ヴィンテージ・リーバイスのポスター、The Birth of the Blues (ブルージーンズの誕生)を紹介します。記載内容も現在とは若干異なる話等があって面白いです。
中央にジーンズ、501のイラスト、その周りにジーンズ誕生の歴史に関する主な出来事等が紹介されています。
タイトルは"The Birth of the Blues", ブルージーンズの誕生と言う意味です。
その下に少し小さく、”あるいは、いかにしてオリジナルのシュリンクトゥフィット ジーンズが生まれ、その栄光の軌跡を辿る”とあります。
以下、両脇のジーンズ誕生にまつわる主な出来事について順を追って紹介します。
最初に登場するのは、創業者のリーバイ・ストラウス氏です。1850年にテントに使用するキャンバス地を使用して、最初のジーンズを作ったと書かれています。
実際のところは、リーバイスストラウスがカリフォルニアに引っ越してきて、雑貨業を始めたのは1853年です。
以前は、この様にリーバイスが最初にジーンズを作ったのは1850年と対外的に説明していました。
現在は、銅リベットの特許を取得して、501の原型であるオリジナルのオーバーオールの生産を始めた1853年がジーンズの誕生した年であるとしています。
2. リーバイスの最初の顧客は、サンフランシスコの金鉱で働く労働者達だったとの紹介があります。
3. Alkali Ikeと言う炭坑夫がポケットが 何度も破けてしまうと不満を訴えたことから、リーバイスが銅リベットを使用することで問題を解決した。これが、オリジナルのシュリンクトゥフィットのブルージーンズがポケットにリベットが取り付けられることになったいきさつであるとの説明です。
実際は、銅リベットをポケットの取り付けに使用するアイディアを思いついたのは、仕立て屋のJacob Davisです。デービスが特許取得の申請する資金援助をリーバイストラウスに依頼して、共同で特許を取得しています。
以前は、Jacob Davisの話は公開されておらず、リーバイストラウスがリベットの特許を発案した様な説明がされていました。
4. 伝統的なツーホースマークです。2頭の馬が引っ張っても破れない丈夫なパンツであることを宣伝するロゴです。これについては現在も基本的に変更はありません。
5. ここでは革パッチの紹介をしています。ちょっと面白いのはロット番号表記がS501XXになっていることです。大戦モデルの革パッチの表記です。
6. フィッティングガイドです。シュリンクトゥフィットは縮むことを考慮してサイズを選ぶ必要があります。ウエストやインシームのサイズ選びの目安が書かれています。
以前は、ここで記載されている様に最初のジーンズが誕生したのは1850年であるとしていました。リーバイストラウスがテントに使用するキャンパス地を使ってジーンズを発明したと言う様に説明されていました。
銅リベットの特許の話も簡単にしていますが、発案したのはリーバイストラウスであるかの様な説明になっています。
本当の発明者がJacob Davisであることを明らかにしたのは90年代の終わり頃のことです。
この様に現在とは若干異なる説明があったりするところも、面白いです。
さて、ここでこのポスターの年代について考えて見たいと思います。このポスターの中央部の下に、"The Origainal SHrink-to-Fit blue jeans"、そしてリーバイスのバットウイングのロゴがあります。
このバットウイングのロゴがあると、1971年以降であると判定するのが一般的です。
しかし、一つ前の投稿で紹介した様に、バットウイングが登場したのは1967年です。下の写真は、このポスターの501の上部の拡大したものです。
ウエストバンドをの辺りをさらに拡大してみた写真です。
フロントトップボタン部のステッチの処理が通称"Vステッチ"になっています!また、ウエストバンド裏の上のステッチがシングル、下はチェーンステッチです。
Vステッチは、通称ビッグEの初期以前のディテールです。さらに細かく見ると、フライ部の下にバータックが入れられています。ここにバータックが入れられたのは、501XX最終期頃、1966年から1967年頃とされています。
Vステッチ、クロッチ部のバータックが入るディテールから、初期のビッグEの501であると推定できます。年代としては、1967年頃以降、1970年以前の製品です。
バットウイング登場年が1967年であれば、この501の年代と合致します。
この501のイラストは、細かいディテールの描写があります。実際の501を見てイラストを描いたと思われます。
イラストのモデルに使用した501が古い物だった可能性もありますが、一般的に言えば、イラストを描いた時に生産していたモデルを使用する可能性の方が高いです。
総合的に考えると、このポスターは1960年代の可能性が高いと推定します。
ポスターは紙一枚のシンプルな物ですが、時代を反映しているところがいろいろあります。また、記載内容等を細かく見ると面白い発見等があったりもして、楽しめたりもします。
