リーバイスは90年代の後半から業績が悪化し、米国工場を続々と閉鎖、人員削減等、リストラクチャリングを行いコスト削減に取り組んだものの業績は改善せず、2003年には北米の全ての自社工場を閉鎖しました。
その後も業績は低迷を続け、アメリカ文化の象徴の一つであるジーンズを発明した元祖ブランドであるにもかかわらず、ブランドイメージの低下が続いた印象が強くあります。
また、若年層のリーバイス離れ、ブランド認知の低下が進んでおり、会社の将来に影を落としている感が否めないものがありました。
2010年代はじめ頃からの米国製の衣料品や小物に対する評価や人気高まりにも、外注等を使って"Made in the USA"のデニムラインを投入するものの、流行の波に巧く乗れず、Made in the USAのラインは早々に姿を消しました。
このままでは、衰退の一途をたどってしまうのではないかと、常々、心配していました。
しかし、リーバイスの取り組みに変化が見えてきました。
その一つは、サンフランシスコ49ersの新拠点となるサンタクララのスタジアムの名前をリーバイススタジアムとする契約を結んだことです。
契約は20年契約、金額は2億2千万ドルです。かなり大きな出費ですが、ブランドの認知とイメージの向上にはかなり大きな効果が見込めます。
リーバイスはサンフランシスコが発祥の地であり、本社は今もサンフランシスコにあります。そして、カリフォルニアのゴールドラッシュの時代、砂金を求める労働者向けに衣料品等の日用品を販売したのが会社の始まりです。
地元サンフランシスコのフットボールチームである49ersとリーバイスの組み合わせはイメージもピッタリで、地域密着のイメージ向上も期待できます。もの凄く良いコンビだと思います。
2014年の9月のスタジアムオープン時もイベント等を行って、積極的にアピールしています。
早速、ホームページも作っています。49ersの試合の日、イベント、ミュージアム、ツアー等の情報があります。かなり効果的なアプローチだと思います。
アメリカではフットボールは、世代、性別を問わず幅広いファン層を抱えています。若年層へのアピールにもなります。
元々、ジーンズはアメリカ西部が原点です。原点からのブランドはイメージの再構築の効果もあると思います。
と言うことで、ブランディング的にかなり期待できそうに思っています。
そして、今年の夏の"LIVE IN LEVI'S"のキャンペーンビデオ、オープニングイベント、CM等のビデオを観て、これは凄く良い!!と思いました。
これらのビデオの中で、特に良いと思ったのは、随所にリーバイスの原点とも言える旗艦製品501をアピールする部分が多く入れられていることです。
ここ長らくリーバイスが501をプッシュしている印象が全く感じられず、非常に大きな不満がありました。
リーバイスが復活するためには501が鍵となると私は思います。今は、数多くのブランドがジーンズを作っています。流行に合わせたジーンズを出して成功しているブランドもあります。
しかし、競合メーカーが真似をすることができない、真似をしても勝つことができないのが501です。501はジーンズの元祖であり、リーバイスそのものです。
LIVE IN LEVI'Sのキャンペーンに合わせて、ゴールデンタイムに放送されたコマーシャルがこちらです。いきなり、ボタンフライをちらりと見せて、コマーシャルが始まります。さらにコマーシャルの中で”UNBOTTON THEM"のテロップが流れます。
「これだ!!、これを待っていた。」と思いました。
このコマーシャルは、子供に悪影響があると一部の層から批判を受けています。それ位、物議を醸し出すくらいでなければ、若年層へのブランドのアピールはできないと思います。
議論の余地はありますが、若年層を対象にしたブランドは、際どさが入ったブランディングをしています。
このコマーシャルは、別に若年層に媚を売る様なものではなく、さらにさりげなく幅広い層にアピールしていると思います。
この勢いを持続して、リーバイスが更なる勢いを得て、かつてのようなジーンズの元祖として市場に評価される日を見たいです!
