Webストアに入荷した557XXを紹介します。
557XXは1962年に507XXの後継モデルとして登場し、1966年の品番変更で70505になるまでの約4年間生産されました。
サードモデルはパッチの表記から、大きく分けて557XXギャラ入り、557XXギャラ無し、557の3種類があります。
サードモデルは非常に人気があります。しかし、生産期間が短かったためあまり出回っていません。
今回、何とか良いコンディションのものを見つけて、Webストアに入荷する事ができました。その過程のエピソードも少しお話しします。
この557はパッチがほとんど取れてしまっていますが、実は、ちょっと前までもっとパッチが残っていました。
このジャケットの売り主から最初に写真を見せてもらった時のパッチの状態です。
全体的なコンディションも良さそうだったので、売り主と価格交渉をしていました。写真であまり良く分からない所や汚れか傷の様なところもあったので、「汚れか傷の様に見える所があるが、そこはどうなっているのか?」と聞くと、「これは汚れなのでオレが洗って落とす!」と返事がきました。私は「洗わないで欲しい。汚れならば自分で洗うから」と言ったのですが、聞き入れてもらえませんでした。もしかするとその時点で既に洗っていた可能性もあります。本人としてはこのジャケットはかなり高く売れるだろうとの自信があり、洗う事でさらに値段交渉を有利にできると考えていた様です。「洗った後、もう一度きれいな写真を撮って送るから」と言われました。そして洗った後のパッチの状態は、下の様になっていました。
もの凄いショックでした。どうしたら、一回の洗濯でここまでパッチがダメージを受けてしまうのだろうと衝撃を受けました。
これだけパッチにダメージを与える洗濯の仕方だと、生地やステッチにもダメージを与えた可能性が高いです。
結果的にはそれでも購入する事にしましたが、「洗濯前の状態で欲しかった」と言う気持ちを払拭するのが大変でした。本当に残念です。
しかも、実際に手にした時、安っぽい洗剤の匂いがこびりついていて、さらにショックでした。その他の部分でも変なクセがつきそうな箇所もあったので、結局、自分の方で再度洗濯する事にしました。ヴィンテージジャケットの洗濯はそれなりの数をしてきて分かった事は、洗濯の仕方で少し気をつけると洗い上がり後のコンディションに明確な差がでることです。洗濯と乾燥の仕方については、近日中に記事を投稿する予定です。
(追記:ヴィンテージジャケットの洗濯について、準備編と実行編に分けて記事を投稿しました。)
こちらで洗い直して乾燥させると見違える様に良くなりました。多少は自分びいきの感覚からかもしれませんが、第3者的に見てもそう思います。(一番上の写真もこちらでの洗濯後の物です)
やはり557は独特の雰囲気があります。人気があるだけの何かを感じます。
70505とは似ていながらかなり異なる印象を受けます。
と言うことで、並べて比べて見ました。
左は表記サイズ40の同サイズの70505です。ほとんど着用感のない濃紺の状態です。この70505はWebストアで販売中です。
まず気づくことは丈の長さの差です。
さらに重ねて見ました。ポケット上部から裾までの長さが明らかに違います。ポケット部からのVラインが557は通常閉じているのが特徴の一つです。ポケット部のラインが丈の短さと相成ってかなりシャープな印象を受けます。
70505の場合、Vラインの末端は比較的閉じている場合(写真の物はそちらの方に該当)と結構開いている場合とあります。
また左の写真からポケットの形状と大きさが異なる事が分かります。557の方が小さめです。丈とのバランスがうまくとれていると思います。
フラップの形も微妙に違います。
そして、557XXの場合、ステッチがイエローの綿糸になります。綿糸を使うと見た感じの印象がかなり異なります。ヴィンテージのデニム生地と綿糸の組み合わせは特有の魅力を産み出します。
色落ちしている70505と比べて見ました。
やっぱり557は格好良いな〜と思いました。独特のオーラを感じます。着てみるとさらにその思いが強くなります。
デザイン、生地等はもちろんですが、557が生まれた時代の状況も大きいと思います。激動の60年代を時代とともに生きてきた557にはやはり何かを感じます。
70505は557のコンセプトを受け継ぎ、洗練度を高めてトラッカージャケットの市場での地位を不動の物に築きあげました。557の誕生から50年間とラッカージャケットの基本は変わらずに現代に至っています。
557と70505は似たデザインながら、それぞれ個性的で異なる良さ、魅力を持っています。明日は、この557のディテール等詳細を紹介する予定です。
