501色落ち対決 第2回目は前回よりもさらに色落ちしたレギュラーとヴィンテージを比べて見ます。レギュラーは2004年フィリピン製、ヴィンテージはBig-E Vステッチです。
今回の比較を行う2本を並べた写真です。
ディテールはおいといて、ぱっと見てもどちらがヴィンテージか見た感じの雰囲気でも分かると思います。
前回のは写真でぱっと見ではあまり変わらない印象がありましたが、恐らくそれは66だったからなのではと思います。66はヴィンテージとしては新しい方ですし、シルエット等も現代的です。Big-E Vステッチ位になるとやはり雰囲気も違ってきます。
ヴィンテージはやはり独特の雰囲気があります。色の雰囲気もそれぞれ個性があります。このVステッチは写真では明るめの色に見えます。実際はそれ程でもありません。ただ、退色はかなり進んでいます。
どちらも明確な縦落ちをしています。2004年フィリピン製は脇割りですが、両サイドとも下から上まできれいにアウトシームのアタリができています。
こうやって並べると耳と脇割りのアタリの特徴や差がはっきり分かります。
上下逆にしてみました。
下がりヒゲも両方とも少しついています。
ディテールで見た場合、耳のアタリ、裾のステッチのアタリ、ねじれ等からヴィンテージかどうか比較的簡単に判別できます。と書いて、復刻はどの程度ねじれるのだろうか?とふと疑問がわいてきました。
今回この写真を撮っていて、この2004年のフィリピン製501のインシームがシングルステッチであることに気がつきました!(恥笑)この501のは当時なんらかのプレミアムエディションのラインの製品でした。別に何も気にしていませんでしたが、今頃になってインシームがシングルステッチになっていることに気がつき、実はリーバイスジャパンがこだわりを持って企画した物なのではと今更ながら、思いました。リーバイス本社が米国内の工場を次々と閉鎖し、2003年末で全ての北米の工場が閉鎖されました。この501(左)はその翌年にリーバイスジャパンの企画で日本市場向けに作られたものです。
さすがリーバイスジャパン!!と思いました。復刻を立ち上げてあそこまでのレベルまで持っていったのはリーバイスジャパンの功績は計り知れないものがあります。正直なところ、復刻は本物のヴィンテージとは似て非なる物で、まったく別物ではあります。それでもディテール等の部分でかなり忠実に再現しようとしている点は高いと思います。生地はどうやっても再現は現実無理です。シルエットはちょっと疑問が残りますが、ここはあえてそうしているのだと思います。90年代のヨーロッパ企画の復刻(もどき)は、とんでもないレベルです。いつか機会があればリーバイスジャパンの企画力と復刻への功績について書きたいと思っています。話が横道に完全にそれてしまいました。
話を戻して、後ろ側からの写真です。両方とも少しハチノスがあります。レギュラーの方のバックポケットのアーキュエットのステッチは抜けてしまっているのですが、ステッチの痕はくっきりとのこっています。ヴィンテージの501XXはアーキュエットステッチが綿糸で消失しやすいのが特徴(傾向)としてあります。恐らくこのレギュラーのプレミアム版はそれを模倣してあえて抜けやすいステッチを使用したのだと思います。アーキュエットはまさにリーバイスのアイデンティティだと思います。
Vステッチのアーキュエットは浅めのタイプですが、同時期、同タイプでも深めの物もあります。この辺のディテールの曖昧さもヴィンテージの魅力の一つです。
こうやって並べて比べたりしてみた時、裾のチェーンステッチのアタリ、うねりは外観上かなりインパクトがあるな〜と思います。
ジーンズの色落ちについて調べていて、チェーンステッチのアタリについて書かれているのを最初に見た時、「裾の部分がななめに色落ちしていることなんて誰が気にするのだろう?」と思いましたが、こうやってヴィンテージの色落ちを見ると一つの重要な要素であることが分かります。
現在、私がヴィンテージのジーンズを選ぶ時は、裾はオリジナルのチェーンステッチであるかは重要な判断材料の一つとなっています。
しかし、レギュラーの場合は、私は裾は別にシングルステッチでかまいません。レギュラーにはレギュラーの良さがあり、楽しみがあります。ヴィンテージのディテールを追随しなくても良いと思っています。多少似ていても、結局ヴィンテージとは異なります。
自分の経験ではジーンズは穿きこんでいけばそれなりの色落ちになります。明確な縦落ちするかどうかは生地との関係は深いと思います。ただし、これだけ縦落ちへの関心と需要が高ければ、メーカー側も当然それを考慮し、生地はある程度配慮された物となっていると思います。前回紹介した2003年のフィリピン製、今回のもの、そして私の持つ2000年代後半の501は全て結構明確な縦落ちをします。
ヒゲについては着用者の穿き方に依存する部分が多いと思います。ハチノスは自然にできる場合もありますが、多少意識しているとできやすくなります。また、着用者に対するレングスとも関係が深いと思います。多少長めの場合、シワができやすくなります。そのことがハチノスの形成につながると思います。アウトシーム(耳)のアタリについては、気にしないとうまくできない場合が多いです。気にすると言っても、最初の段階で耳や脇割りが閉じていないかチェックして、閉じている所があったらアイロン等を使って開いてやるだけです。一回きちんと開いてくせをつければ、後は気にしなくても自然にアタリができてきます。洗濯頻度も色落ちと関係があると思いますが、自分はあまり気にしません。汚れや匂いが気になったら、洗えば良いのではと思います。
この色落ち比較で紹介したレギュラーの方は私が穿いてきた501です。ヴィンテージはユーズドです。今までは色落ちを意識して穿いてきませんでしたが、現在のローテーションのメインの現行501と90年代米国製501は色落ちを多少気にしながら穿いています。これらがどの様な色落ちになるのか、とても楽しみです。進捗は別途、今後レポートしていく予定です。
