以前紹介した米リーバイス社のブログ、"LS&CO. UNZIPPED"からの記事で、"How to...Make Those 501 Jeans Your Own" (「自分だけの501にする育て方」的な意味です。)について紹介します。
最初に結論を言うと、内容的にはちょっと?なのですが、日本とはちょっと違うアメリカ的な内容であり、そしてイラストが雰囲気があるのと、リーバイス本社が直接運営しているブログの記事であるのが興味深いところなので、あえて書きます。
以下、記事の訳です。
リーバイス501Shrink-to-Fitの良さを存分に味わうためには、自分だけの501に育て上げなければなりません。正直なところ、一番重要なのは穿くあなた以外の誰でもないからです。
それでは、いくつかの秘訣をご紹介しましょう。
最初は簡単ではないかもしれません。しかし、慣れてくるにつれて簡単になってきます。そして、実のところ、地球の自然資源であるエネルギーや水の節約にもなります。(これがこの記事の隠された意図です。後で、説明します。)
ステップ1: 自分の実際のサイズを購入する。
ステップ2: (買ったらその場で)穿いてお店から出る。
ステップ3: できるだけ長く穿き続ける。
ステップ4: できるだけ洗わない。
ステップ5: 最終的にどうしても洗わなければいけない時が来たら、1カプセルのDr. Bronner's Soapを入れたお湯に20分程浸ける。色を保持するため、501を裏返しにしておく。お湯を抜いて、今度は水と1カップのお酢を入れる。
ステップ6: しばらく吊るして、雫がたれなくなるまで待つ。
ステップ7: (まだ濡れたままのものを)穿く。暖かい日か火のそばで座れる状況だとより良い。
ステップ8: 乾くにつれ、あなたの体に沿ったシェープになります。
ステップ9: 楽しんで下さい!
以上。
はっきり言って、読んで最初に思ったのは、イマイチと言うか、なんだこれ!?でした。
特に問題と思ったのは、サイズアップはせず自分のサイズを買いなさい、のところです。糊落としをせずにそのまま穿くやり方はかっこいい色落ちになるとの考え方もありますが、最終的に洗った時、丈は確実に2インチは縮みます。
読み手もほとんど真に受けている人は少ないようで、コメント数もほとんどありませんが、一番最初のコメントは、以下のものでした。
「このやり方で、”自分の実際のサイズ”は、サイズアップをしない、タグ表記のサイズで自分のピッタリの物を買うと言うことですか?」
これに対する返事:
「その通りです。縮む事を考えずにそのまま着て店から出られるものを買って下さい。なぜなら、あなたは、ぬるま湯や熱いお湯で洗いませんよね???そして、ガスや電気の乾燥機に入れるのではなく、自然乾燥させるんですよね?それならばパーフェクトです。私はつい最近コーンデニム使用の505を買いました。そして、同じやり方で始めています。大きめを買いたい気持ちを抑えるのは簡単ではありませんでしたが、できました!その後の経過を教えて下さい。」
正直言って、あきれかえりました。お湯を使う方が縮むと言われていますが、水を使っても縮みます。
カウボーイ達や炭坑労働者等、昔の人は穿いたまま水に入る事で縮めてきた事は有名な話です。また、以前紹介した"501 STFの縮め方ブログ"の中で、実際に水でも縮むコメントが多数ある事からも明らかです。
さらにおかしいのは505を買った、とコメントしているところです。505は防縮加工してあるので、ジャストサイズで問題ありません。この記事を書いた本人の商品知識のレベル、実際に501 STFを穿いて、手入れをした事があるのか、非常に疑問を感じます。
ただ、この記事が書かれた背景と意図は想像がつきます。リーバイス社は省水に対する取り組みを行っていて、これを製造側だけでなくユーザー側にも省水を呼びかけよう、と言う全社的な号令がかけられているようです。
その様な状況の中で、ジーンズをできるだけ洗わない事を奨励することの一環として、この記事が書かれたのではと想像しています。
リーバイス社の省水に対する取り組みについて書いているNew York Timesの記事を読みましたが、笑ってしまう様なところがあります。