-->
557XXは1962年に507XXの後継モデルとして登場し、1966年の品番変更で70505になるまでの約4年間生産されました。
サードモデルはパッチの表記から、大きく分けて557XXギャラ入り、557XXギャラ無し、557の3種類があります。
サードモデルは非常に人気があります。しかし、生産期間が短かったためあまり出回っていません。
今回、何とか良いコンディションのものを見つけて、Webストアに入荷する事ができました。その過程のエピソードも少しお話しします。
この557はパッチがほとんど取れてしまっていますが、実は、ちょっと前までもっとパッチが残っていました。
このジャケットの売り主から最初に写真を見せてもらった時のパッチの状態です。
全体的なコンディションも良さそうだったので、売り主と価格交渉をしていました。写真であまり良く分からない所や汚れか傷の様なところもあったので、「汚れか傷の様に見える所があるが、そこはどうなっているのか?」と聞くと、「これは汚れなのでオレが洗って落とす!」と返事がきました。私は「洗わないで欲しい。汚れならば自分で洗うから」と言ったのですが、聞き入れてもらえませんでした。もしかするとその時点で既に洗っていた可能性もあります。本人としてはこのジャケットはかなり高く売れるだろうとの自信があり、洗う事でさらに値段交渉を有利にできると考えていた様です。「洗った後、もう一度きれいな写真を撮って送るから」と言われました。そして洗った後のパッチの状態は、下の様になっていました。
もの凄いショックでした。どうしたら、一回の洗濯でここまでパッチがダメージを受けてしまうのだろうと衝撃を受けました。
これだけパッチにダメージを与える洗濯の仕方だと、生地やステッチにもダメージを与えた可能性が高いです。
結果的にはそれでも購入する事にしましたが、「洗濯前の状態で欲しかった」と言う気持ちを払拭するのが大変でした。本当に残念です。
しかも、実際に手にした時、安っぽい洗剤の匂いがこびりついていて、さらにショックでした。その他の部分でも変なクセがつきそうな箇所もあったので、結局、自分の方で再度洗濯する事にしました。ヴィンテージジャケットの洗濯はそれなりの数をしてきて分かった事は、洗濯の仕方で少し気をつけると洗い上がり後のコンディションに明確な差がでることです。洗濯と乾燥の仕方については、近日中に記事を投稿する予定です。
(追記:ヴィンテージジャケットの洗濯について、準備編と実行編に分けて記事を投稿しました。)
こちらで洗い直して乾燥させると見違える様に良くなりました。多少は自分びいきの感覚からかもしれませんが、第3者的に見てもそう思います。(一番上の写真もこちらでの洗濯後の物です)
やはり557は独特の雰囲気があります。人気があるだけの何かを感じます。
70505とは似ていながらかなり異なる印象を受けます。
と言うことで、並べて比べて見ました。
左は表記サイズ40の同サイズの70505です。ほとんど着用感のない濃紺の状態です。この70505はWebストアで販売中です。
まず気づくことは丈の長さの差です。
さらに重ねて見ました。ポケット上部から裾までの長さが明らかに違います。ポケット部からのVラインが557は通常閉じているのが特徴の一つです。ポケット部のラインが丈の短さと相成ってかなりシャープな印象を受けます。
70505の場合、Vラインの末端は比較的閉じている場合(写真の物はそちらの方に該当)と結構開いている場合とあります。
また左の写真からポケットの形状と大きさが異なる事が分かります。557の方が小さめです。丈とのバランスがうまくとれていると思います。
フラップの形も微妙に違います。
そして、557XXの場合、ステッチがイエローの綿糸になります。綿糸を使うと見た感じの印象がかなり異なります。ヴィンテージのデニム生地と綿糸の組み合わせは特有の魅力を産み出します。
色落ちしている70505と比べて見ました。
やっぱり557は格好良いな〜と思いました。独特のオーラを感じます。着てみるとさらにその思いが強くなります。
デザイン、生地等はもちろんですが、557が生まれた時代の状況も大きいと思います。激動の60年代を時代とともに生きてきた557にはやはり何かを感じます。
70505は557のコンセプトを受け継ぎ、洗練度を高めてトラッカージャケットの市場での地位を不動の物に築きあげました。557の誕生から50年間とラッカージャケットの基本は変わらずに現代に至っています。
557と70505は似たデザインながら、それぞれ個性的で異なる良さ、魅力を持っています。明日は、この557のディテール等詳細を紹介する予定です。
-->
COMMENTS