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今回の比較を行う2本を並べた写真です。
ディテールはおいといて、ぱっと見てもどちらがヴィンテージか見た感じの雰囲気でも分かると思います。
前回のは写真でぱっと見ではあまり変わらない印象がありましたが、恐らくそれは66だったからなのではと思います。66はヴィンテージとしては新しい方ですし、シルエット等も現代的です。Big-E Vステッチ位になるとやはり雰囲気も違ってきます。
ヴィンテージはやはり独特の雰囲気があります。色の雰囲気もそれぞれ個性があります。このVステッチは写真では明るめの色に見えます。実際はそれ程でもありません。ただ、退色はかなり進んでいます。
どちらも明確な縦落ちをしています。2004年フィリピン製は脇割りですが、両サイドとも下から上まできれいにアウトシームのアタリができています。
こうやって並べると耳と脇割りのアタリの特徴や差がはっきり分かります。
上下逆にしてみました。
下がりヒゲも両方とも少しついています。
ディテールで見た場合、耳のアタリ、裾のステッチのアタリ、ねじれ等からヴィンテージかどうか比較的簡単に判別できます。と書いて、復刻はどの程度ねじれるのだろうか?とふと疑問がわいてきました。
今回この写真を撮っていて、この2004年のフィリピン製501のインシームがシングルステッチであることに気がつきました!(恥笑)この501のは当時なんらかのプレミアムエディションのラインの製品でした。別に何も気にしていませんでしたが、今頃になってインシームがシングルステッチになっていることに気がつき、実はリーバイスジャパンがこだわりを持って企画した物なのではと今更ながら、思いました。リーバイス本社が米国内の工場を次々と閉鎖し、2003年末で全ての北米の工場が閉鎖されました。この501(左)はその翌年にリーバイスジャパンの企画で日本市場向けに作られたものです。
さすがリーバイスジャパン!!と思いました。復刻を立ち上げてあそこまでのレベルまで持っていったのはリーバイスジャパンの功績は計り知れないものがあります。正直なところ、復刻は本物のヴィンテージとは似て非なる物で、まったく別物ではあります。それでもディテール等の部分でかなり忠実に再現しようとしている点は高いと思います。生地はどうやっても再現は現実無理です。シルエットはちょっと疑問が残りますが、ここはあえてそうしているのだと思います。90年代のヨーロッパ企画の復刻(もどき)は、とんでもないレベルです。いつか機会があればリーバイスジャパンの企画力と復刻への功績について書きたいと思っています。話が横道に完全にそれてしまいました。
話を戻して、後ろ側からの写真です。両方とも少しハチノスがあります。レギュラーの方のバックポケットのアーキュエットのステッチは抜けてしまっているのですが、ステッチの痕はくっきりとのこっています。ヴィンテージの501XXはアーキュエットステッチが綿糸で消失しやすいのが特徴(傾向)としてあります。恐らくこのレギュラーのプレミアム版はそれを模倣してあえて抜けやすいステッチを使用したのだと思います。アーキュエットはまさにリーバイスのアイデンティティだと思います。
Vステッチのアーキュエットは浅めのタイプですが、同時期、同タイプでも深めの物もあります。この辺のディテールの曖昧さもヴィンテージの魅力の一つです。
こうやって並べて比べたりしてみた時、裾のチェーンステッチのアタリ、うねりは外観上かなりインパクトがあるな〜と思います。
ジーンズの色落ちについて調べていて、チェーンステッチのアタリについて書かれているのを最初に見た時、「裾の部分がななめに色落ちしていることなんて誰が気にするのだろう?」と思いましたが、こうやってヴィンテージの色落ちを見ると一つの重要な要素であることが分かります。
現在、私がヴィンテージのジーンズを選ぶ時は、裾はオリジナルのチェーンステッチであるかは重要な判断材料の一つとなっています。
しかし、レギュラーの場合は、私は裾は別にシングルステッチでかまいません。レギュラーにはレギュラーの良さがあり、楽しみがあります。ヴィンテージのディテールを追随しなくても良いと思っています。多少似ていても、結局ヴィンテージとは異なります。
自分の経験ではジーンズは穿きこんでいけばそれなりの色落ちになります。明確な縦落ちするかどうかは生地との関係は深いと思います。ただし、これだけ縦落ちへの関心と需要が高ければ、メーカー側も当然それを考慮し、生地はある程度配慮された物となっていると思います。前回紹介した2003年のフィリピン製、今回のもの、そして私の持つ2000年代後半の501は全て結構明確な縦落ちをします。
ヒゲについては着用者の穿き方に依存する部分が多いと思います。ハチノスは自然にできる場合もありますが、多少意識しているとできやすくなります。また、着用者に対するレングスとも関係が深いと思います。多少長めの場合、シワができやすくなります。そのことがハチノスの形成につながると思います。アウトシーム(耳)のアタリについては、気にしないとうまくできない場合が多いです。気にすると言っても、最初の段階で耳や脇割りが閉じていないかチェックして、閉じている所があったらアイロン等を使って開いてやるだけです。一回きちんと開いてくせをつければ、後は気にしなくても自然にアタリができてきます。洗濯頻度も色落ちと関係があると思いますが、自分はあまり気にしません。汚れや匂いが気になったら、洗えば良いのではと思います。
この色落ち比較で紹介したレギュラーの方は私が穿いてきた501です。ヴィンテージはユーズドです。今までは色落ちを意識して穿いてきませんでしたが、現在のローテーションのメインの現行501と90年代米国製501は色落ちを多少気にしながら穿いています。これらがどの様な色落ちになるのか、とても楽しみです。進捗は別途、今後レポートしていく予定です。
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