英単語をカタカナで表記したり、呼んだりすることは、しばしばあります。
発音、アクセントの異なる言語の単語を、完全な形でカタカナに置き換えることはできません。
慣用的に元の言語発音に近い形になる様にカタカナで表記するのが通例です。
ジーンズ関連の用語でも、英単語をそのままカタカナで使用することは、多々あります。
冒頭で述べた様に、英単語を同じ発音でカタカナで表記することは現実的に無理です。
一般的に普及しているカタカナ表記で、「あれっ?ちょっとそれは違うんじゃないか。」と思うものもあります。
それらの多くは、少し変かなと思う程度です。
正しい、間違っていると言い切れるものではないのですが、中には「それは、どう考えてもおかしいのでは。」と思うものがあります。
ジーンズ関連の用語で、私がとても違和感を感じるのが、『リジット』です。
元の単語は、RIGIDです。
RIGIDは、原義は「かたい」です。英和辞典での、説明は以下になります。
rigid /rɪ́dʒɪd/ 〖原義は「かたい」〗名rigidity形容詞more ~; most ~
1 ⦅非難して⦆〈規則システムなどが〉厳しい, 厳重な; 厳密な; 簡単に変更できない▸ rigid rules厳しい規則.2 ⦅非難して⦆〈人が〉頑固な, 融通がきかない, 頭のかたい; 【考えなどが】固定した, 固まった «in» ▸ You are too rigid in your opinions.君は考えが凝り固まりすぎだ.3 〈物(質)などが〉曲がらない, かたい; 動かない, しっかり固定された(↔flexible; →hard類義)▸ a rigid plastic container硬質のプラスチック容器.4 〈身体が〉【恐怖などで】硬直した, こわばった «with» ▸ She was rigid with terror.彼女は恐怖で動けなかった.
未洗いの糊が付いた状態のデニムは、硬くてガチガチしていることから、リジッドと呼ぶようになったと認識しています。
尚、RIGITと言う英語の言葉はありません。
RIGIDをカタカナで表記する場合、リジッドが適切だと思います。
RIGIDを『リジット』と表記するのは、とても変だと思います。
実際のところ、リジットと呼ぶ人はリジッドと呼ぶ人と同じか、それよりも多いくらいです。(苦笑)
なぜ、これほどまで普及してしまったのだろうと思っています。
しかし、RED(赤)を、レットと表記したり、呼んだりする人はまずいないと思います。レッドだと思います。
アメカジ雑誌などで、「ラギッド」と言う言葉が使われることがあります。ラギッドの元の英単語は、RUGGEDです。
ジーンズのシルエットで裾が絞られることを、テーパードと呼びます。テーパードは、TAPEREDです。
テーパードをテーパートと呼ぶ人は、ほとんどいないと思います。
DEADをデットと呼ぶ人もいますが、普通はデッドです。
リジットと呼ぶことは、ラギッドではなくラギット、テーバードではなくテーパート、赤の色をレット、死をデットと呼ぶのと同じ様なことです。
呼び慣れてしまった言葉を変えることは難しいですが、本記事を読んで、少しでも多くの方が、リジットではなくリジッドの表現を使って頂ければ幸いと存じます。
何卒、ご理解、ご協力、よろしくお願いいたします。
一つ前の記事と合わせてなのですが
返信削除某リーバイスストア店舗で501ct stf購入時に、ウェブ上の表記と店舗で説明されることの違いは何なのか聞いてみたのですが、
「ウェブは店舗とは違っておそらくデニムに詳しくない者が運営していますね。わからない用語の説明なら店舗でいくらでもしますよ」
とのことでした。
一応ご参考までに。
私も「リジット」はイラッとします。(笑)
モンキーさん、
返信削除コメントありがとうございます。
リーバイスストアの店員さんの知識と接客レベルは、かなり高いようです。それは凄く良いことだと思います。
逆に、オンラインストアの方の商品説明やマーケティングは、もう少しなんとかならないのかなと思います。オンラインストアには力を入れていないのかもしれませんが、ブランドイメージも含めて、ビジネスとしても重要だと思います。
オンラインストアの商品説明が充実していても、リーバイスストアでは、直接品を見て、試着したり、必要であれば、店員さんと相談して決めることができるなどメリットは多いと思います。
リーバイスストアの店員さんとしては、オンラインストアの状態は別に今のままで構わないと思いますが。。。(笑)
「リジット」は、どうしてここまで普及してしまったのだろうと思います。恐らく、ネットの普及と関係があるのかなと思っています。