2016年、ビームス(BEAMS)創業40周年を記念して、創業年と同じ1976年製501の復刻モデルをリーバイスがビームス専用に復刻し、9月9日からビームス原宿2店舗と梅田店で先行販売を開始しました。ビームス各店では、9月17日から一斉に発売開始予定です。
本日、ロングホーンインポートのお客様からこのビームス創業40周年記念 リーバイス 501 復刻 1976年モデルを発売日、原宿店開店直後にいち早くご入手されたとのご連絡を頂きました。
ブログ掲載のご承諾を頂いたので、ご送付頂いた写真を元に紹介します。
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本品には手紙も付属しています。
英文の記載内容
(スペルミスはストライクスルー(文字中央に横線)を入れて、正確なスペルの単語を加えています。)
訳:
この501ジーンズのオーナーへ、
1976年、 501は変革のイベントの中心にいました。1976年は、Ramonesのデビューアルバム、Sex Pistolesの革命を起こす様に提言した曲、"Anarchy in the UK"がリリースされ、パンクロックが勃発した年です。
さらにはアメリカ合衆国の独立宣言、200周年の年でもあります。愛国的なお祝い事が米国内中で行われ、ベトナム戦争が終わった直後の陰鬱な気持ちから解放されました。アメリカ衣類の究極的な象徴の501は、完璧にフィットしていました。
1976年製501のペアは、前世代のモデルより少し細めのレッグに浅めの股上でした。過去の501ジーンズと同様に代名詞のボタンフライにオレンジのコントラストステッチを備えていました。
生地は1970年代にコーンミルズが導入した硫黄染色インディゴの明るめのシェードです。このインディゴ染色は、鉱物油を元にしたインディゴ染とは一線を画すものでした。
1971年にリーバイスの赤タブは、1967年にWalter Landorによって制作されたトレードマーク・バットウィングに準拠するため、"LEVI'S" ビッグ"E" ロゴから、小文字のeを使った"Levi's"に変わりました。
1980年代後半にヴィンテージリーバイスが流行となった(収集アイテムとして大注目された)時、このタブのデザインの違いが、希少性が非常に高くなっている品と手に入れやすい品: "ビッグE" (ヴィンテージ)と”スモールe"(非ヴィンテージ)との境界線(識別点)となりました。
今日では1970年代後半の”スモールe”のジーンズを見つけることも困難になり、高い収集価値のあるものになっています。我々は、この品を再び提供できることを誇りに思います。
デザインの詳細:
コーンミルズ12オンス、赤耳デニム
バータックの入る二つのバックポケット
”ツーホース” レザーライクなパッチ
ツインニードルによるアーキュエット
スモール"e" 両面赤タブ
このジーンズをお楽しみください。
"Quality never goes out of style” (下の備考をご参照ください)
この手紙の内容は、とても興味深いです。
1976年の出来事などについて、スポットを当てていて、Ramonesのデビューアルバム発売の年であること、パンクロックの勃発の年、そして501がその中心だったという話は、今年の秋冬新作の505Cのストーリーと似たところがあって面白いなと思いました。
Ramonesが穿いていたジーンズは、カスタムした505でしたが、全体的なストーリー(話の流れ、持ってき方)的には、この手紙の方が上手いなと思います。
(実際のところ、70年代はベルボトム、化繊生地の大流行、カスタムが流行っていたので、501や505は、あまり売れていなかったと思います。)
[##check## 505はスリムフィット? 無理やり感が強い505Cのストーリー]
[##check## 505Cとは?]
