX等の呼び名があります。
革パッチの501XXは、第二次世界大戦後の1946年頃から50年代の中頃から後半までの期間に製造された製品です。
備考: 革パッチから紙パッチへの移行は1955年頃に行われたと言うのが、これまでの認識でしたが、様々な資料や材料を総合すると革パッチは1957年頃までは製造されていた可能性があると考えています。
革パッチの501XXは、年代による特徴的ディテールがあるため、ある程度の年代分けができます。
本記事では、革パッチの後期(終期)モデルのディテールなどの特徴を紹介します。
見慣れてくると、上の写真だけでも大体の年代は分かる(推定)できるようになります。
501XXの年代を判別する上で、外観上最も分かりやすいのは後ろ側のディテールです。
注目すべき主なポイントは、パッチ、タブ、後ろ中央のベルトループです。
パッチが付いていれば、すぐに紙パッチか革パッチか判別できます。しかし、紙パッチは残っているものは非常に少なく、革パッチでも付いていないものは珍しくありません。
パッチの付いていたところを見てみると、革パッチの切れ端が残っています。これで革パッチであることがわかります。
パッチの切れ端が残っていない場合でも、革か紙か判別する目安があります。
それは、取り付けステッチの状態です。革パッチを取り外すのには、ステッチも一緒に外れる可能性が高いです。
紙パッチの場合は、パッチが消失したり、取り外されても、ステッチが残っている可能性が高いです。
パッチの取り付けステッチの残存状態で、革か紙かどちらかの見当が付けられます。
タブは、両面にLEVI'Sの刺繍がされている通称両面タブです。
片面のみの刺繍のタブ、通称片面タブが付いている場合は、革パッチの前期と判定できます。両面タブは、革パッチ中期から後期の特徴です。
Eが大文字の通称ビッグEです。また、Vの字の右と左の幅がほぼ同じ通称均等Vと呼ばれるタブになります。
50年代から60年代後半までの両面ビッグEタブは、全て均等Vです。
次に後ろ中央のベルトループに注目します。ベルトループの取り付けが中央のシーム部から左にずれて取り付けられています。
このベルトループがずれて取り付けられているディテールは、オフセットベルトループと呼ばれています。
オフセット・ベルトループは、革パッチの後期のディテールの特徴になります。
革パッチの前期、中期のベルトループは中央のシーム部の上に取り付けられています。通称、センターセットのベルトループと呼ばれています。
以上のディテールで、本品は革パッチの後期モデルであると判別できます。
続いて、それ以外の主な特徴やディテールなどを紹介します。
フロントボタンの脇は通称Vステッチと呼ばれる切り返しがされています。
本品のVステッチは、角度が狭くボタンの右側に来ています。角度が大きくボタンの下側にくる場合もあります。
続いてフライボタンを見てみます。革パッチのフライボタンは、足長Rではありません。
革パッチのフライボタンは、本品のように文字の入っている面(バックグラウンド)がブツブツのものとフラットなものとあります。
後者が後の年代(後期)になります。
パッチの素材が革から紙へ移行後、すぐにフライボタンも足長Rに移行します。
ヴィンテージリーバイス501のトップボタン裏の刻印は、工場番号を示すと認知されています。
ボタン裏刻印は、50年代中頃以降のモデルの特徴です。その前の年代では、隠しリベットの裏に刻印があります。
本品の刻印は12です。
隠しリベット裏に工場番号の刻印が打たれるようになったのは、片面タブの後期50年代の初め頃からと思われます。
革パッチの最終期、紙パッチ(ギャラ入り)最初期頃から刻印の場所は、隠しリベット裏からフロントトップボタン裏に移行しました。
移行期は、隠しリベット裏とボタン裏両方に刻印があるものもあります
主なディテールは以上です。
ディテール以外で特徴的なところを紹介します。
本品は、シルエットがかなり太いストレートです。
渡り幅は、30cm以上あります!
裾幅は、22cm位あります。
501XXは、太めのゆったりしたストレートシルエットであることが多いですが、太さは個体差もかなりあります。
501XXでも、それほど太くないものあります。
本品の外観で特徴的なところは、ロールアップの痕が付いていることです。50年代前半以前の501で着用感のあるものは、ロールアップの痕があるものの比率が高いです。
50年代前半以前は、ロールアップして穿くのが一般的であったためです。
50年代以前のカウボーイの写真やリーバイスの販促品のイラストを見ても、ほぼ全てロールアップしています。
逆に50年代後半以降の501では、ロールアップ痕があるものの比率は相対的に少ないです。
ロールアップをせずに穿くことが一般的に(流行するように)なったためと思われます。
ロールアップの痕があるものは、古い年代の501XXの特徴の一つとも言えます。
ヴィンテージ501は、年代によるディテールの違いや個体差、当時の穿き方の傾向などが伺えたりすること等があるのも大きな特徴であり、持ち味、魅力であると思います。
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