Lee 101-Jは、1931年に登場してから基本的な仕様、デザインは変わらずに現代に至っている驚異的な高い完成度を誇るデニムジャケットです。
基本仕様は変わらないものの、細い仕様変更が行われてるため、年代による仕様、特徴の差もあります。
今回は、1960年代の終わり頃から1970年代の初め頃のモデル、通称黒タグの特徴、仕様を紹介します。
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Leeのデニム製品のタグは布製です。ヴィンテージ・リーバイスのデニム製品に取り付けられていたパッチは、大幅に縮んだり、硬化して破損したりするため、パッチが残存しているケースは少ないのに対して、Leeのデニム製品は布のため、タグが残っているものが多いです。
101-Jのタグのデザイン・表記内容は年代によって異なります。
本ジャケットは、通称黒タグと呼ばれる黒い布地にゴールドとシルバー(白)の刺繍で表記が入るタグが付いています。
黒タグには、いくつか種類があります。初期の黒タグは、Leeの上にUNION MADEの表記が入ります。
最初期の黒タグはLeeのみの表記、その後®が入ります。1970年代に入ってすぐ、®の隣にM.R.の表記が加わります。
PATD-153438は、101-Jのデザインの特許番号153438を表示しています。PATDは、Patentedの略です。
特許の申請は1948年、取得は1949年です。
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[##check## 驚異的な高い完成度を誇るLee 101-Jのデザイン]
101-Jの胸ポケットは、左右の上端にバータックで補強が施されています。バータック間を、2本の平行のステッチが渡されています。
リーバイス557のポケットの取り付けステッチのディテールは、Lee 101-Jの影響を強く受けていることが分かります。
101-Jは、フロントポケットからウエストバンドにかけて縦に平行のダブルステッチが2本入っているのが、外観上の特徴の一つです。
この2本のステッチ部は、プリーツになっています。
単にステッチを入れるだけでなく、一手間入っている凝った作りです。
古い年代の101-Jは、イエローステッチが中心です。60年代から70年代にかけて、イエローに加えて、オレンジのステッチの2色使いが登場します。
本ジャケットは、ボタンホールはオレンジで、ボタンホールの周りに縦に入るジグザグステッチはイエローです。
リーバイスの同年代のジージャンのボタンホールのステッチは暗色系で目立たない色になっているのに対して、Lee 101-Jは、ボタンホールがオレンジやイエローなどの糸が使われて、はっきりしたステッチのコントラストが特徴の一つです。
101-Jは、随所に手間がかかっているディテールがあり、縫製も凝っています。カフス部の取り付け方法も、とても凝っています。
袖先の裏は、シングルステッチ。カフスを取り付けるステッチは、カフスの折り返しの生地の上に露出しないようになっています。
リーバイスの557と70505は、一部のモデルを除いて、袖先と奥のステッチは、チェーンステッチです。袖先は消失しても、着用上問題ありませんが、奥のステッチは消失するとカフスが外れてしまいます。
手間をかけても、耐朽性の高い造りにしているのが101-Jの特徴です。
また、カフスの端も折り返してステッチとボタンで留める仕様になっています。折り返すことで、袖の端の強度を高める造りになっています。
ボタンホール側のウエストバンドも追加生地が当てられています。
ウエストバンドは、上が2本のチェーンステッチが平行に入れられています。下は黒っぽい暗色系のチェーンステッチです。
ウエストバンド・アジャスターベルトの取り付けは、ギザギザのステッチを一本内側に入れ、さらに外側から一本入れて取り付けています。
アジャスターベルトを留めるボタンは、黒のプラスチック製の通称猫目ボタンです。
[##check## ヴィンテージジージャン 1950年代 Lee 101-J 赤タグの特徴]
このように細部を見ると、Lee 101-Jは、非常に完成度の高いデザインに加えて、細部に手間をかけた凝った造りになっていることが、分かります。
生産効率は落ちても、実用性、機能性、品質面で妥協していないこだわった仕様、古き良きクラフツマンシップで製造された製品であることが実感できます。
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[##check## ヴィンテージ Lee ジージャンの種類と特徴]
基本仕様は変わらないものの、細い仕様変更が行われてるため、年代による仕様、特徴の差もあります。
今回は、1960年代の終わり頃から1970年代の初め頃のモデル、通称黒タグの特徴、仕様を紹介します。
