ヴィンテージバンダナの端には、ロゴマークや文言が記載されています。これらの記載・表記は、年代を推定する材料にもなります。また、ロゴ、製造メーカー名、ブランド名が表記されていることもあります。
本記事では、代表的なバンダナの表記を紹介します。
ヴィンテージバンダナには、FAST COLORと表記されているものが多いです。
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本記事では、代表的なバンダナの表記を紹介します。
FAST COLOR
ヴィンテージバンダナには、FAST COLORと表記されているものが多いです。
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- ##hand-o-right## 豆知識
- FASTと言う単語は、早いという意味で良く知られていますが、しっかりと固着した、固く結ばれたと言う意味もあります。FAST COLORと言うのは、しっかり染められて色落ちしづらいと言う意味です。
このFASTとCOLORの間にロゴを入れる表記形式はかなり古く、1940年代以前(1930年代頃)から始まり1950年代頃までのバンダナで主流となった表記と考えています。
下はFAST COLORの間にラクダのマークが入っています。
ラクダのバンダナは希少性が非常に高いです。
虎のロゴが入る通称タイガーのバンダナは、FASTの前にWASHが入るのが表記上の特徴です。
"WASH FAST COLOR"で洗っても色落ちしない(色落ちしづらい)ことを示す意味で使われていると思われます。
FAST COLORの前にGUARANTEEDが入っているものもあります。
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ヴィンテージ TOWERバンダナ |
"GUARANTEED FAST COLOR"は、「染めがしっかりしている」、「色落ちがしづらい」ことを保証しますとの意味で使われています。
リーバイスの製品では、1890年以前から1960年代までの長い期間、パッチなどに"EVERY GARMENT GUARANTEED"と製品保証を強調する文言を入れていました。
バンダナでも同様のコンセプトの表記があることを表しています。
COLORではなく、COLOURと記載されているバンダナもあります。前者は米語(アメリカ)、後者は英語(イギリス)です。
FAST COLOURの表記があるバンダナは、ヨーロッパ製、または、ヨーロッパ市場向けの製品であったと推測しています。
WPL番号
タイガーのバンダナの左角のそばには、ALL COTTON WPL 9939の記載があります。
ALL COTTONは、綿100%の生地であることの表記です。
WPLは、FTC(米連邦取引委員会)がWool Products Labeling Act (毛織り製品の表示に関する法令)の対象となる毛織り製品の製造会社に交付した番号です。WPL番号が交付された期間は、1941年から1959年までの間です。WPL番号を製品に記載することは義務ではなく、メーカーの裁量で決めることができます。
1960年代後半からリーバイスは、パッチにWPL番号を加えた表記に変更を行いました。
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1960年代後半501 Sタイプのパッチ |
ツーホースマークの下に、左から100% COTTON, MADE IN U.S.A.、そしてWPL 423の表記が入っています。WPL 423は、リーバイスがFTCから交付を受けたWPL番号です。
2012年頃までのUSモデル501STFのパッチには、WPL 423の表記がありましたが、数年前頃から省かれた様です。
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現行501STFのパッチ, WPL番号なし |
現行モデルでは、内側の取り扱い説明タグのところにWPL 423の記載があります。
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現行USモデル 501STF の内側のタグ |
パッチ表記の簡略化によって省かれてしまった様ですが、50年近く続いていた記載が失くなってしまったことは、一抹の寂しさを感じます。(気にしない人は全く気にしないと思います。)
RN番号
1960年代以降のバンダナには、RN番号が表記されているものが多いです。簡単に説明すると、RN番号はWPL番号の後継のFTC登録番号です。
人気のクロスのバンダナには、WASHFAST COLORS, ALL COTTON, RN 14193の記載が表示されています。
FTCのホームページから、RN番号登録の会社を検索することができます。登録番号検索で、会社名が見つからない場合は、その会社が現存していない可能性が高いことを示しています。または、全く異なる事業を営んでいるシナリオが考えられます。
RN番号から、ある程度の年代を絞り込み、推定することができる場合もありす。
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星型のマークについて
一般的にはヴィンテージに該当しませんが、比較的年代の新しいバンダナには、星型のマークが付いています。
この星型のマークは、Crafted with Pride in the U.S.A. Councilと言う組織のロゴです。1980年代、米国外で製造された衣料品が多量に米国に入ってきて、米国内の衣料品メーカーは危機を感じ、米国内製の品を買う様に消費者に訴えました。
1984年、Crafted with Pride in the U.S.A. Councilの傘下企業による米国製品であることを示すロゴが開発されました。それが上の画像の星のマークのロゴです。
1990年代、多くの米国衣料品メーカーは、海外生産に移行しました。バンダナも海外製になりました。
星型のロゴが付いたバンダナは、1984年から1990年代初め頃の製品であると判定することができます。また、当然のことながら米国製です。
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