(その記事にはリーバイス社の経営陣が怒り狂う様な部分があります。尚、記事自体はしごくまともです。ただ、皮肉を込めたエンディング部があり、その箇所がリーバイス社を小馬鹿にした感じなのです。機会があれば、その記事も紹介します。)
省水自体は良い事であります。また、地球環境の保護と言う観点を持って、全社的に取り組みを行う事は素晴らしいと思います。
しかし、今回の記事の様なアプローチはどうなのだろうと思います。少なくとも、実際に501 STFを何着も穿いていて、記事に書いてあるステップを実行している人が書くのであれば、理解できます。
上に引用したコメントから見て、この記事を書いた人は501 STFの経験があるとは思えません。この記事に従った人のほとんどは後々、リーバイスに不信不満を持つリスクが高いと思います。
尚、リーバイスジャパンは省水に対する取り組みに積極的に参加している様子は見られません。
米リーバイスのブログは前回紹介した記事の様に良いものもあります。たいした話ではないのですが、ご興味のある方もいるかな、と思いこの記事を書きました。
では、また。次回は、もっと意味のある内容を書こうと思います。
最初に結論を言うと、内容的にはちょっと?なのですが、日本とはちょっと違うアメリカ的な内容であり、そしてイラストが雰囲気があるのと、リーバイス本社が直接運営しているブログの記事であるのが興味深いところなので、あえて書きます。
以下、記事の訳です。

それでは、いくつかの秘訣をご紹介しましょう。
最初は簡単ではないかもしれません。しかし、慣れてくるにつれて簡単になってきます。そして、実のところ、地球の自然資源であるエネルギーや水の節約にもなります。(これがこの記事の隠された意図です。後で、説明します。)

ステップ2: (買ったらその場で)穿いてお店から出る。
ステップ3: できるだけ長く穿き続ける。
ステップ4: できるだけ洗わない。
ステップ5: 最終的にどうしても洗わなければいけない時が来たら、1カプセルのDr. Bronner's Soapを入れたお湯に20分程浸ける。色を保持するため、501を裏返しにしておく。お湯を抜いて、今度は水と1カップのお酢を入れる。
ステップ6: しばらく吊るして、雫がたれなくなるまで待つ。
ステップ7: (まだ濡れたままのものを)穿く。暖かい日か火のそばで座れる状況だとより良い。
ステップ8: 乾くにつれ、あなたの体に沿ったシェープになります。
ステップ9: 楽しんで下さい!
以上。
はっきり言って、読んで最初に思ったのは、イマイチと言うか、なんだこれ!?でした。
特に問題と思ったのは、サイズアップはせず自分のサイズを買いなさい、のところです。糊落としをせずにそのまま穿くやり方はかっこいい色落ちになるとの考え方もありますが、最終的に洗った時、丈は確実に2インチは縮みます。
読み手もほとんど真に受けている人は少ないようで、コメント数もほとんどありませんが、一番最初のコメントは、以下のものでした。
「このやり方で、”自分の実際のサイズ”は、サイズアップをしない、タグ表記のサイズで自分のピッタリの物を買うと言うことですか?」
これに対する返事:
「その通りです。縮む事を考えずにそのまま着て店から出られるものを買って下さい。なぜなら、あなたは、ぬるま湯や熱いお湯で洗いませんよね???そして、ガスや電気の乾燥機に入れるのではなく、自然乾燥させるんですよね?それならばパーフェクトです。私はつい最近コーンデニム使用の505を買いました。そして、同じやり方で始めています。大きめを買いたい気持ちを抑えるのは簡単ではありませんでしたが、できました!その後の経過を教えて下さい。」
正直言って、あきれかえりました。お湯を使う方が縮むと言われていますが、水を使っても縮みます。
カウボーイ達や炭坑労働者等、昔の人は穿いたまま水に入る事で縮めてきた事は有名な話です。また、以前紹介した"501 STFの縮め方ブログ"の中で、実際に水でも縮むコメントが多数ある事からも明らかです。
さらにおかしいのは505を買った、とコメントしているところです。505は防縮加工してあるので、ジャストサイズで問題ありません。この記事を書いた本人の商品知識のレベル、実際に501 STFを穿いて、手入れをした事があるのか、非常に疑問を感じます。