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ヴィンテージ Lee 101-J 黒タグ®のみ |
タグ
Leeのデニム製品のタグは布製です。ヴィンテージ・リーバイスのデニム製品に取り付けられていたパッチは、大幅に縮んだり、硬化して破損したりするため、パッチが残存しているケースは少ないのに対して、Leeのデニム製品は布のため、タグが残っているものが多いです。
101-Jのタグのデザイン・表記内容は年代によって異なります。
本ジャケットは、通称黒タグと呼ばれる黒い布地にゴールドとシルバー(白)の刺繍で表記が入るタグが付いています。
黒タグには、いくつか種類があります。初期の黒タグは、Leeの上にUNION MADEの表記が入ります。
最初期の黒タグはLeeのみの表記、その後®が入ります。1970年代に入ってすぐ、®の隣にM.R.の表記が加わります。
PATD-153438は、101-Jのデザインの特許番号153438を表示しています。PATDは、Patentedの略です。
特許の申請は1948年、取得は1949年です。
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[##check## 驚異的な高い完成度を誇るLee 101-Jのデザイン]
芯入りの襟
首の後ろ側の襟は芯が入れられ4本のステッチで留められています。芯が入っているため襟が型崩れしにくくなっています。胸ポケットの取り付けステッチの仕様
101-Jの胸ポケットは、左右の上端にバータックで補強が施されています。バータック間を、2本の平行のステッチが渡されています。
リーバイス557のポケットの取り付けステッチのディテールは、Lee 101-Jの影響を強く受けていることが分かります。
フロントポケット下プリーツ
101-Jは、フロントポケットからウエストバンドにかけて縦に平行のダブルステッチが2本入っているのが、外観上の特徴の一つです。
単にステッチを入れるだけでなく、一手間入っている凝った作りです。
オレンジとイエローのコントラストステッチング
古い年代の101-Jは、イエローステッチが中心です。60年代から70年代にかけて、イエローに加えて、オレンジのステッチの2色使いが登場します。
本ジャケットは、ボタンホールはオレンジで、ボタンホールの周りに縦に入るジグザグステッチはイエローです。
リーバイスの同年代のジージャンのボタンホールのステッチは暗色系で目立たない色になっているのに対して、Lee 101-Jは、ボタンホールがオレンジやイエローなどの糸が使われて、はっきりしたステッチのコントラストが特徴の一つです。
手間がかかったカフス部
101-Jは、随所に手間がかかっているディテールがあり、縫製も凝っています。カフス部の取り付け方法も、とても凝っています。
袖先の裏は、シングルステッチ。カフスを取り付けるステッチは、カフスの折り返しの生地の上に露出しないようになっています。
リーバイスの557と70505は、一部のモデルを除いて、袖先と奥のステッチは、チェーンステッチです。袖先は消失しても、着用上問題ありませんが、奥のステッチは消失するとカフスが外れてしまいます。
手間をかけても、耐朽性の高い造りにしているのが101-Jの特徴です。
また、カフスの端も折り返してステッチとボタンで留める仕様になっています。折り返すことで、袖の端の強度を高める造りになっています。
ウエストバンド部
左右の開口部のウエストバンド裏に追加の生地が当てられ、取り付けられています。ボタンホール側のウエストバンドも追加生地が当てられています。
ウエストバンドは、上が2本のチェーンステッチが平行に入れられています。下は黒っぽい暗色系のチェーンステッチです。
ウエストバンド・アジャスターベルトの取り付けは、ギザギザのステッチを一本内側に入れ、さらに外側から一本入れて取り付けています。
アジャスターベルトを留めるボタンは、黒のプラスチック製の通称猫目ボタンです。
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- ##hand-o-right## 備考
- 古い年代のアジャスターベルトの取り付けは、ボックスステッチです。
[##check## ヴィンテージジージャン 1950年代 Lee 101-J 赤タグの特徴]
まとめ
このように細部を見ると、Lee 101-Jは、非常に完成度の高いデザインに加えて、細部に手間をかけた凝った造りになっていることが、分かります。
生産効率は落ちても、実用性、機能性、品質面で妥協していないこだわった仕様、古き良きクラフツマンシップで製造された製品であることが実感できます。
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