登録商標(レジスタード・トレードマーク)を示す® が501やLevi'sに付いていますが、長年の登録商標であるツーホースロゴやアーキュエットステッチには付けられていないなど通常のリーバイスが保持するトレードマークの取り扱いとは異なる点が散見されます。
この文書を作成したのは、リーバイス社内の歴史やトレードマークなどに精通した人が書いたものではないと思われます。恐らく社外の人間、ビームスまたはビームスから依頼を受けた人・会社が原文を作成して、英語に翻訳された文である可能性が考えられます。
タイプライターを使って作成されたと思われますが、VietnamがVietnum、SlightlyがSlighlyとなっているなどのスペルミスもあります。
スペルミスのチェックなどが行われていないように思われるため、この手紙は日本で制作された事を示しているのではないかと考えています。
尚、501の赤タブのビッグEからスモールeへの移行は1971年となっていますが、実際は1973年から74年頃だったことが判明しています。
このビームス40周年記念限定版LVC1976 501STFをご入手した方は、タブが少し大きめに感じるとおっしゃっています。
パッチは、ティアオフタブ付きの昔のデザインに近い感じで、結構良い感じに見えます。

なぜか、Made in the USAの表記がパッチにありません。
生地は、米国コーンミルズのホワイトオーク工場製です。製造も米国内で行われているとタグや説明にも記載されています。何か理由があるのかもしれません。
(追記: 同モデルでMade in the USAの表記のあるパッチもあります。)
本品を入手された方の生地について実際に手にしてみたご感想を以下に引用します。
今回、教えていただいた情報では、BEAMSメンズ本店では、ウエスト31インチからのサイズ展開の品揃え。(レングスは32インチ)
メンズ館の隣にあるレディース向けのBEAMS BOYでは、ウエスト27、28、29インチ、レングス30インチが販売されているとのことです。
このLVC1976 501では、女性に適したサイズも揃えていることに驚きました。女性のリーバイス501への関心、人気が高まっていることを、ビームスはしっかり把握しているのだと思いました。
ビームスは、本当に凄いと思います。だからこそ、ここまで成長したとも言えるので、彼らから見れば、当たり前、当然のことなのかもしれません。
関連ブログ記事:
76年製と近い1975年製の66前期の記事です。
[##check## 4年前に入手した501 66前期の現在の状態]
1975年製の505の記事です。
[##check## 推定女性が着用したヴィンテージリーバイス 505 66前期]
本日、ロングホーンインポートのお客様からこのビームス創業40周年記念 リーバイス 501 復刻 1976年モデルを発売日、原宿店開店直後にいち早くご入手されたとのご連絡を頂きました。
ブログ掲載のご承諾を頂いたので、ご送付頂いた写真を元に紹介します。
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ビームス限定 LVC1976 501の手紙
本品には手紙も付属しています。
英文の記載内容
To the owner of this 501 Jean,
The 1976 501 Jean found itself at the center of any transformative events. It was the year punk broke out, with the release of the debut album by the Ramones and the first single by the Sex Pistoles, "Anarchy in the UK" - a song title that suggested revolution was in the air. It also sparked the U.S. Bicentennial, the 200th anniversary of the Declaration of Independence. Patriotic celebrations took place across the country, providing respite from the bleakVietnumVietnam War years that had recently ended. As the ultimate iconic American Garment, the 501 Jean fit in perfectly.
A pair of 501 Jeans from 1976 had aslighlyslightly slimmer leg and lower rise than their earlier counterparts. Like 501 Jeans from years before, they still had a signature button fly and orange contrast stitching. The fabric was a bright shade of sulfur-dyed indigo-a method first introduced by Cone Mills in the 1970s to get more distance out of their petroleum-based indigo dye. In 1971, the Levi's red Tab changed from the "LEVI'S" big "E" logo to "Levi's" with a lowercase "e", conforming to the trademark Batwing design created by Walter Landor in 1967. When vintage Levi's Jeans became a hot collectable in the late 1980s, the Tab's design was a dividing line between what was increasingly rare and what was readily available: "big E" (vintage) and "small e" (not vintage). These days, the "small e" jeans from the late 1970s are also hard to find, and highly collectable. We are proud to reintroduce them here.
Design Details:
Cone Mills 12oz. Red Selvedge DenimTwo back pockets with bar tacks"Two Horse" leather-like patchTwin needle ArcuateDouble sided small "e" red Tab
Enjoy these jeans"Quality never goes out of style"
(スペルミスはストライクスルー(文字中央に横線)を入れて、正確なスペルの単語を加えています。)
訳:
この501ジーンズのオーナーへ、
1976年、 501は変革のイベントの中心にいました。1976年は、Ramonesのデビューアルバム、Sex Pistolesの革命を起こす様に提言した曲、"Anarchy in the UK"がリリースされ、パンクロックが勃発した年です。
さらにはアメリカ合衆国の独立宣言、200周年の年でもあります。愛国的なお祝い事が米国内中で行われ、ベトナム戦争が終わった直後の陰鬱な気持ちから解放されました。アメリカ衣類の究極的な象徴の501は、完璧にフィットしていました。
1976年製501のペアは、前世代のモデルより少し細めのレッグに浅めの股上でした。過去の501ジーンズと同様に代名詞のボタンフライにオレンジのコントラストステッチを備えていました。
生地は1970年代にコーンミルズが導入した硫黄染色インディゴの明るめのシェードです。このインディゴ染色は、鉱物油を元にしたインディゴ染とは一線を画すものでした。
1971年にリーバイスの赤タブは、1967年にWalter Landorによって制作されたトレードマーク・バットウィングに準拠するため、"LEVI'S" ビッグ"E" ロゴから、小文字のeを使った"Levi's"に変わりました。
1980年代後半にヴィンテージリーバイスが流行となった(収集アイテムとして大注目された)時、このタブのデザインの違いが、希少性が非常に高くなっている品と手に入れやすい品: "ビッグE" (ヴィンテージ)と”スモールe"(非ヴィンテージ)との境界線(識別点)となりました。
今日では1970年代後半の”スモールe”のジーンズを見つけることも困難になり、高い収集価値のあるものになっています。我々は、この品を再び提供できることを誇りに思います。
デザインの詳細:
コーンミルズ12オンス、赤耳デニム
バータックの入る二つのバックポケット
”ツーホース” レザーライクなパッチ
ツインニードルによるアーキュエット
スモール"e" 両面赤タブ
このジーンズをお楽しみください。
"Quality never goes out of style” (下の備考をご参照ください)
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- リーバイスの当時のトレードマークの標語、高品質であることは時代遅れには決してならない的な意味です。
添付されている手紙の内容の考察
この手紙の内容は、とても興味深いです。
1976年の出来事などについて、スポットを当てていて、Ramonesのデビューアルバム発売の年であること、パンクロックの勃発の年、そして501がその中心だったという話は、今年の秋冬新作の505Cのストーリーと似たところがあって面白いなと思いました。
Ramonesが穿いていたジーンズは、カスタムした505でしたが、全体的なストーリー(話の流れ、持ってき方)的には、この手紙の方が上手いなと思います。
(実際のところ、70年代はベルボトム、化繊生地の大流行、カスタムが流行っていたので、501や505は、あまり売れていなかったと思います。)
[##check## 505はスリムフィット? 無理やり感が強い505Cのストーリー]
[##check## 505Cとは?]