(注:リーバイス復活の傾向・兆候は既に感じられます。)
関連記事: LIVE IN LEVI'Sキャンペーンから感じるリーバイスの原点回帰
その後も業績は低迷を続け、アメリカ文化の象徴の一つであるジーンズを発明した元祖ブランドであるにもかかわらず、ブランドイメージの低下が続いた印象が強くあります。
また、若年層のリーバイス離れ、ブランド認知の低下が進んでおり、会社の将来に影を落としている感が否めないものがありました。
2010年代はじめ頃からの米国製の衣料品や小物に対する評価や人気高まりにも、外注等を使って"Made in the USA"のデニムラインを投入するものの、流行の波に巧く乗れず、Made in the USAのラインは早々に姿を消しました。
このままでは、衰退の一途をたどってしまうのではないかと、常々、心配していました。
しかし、リーバイスの取り組みに変化が見えてきました。
その一つは、サンフランシスコ49ersの新拠点となるサンタクララのスタジアムの名前をリーバイススタジアムとする契約を結んだことです。
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www.49ers.com |
リーバイスはサンフランシスコが発祥の地であり、本社は今もサンフランシスコにあります。そして、カリフォルニアのゴールドラッシュの時代、砂金を求める労働者向けに衣料品等の日用品を販売したのが会社の始まりです。
地元サンフランシスコのフットボールチームである49ersとリーバイスの組み合わせはイメージもピッタリで、地域密着のイメージ向上も期待できます。もの凄く良いコンビだと思います。
2014年の9月のスタジアムオープン時もイベント等を行って、積極的にアピールしています。
早速、ホームページも作っています。49ersの試合の日、イベント、ミュージアム、ツアー等の情報があります。かなり効果的なアプローチだと思います。
アメリカではフットボールは、世代、性別を問わず幅広いファン層を抱えています。若年層へのアピールにもなります。
元々、ジーンズはアメリカ西部が原点です。原点からのブランドはイメージの再構築の効果もあると思います。
と言うことで、ブランディング的にかなり期待できそうに思っています。
そして、今年の夏の"LIVE IN LEVI'S"のキャンペーンビデオ、オープニングイベント、CM等のビデオを観て、これは凄く良い!!と思いました。
これらのビデオの中で、特に良いと思ったのは、随所にリーバイスの原点とも言える旗艦製品501をアピールする部分が多く入れられていることです。
ここ長らくリーバイスが501をプッシュしている印象が全く感じられず、非常に大きな不満がありました。
リーバイスが復活するためには501が鍵となると私は思います。今は、数多くのブランドがジーンズを作っています。流行に合わせたジーンズを出して成功しているブランドもあります。
しかし、競合メーカーが真似をすることができない、真似をしても勝つことができないのが501です。501はジーンズの元祖であり、リーバイスそのものです。
LIVE IN LEVI'Sのキャンペーンに合わせて、ゴールデンタイムに放送されたコマーシャルがこちらです。いきなり、ボタンフライをちらりと見せて、コマーシャルが始まります。さらにコマーシャルの中で”UNBOTTON THEM"のテロップが流れます。
「これだ!!、これを待っていた。」と思いました。
このコマーシャルは、子供に悪影響があると一部の層から批判を受けています。それ位、物議を醸し出すくらいでなければ、若年層へのブランドのアピールはできないと思います。
議論の余地はありますが、若年層を対象にしたブランドは、際どさが入ったブランディングをしています。
このコマーシャルは、別に若年層に媚を売る様なものではなく、さらにさりげなく幅広い層にアピールしていると思います。
この勢いを持続して、リーバイスが更なる勢いを得て、かつてのようなジーンズの元祖として市場に評価される日を見たいです!
(注:リーバイス復活の傾向・兆候は既に感じられます。)
関連記事: LIVE IN LEVI'Sキャンペーンから感じるリーバイスの原点回帰
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