ただ、この記事が書かれた背景と意図は想像がつきます。リーバイス社は省水に対する取り組みを行っていて、これを製造側だけでなくユーザー側にも省水を呼びかけよう、と言う全社的な号令がかけられているようです。
その様な状況の中で、ジーンズをできるだけ洗わない事を奨励することの一環として、この記事が書かれたのではと想像しています。
リーバイス社の省水に対する取り組みについて書いているNew York Timesの記事を読みましたが、笑ってしまう様なところがあります。
(その記事にはリーバイス社の経営陣が怒り狂う様な部分があります。尚、記事自体はしごくまともです。ただ、皮肉を込めたエンディング部があり、その箇所がリーバイス社を小馬鹿にした感じなのです。機会があれば、その記事も紹介します。)
省水自体は良い事であります。また、地球環境の保護と言う観点を持って、全社的に取り組みを行う事は素晴らしいと思います。
しかし、今回の記事の様なアプローチはどうなのだろうと思います。少なくとも、実際に501 STFを何着も穿いていて、記事に書いてあるステップを実行している人が書くのであれば、理解できます。
上に引用したコメントから見て、この記事を書いた人は501 STFの経験があるとは思えません。この記事に従った人のほとんどは後々、リーバイスに不信不満を持つリスクが高いと思います。
尚、リーバイスジャパンは省水に対する取り組みに積極的に参加している様子は見られません。
米リーバイスのブログは前回紹介した記事の様に良いものもあります。たいした話ではないのですが、ご興味のある方もいるかな、と思いこの記事を書きました。
では、また。次回は、もっと意味のある内容を書こうと思います。
アメリカらしいといえばアメリカらしいですね。
返信削除この方法を悪い面と良い面があると思います。
良い面があるとすれば、サイズアップにすると洗うまでに正確なサイズが分からないため、いざ洗濯したときに思ったより縮まなかったりしてシルエットがおかしくなったりする可能性はあります。
自分も復刻501をサイズアップで買ったときに予想外に縮まず、ヒップが余っておかしくなったことがあります(笑)
すそ上げやシャツのタックインを前提としていなければ良いと言えばいいと思います。
また、1950年代のフラッシャーにはShrink-to-Fitという表記がないためこの方法がとられていた可能性があります。
長文失礼しました(笑)
コウさん、
返信削除貴重なご意見ありがとうございます。物事や考え方にはなんでも良いところと悪いところがあります。また、それは、その人の考え方によっても異なります。
私の場合、このブログの話自体で良い面は見いだせなかったのですが、コウさんのメッセージを読んでなるほど、と思いました。
確かにサイズアップして買ったのに、思ったよりも縮まなくて、がっかりした。と言う意見は、私も見た事があります。その様な経験をお持ちの人から見ると、縮む、縮むと過大に表現するよりも、ジャストサイズで大丈夫!、と言うメッセージの方がストレートに伝わるのだろうなと想像しています。
それにあまり思った様に縮まなかったのであれば、裾詰めをしたり、ベルトで調節すると言うやり方は確かにありますよね。
ただ、逆もまた然りで、以前紹介したブログによせられたコメントで、ウエストはジャストで良い、と書かれていたので自分はジャストで買ったけど、洗ったら、キツくて止まらない等、自分のサイズよりも小さすぎてしまったと言う不満の声も少なからずありました。正直なところ、現行製品のサイズ表記に対して実寸は大きく作られているので、逆にあまりサイズアップしすぎると、オーバーサイズになってしまうリスクが高いと思います。この傾向は、日本人に特にあると思います。
アメリカでは、リーバイスのオンラインで購入した場合、洗ってみたらサイズが合わなくても、ほとんど無条件で(特にクレームをつけて、しかるべき措置をとらなくても)交換してもらえます。日本では考えられないくらい、アメリカは消費者の立場が強いです。サイズ選びで失敗しても、大抵返品交換を、受け入れてもらえます。