登録商標(レジスタード・トレードマーク)を示す® が501やLevi'sに付いていますが、長年の登録商標であるツーホースロゴやアーキュエットステッチには付けられていないなど通常のリーバイスが保持するトレードマークの取り扱いとは異なる点が散見されます。
この文書を作成したのは、リーバイス社内の歴史やトレードマークなどに精通した人が書いたものではないと思われます。恐らく社外の人間、ビームスまたはビームスから依頼を受けた人・会社が原文を作成して、英語に翻訳された文である可能性が考えられます。
タイプライターを使って作成されたと思われますが、VietnamがVietnum、SlightlyがSlighlyとなっているなどのスペルミスもあります。
スペルミスのチェックなどが行われていないように思われるため、この手紙は日本で制作された事を示しているのではないかと考えています。
尚、501の赤タブのビッグEからスモールeへの移行は1971年となっていますが、実際は1973年から74年頃だったことが判明しています。
赤タブ
このビームス40周年記念限定版LVC1976 501STFをご入手した方は、タブが少し大きめに感じるとおっしゃっています。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- LVCはLevi's Vintage Clothing(リーバイス・ヴィンテージ・クロージング)の略です。通称復刻と呼ばれるリーバイスのプレミアム・ラインです。本品は、現状ビームス限定で販売されています。ビームスのサイトの情報によると、2017年の春からリーバイスLVCのラインに正式に加わり、通常のリーバイスの販売チャネルでも流通予定とのことです。
パッチ
パッチは、ティアオフタブ付きの昔のデザインに近い感じで、結構良い感じに見えます。
なぜか、Made in the USAの表記がパッチにありません。
生地は、米国コーンミルズのホワイトオーク工場製です。製造も米国内で行われているとタグや説明にも記載されています。何か理由があるのかもしれません。
(追記: 同モデルでMade in the USAの表記のあるパッチもあります。)
セルビッジ
感想としては、デニムの質感は私の持ってる80年赤耳デッドに比べると、若干柔らかいなと思いました。デッドの生地は糊がばりばりについており、厚紙のような質感ですが、やはり復刻ということで、現代の製法でやるとこんな感じになるのかな?と思いました。
サイズ展開
今回、教えていただいた情報では、BEAMSメンズ本店では、ウエスト31インチからのサイズ展開の品揃え。(レングスは32インチ)
メンズ館の隣にあるレディース向けのBEAMS BOYでは、ウエスト27、28、29インチ、レングス30インチが販売されているとのことです。
このLVC1976 501では、女性に適したサイズも揃えていることに驚きました。女性のリーバイス501への関心、人気が高まっていることを、ビームスはしっかり把握しているのだと思いました。
ビームスは、本当に凄いと思います。だからこそ、ここまで成長したとも言えるので、彼らから見れば、当たり前、当然のことなのかもしれません。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- 本品は未加工(防縮加工も行っていない)の生デニムのため、初期の洗濯で大幅に縮みます。縮みの目安は、ウエスト1インチ強、レングス3インチ程度です。ウエストは、洗濯乾燥直後は2インチ程度縮みますが、穿くと1インチくらい直ぐに戻ります。縮んで、穿いて少し戻してを繰り返すことで、体にフィットしていきます。生デニムの縮む特性を利用して体にフィットさせることを、リーバイスは、シュリンクトゥフィットと呼んでいます。
関連ブログ記事:
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[##check## 4年前に入手した501 66前期の現在の状態]
1975年製の505の記事です。
[##check## 推定女性が着用したヴィンテージリーバイス 505 66前期]
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