1987年春夏向けカタログ、リーバイスブックVol. 3 の概要と見所、注目点を紹介します。表紙はベレー帽をかぶったジェームス・ディーン。裏表紙に"My Mind, Levi's"のサブタイトルが入ります。

表紙をめくると見開きで"This is a pair of Levi's"のタイトルにラインで分類された大目次の構成となっています。

ページ数は、Vol. 1と2と同じ32ページですが、掲載されるモデルの数は増えています。
リーバイスブックの内容をシェアして下さったOさんから、以下の様なコメント(所見)を頂いています。
世はバブル全盛時代、リーバイスブックの商品も百花繚乱の体をなしてきました。CLASSIC LEVI'Sカテゴリーの502の紹介もいよいよ「かくしリベット」「赤耳」を強調し始め、本物のヴィンテージに手が届かない我々も食指が動き始めます。
502も買いましたが、この号に載っているGジャンの70702を私買ってしまいました。今も手元にありますがちょっと後悔しております。一言でいえばこれは赤耳を使ったただの『ブルゾン』です、Gジャンではありません。本物の『ファースト』のデザインを知らないまま、その気になって買ってしまいました。
私は昔から服飾の流行には疎いのですが、当時『ヨーロッパ』で何かあったのでしょうか?やたらヨーロピアンテイストの文字が目につきます(笑)。今では気恥ずかしくて穿けないような『図太い』デザインの物も散見されますね(私は買ってませんよ(笑))。
注目点は女性用のラインアップのコーナーが設けられたことでしょうか。
(Oさんの所見終わり)
Oさんのコメントは洞察力に富んだ鋭いご指摘などが含まれています。コメントに対する返答を含めて、以下にVol. 3の見所と注目点をとりまとめました。

502と同様にリーバイスジャパンが手掛けた復刻の先駆け的なモデルだと思います。Oさんはご購入されたことをちょっと後悔しているとおっしゃっていますが、当時としては新鮮でファッションに敏感な人の注目を集めたモデルだと思います。
Oさんも所見でご指摘されている様にVol. 3ではNew Generation Levi'sのラインに多くのモデルが追加されていることが特徴の1つです。当時、ヨーロピアンテーストのジーンズが流行していたことを物語っています。ヨーロピアンテーストのジーンズの特徴は、全体的にかなりワイドで裾にかけて細くなるシルエットが特徴です。色のバリエーションも揃った636などがあります。

Vol. 3では、Lady's Levi'sのラインが追加されたことも注目です。4モデルが掲載されています。

シルエットは全てテーパードがかかっています。当時、ワイドでテーパードなパンツが流行していたことを示しています。
Vol. 3から、70506の日本初登場は1987年春夏からであったことが判明しました。ワイドで裾が絞られた特徴的なシルエットを持つモデルが多数登場しているのもVol. 3からです。1987年頃からヨーロッパテーストのパンツが流行していたことに対応していたことがVol. 3から伝わってきます。
また、502で始まった過去のモデルのディテール等を備えたデニムジャケット、70702の登場なども注目ポイントの1つだと思います。
ヴィンテージを模倣するラインは、今後、増えてくるということは(容易に)予想できますが、このヨーロッパ調のワイドジーンズのラインがいつ頃まで続くのかも興味深いです。
リーバイスブックを順を追って眺めることで、当時のファッショントレンドやリーバイスジャパンのラインナップの流れ、変化なども分かり、面白いです。
関連記事:
[1986年発行 リーバイスブック 第一版 ##link##]