関連記事: リーバイスのバットウイング ロゴ登場年について
中央にジーンズ、501のイラスト、その周りにジーンズ誕生の歴史に関する主な出来事等が紹介されています。
タイトルは"The Birth of the Blues", ブルージーンズの誕生と言う意味です。
その下に少し小さく、”あるいは、いかにしてオリジナルのシュリンクトゥフィット ジーンズが生まれ、その栄光の軌跡を辿る”とあります。
以下、両脇のジーンズ誕生にまつわる主な出来事について順を追って紹介します。
最初に登場するのは、創業者のリーバイ・ストラウス氏です。1850年にテントに使用するキャンバス地を使用して、最初のジーンズを作ったと書かれています。
実際のところは、リーバイスストラウスがカリフォルニアに引っ越してきて、雑貨業を始めたのは1853年です。
以前は、この様にリーバイスが最初にジーンズを作ったのは1850年と対外的に説明していました。
現在は、銅リベットの特許を取得して、501の原型であるオリジナルのオーバーオールの生産を始めた1853年がジーンズの誕生した年であるとしています。
2. リーバイスの最初の顧客は、サンフランシスコの金鉱で働く労働者達だったとの紹介があります。
3. Alkali Ikeと言う炭坑夫がポケットが 何度も破けてしまうと不満を訴えたことから、リーバイスが銅リベットを使用することで問題を解決した。これが、オリジナルのシュリンクトゥフィットのブルージーンズがポケットにリベットが取り付けられることになったいきさつであるとの説明です。
実際は、銅リベットをポケットの取り付けに使用するアイディアを思いついたのは、仕立て屋のJacob Davisです。デービスが特許取得の申請する資金援助をリーバイストラウスに依頼して、共同で特許を取得しています。
以前は、Jacob Davisの話は公開されておらず、リーバイストラウスがリベットの特許を発案した様な説明がされていました。
4. 伝統的なツーホースマークです。2頭の馬が引っ張っても破れない丈夫なパンツであることを宣伝するロゴです。これについては現在も基本的に変更はありません。
5. ここでは革パッチの紹介をしています。ちょっと面白いのはロット番号表記がS501XXになっていることです。大戦モデルの革パッチの表記です。
6. フィッティングガイドです。シュリンクトゥフィットは縮むことを考慮してサイズを選ぶ必要があります。ウエストやインシームのサイズ選びの目安が書かれています。
以前は、ここで記載されている様に最初のジーンズが誕生したのは1850年であるとしていました。リーバイストラウスがテントに使用するキャンパス地を使ってジーンズを発明したと言う様に説明されていました。
銅リベットの特許の話も簡単にしていますが、発案したのはリーバイストラウスであるかの様な説明になっています。
本当の発明者がJacob Davisであることを明らかにしたのは90年代の終わり頃のことです。
この様に現在とは若干異なる説明があったりするところも、面白いです。
さて、ここでこのポスターの年代について考えて見たいと思います。このポスターの中央部の下に、"The Origainal SHrink-to-Fit blue jeans"、そしてリーバイスのバットウイングのロゴがあります。
このバットウイングのロゴがあると、1971年以降であると判定するのが一般的です。
しかし、一つ前の投稿で紹介した様に、バットウイングが登場したのは1967年です。下の写真は、このポスターの501の上部の拡大したものです。
ウエストバンドをの辺りをさらに拡大してみた写真です。
フロントトップボタン部のステッチの処理が通称"Vステッチ"になっています!また、ウエストバンド裏の上のステッチがシングル、下はチェーンステッチです。
Vステッチは、通称ビッグEの初期以前のディテールです。さらに細かく見ると、フライ部の下にバータックが入れられています。ここにバータックが入れられたのは、501XX最終期頃、1966年から1967年頃とされています。
Vステッチ、クロッチ部のバータックが入るディテールから、初期のビッグEの501であると推定できます。年代としては、1967年頃以降、1970年以前の製品です。
バットウイング登場年が1967年であれば、この501の年代と合致します。
この501のイラストは、細かいディテールの描写があります。実際の501を見てイラストを描いたと思われます。
イラストのモデルに使用した501が古い物だった可能性もありますが、一般的に言えば、イラストを描いた時に生産していたモデルを使用する可能性の方が高いです。
総合的に考えると、このポスターは1960年代の可能性が高いと推定します。
ポスターは紙一枚のシンプルな物ですが、時代を反映しているところがいろいろあります。また、記載内容等を細かく見ると面白い発見等があったりもして、楽しめたりもします。
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