表紙をめくると見開きで"This is a pair of Levi's"のタイトルにラインで分類された大目次の構成となっています。

ページ数は、Vol. 1と2と同じ32ページですが、掲載されるモデルの数は増えています。
ページ構成
- Original Riveted Blue Levi's 紹介ページ (p.2-3)
- Original Levi's
- 501 (p.4-5)
- US505-02 (p.6)
- 70506-02 (p.6-7)
- US606-02 (p.7)
- Classic Blue Levi's
- 502 (p.8)
- 503-02 / 0252 & 603-02, 0252 (p.9)
- 703-02 / 0259 / 09 (p.10)
- Authentic Blue Levi's
- 505-02 & 515-02 (p.11)
- 506-02 & 606-02 (p.12)
- 70505-02 & 606-10 (p.13)
- History of Levi's Jeans & パッチ徹底解説 (p.14-15)
- My Mind, Levi's (ジェームス・ディーン, p.16-17)
- New Generation Blue Levi's
- 525-02 & 626-50 / 53 (p.18)
- 626-02 & 70649-02 (p.19)
- 627-02 / 50 (p.20)
- 628-02 / 50 / 53 (p.21)
- 636-02 / 14 / 21 / 50 /52 (p.22)
- 656-02 / 50 / 52 & 676-02 (p.23)
- 678-02 & 679-02 (p.24)
- LFM 650 Jeans
- 22650-21 & 41650-24 (p.25)
- Lady's Levi's
- W606-06 & W626-02 (p.26)
- W656-02 & W525-02 (p.27)
- Levi's Shirts
- 51665-04 (p.26)
- 51665-29, 54712-04 & 54732-04 (p.27)
- Levi's Fashion Pants
- 23412-16 & 23716-38 (p.28)
- 23717-36 & 24203-41 (p.29)
- 1987 Spring & Summer Basic Lineとウォッシュカラー 一覧 (p.30-31)
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Oさんの所見
リーバイスブックの内容をシェアして下さったOさんから、以下の様なコメント(所見)を頂いています。
世はバブル全盛時代、リーバイスブックの商品も百花繚乱の体をなしてきました。CLASSIC LEVI'Sカテゴリーの502の紹介もいよいよ「かくしリベット」「赤耳」を強調し始め、本物のヴィンテージに手が届かない我々も食指が動き始めます。
502も買いましたが、この号に載っているGジャンの70702を私買ってしまいました。今も手元にありますがちょっと後悔しております。一言でいえばこれは赤耳を使ったただの『ブルゾン』です、Gジャンではありません。本物の『ファースト』のデザインを知らないまま、その気になって買ってしまいました。
私は昔から服飾の流行には疎いのですが、当時『ヨーロッパ』で何かあったのでしょうか?やたらヨーロピアンテイストの文字が目につきます(笑)。今では気恥ずかしくて穿けないような『図太い』デザインの物も散見されますね(私は買ってませんよ(笑))。
注目点は女性用のラインアップのコーナーが設けられたことでしょうか。
(Oさんの所見終わり)
Oさんのコメントは洞察力に富んだ鋭いご指摘などが含まれています。コメントに対する返答を含めて、以下にVol. 3の見所と注目点をとりまとめました。
リーバイスブックVol. 3の見所と注目点
70506初登場
リーバイスブックで最初に紹介されるORIGINAL LEVI'Sのラインの中でUS505とUS606と共に70506が紹介されています。
デニムのGジャンが大流行しているが、その中でマニアックな人たちから、”トレンド・アイテム”として公認されているのが、このオリジナル・リーバイス・ジャケットだ。製品コードは70506-02。リーバイスにはGジャンの”元祖”として名高い70505と言う製品があるが、そちらとの違いは両サイドに便利なハンド・ポケット付きである点。70505もリーバイスブックVol. 3内のAuthentic Levi'sのセクションに掲載されています。しかし、70505よりも先に70506がOriginalのラインの位置付けとして登場しているのが注目点の一つだと思います。70505の後継、新モデルであることからも、70506のプロモーションに力が入っていることが感じられます。
70702
Oさんがご購入された70702です。フロントプリーツ、フラップ無しの胸ポケット、ポケット取付けにリベット、シンチバック、セルビッジデニムが特徴です。デザインは、506xxの大戦モデルがベースと思われます。502と同様にリーバイスジャパンが手掛けた復刻の先駆け的なモデルだと思います。Oさんはご購入されたことをちょっと後悔しているとおっしゃっていますが、当時としては新鮮でファッションに敏感な人の注目を集めたモデルだと思います。
ヨーロピアンテーストのジーンズライン増強
Oさんも所見でご指摘されている様にVol. 3ではNew Generation Levi'sのラインに多くのモデルが追加されていることが特徴の1つです。当時、ヨーロピアンテーストのジーンズが流行していたことを物語っています。ヨーロピアンテーストのジーンズの特徴は、全体的にかなりワイドで裾にかけて細くなるシルエットが特徴です。色のバリエーションも揃った636などがあります。

女性用ライン追加
Vol. 3では、Lady's Levi'sのラインが追加されたことも注目です。4モデルが掲載されています。

シルエットは全てテーパードがかかっています。当時、ワイドでテーパードなパンツが流行していたことを示しています。
注目点まとめ
Vol. 3から、70506の日本初登場は1987年春夏からであったことが判明しました。ワイドで裾が絞られた特徴的なシルエットを持つモデルが多数登場しているのもVol. 3からです。1987年頃からヨーロッパテーストのパンツが流行していたことに対応していたことがVol. 3から伝わってきます。
また、502で始まった過去のモデルのディテール等を備えたデニムジャケット、70702の登場なども注目ポイントの1つだと思います。
ヴィンテージを模倣するラインは、今後、増えてくるということは(容易に)予想できますが、このヨーロッパ調のワイドジーンズのラインがいつ頃まで続くのかも興味深いです。
リーバイスブックを順を追って眺めることで、当時のファッショントレンドやリーバイスジャパンのラインナップの流れ、変化なども分かり、面白いです。
関連記事:
[1986年発行 リーバイスブック 第一版 ##link##]
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