現代のほとんどのジーンズにはウエスト右側に長方形の革、布、または紙製のパッチが付けられています。ウエストバンドにパッチがついていることもジーンズの一般的な特徴の一つとなっています。パッチの元祖もリーバイス社の501であると考えられています。
下の写真はリーバイス社のアーカイブの最古と推測されるジーンズの1つです。後ろウエスト部右上に革パッチが付けられています。
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1890年にリーバイ・ストラウス社の持つパンツのポケット取り付け強化にリベットを使用する特許の期限が終了となり、リーバイス以外の衣類メーカーも、こぞってリベット取付けたパンツを製造、販売する様になりました。
リベットの特許失効後、競合会社が同種のパンツを製造することは事前に予想していたため、特許が切れる4年前の1886年頃にはリーバイ・ストラウス社はリベット取付けパンツの元祖であることを訴えるため、考案したツーホースロゴをパッチに表示するようになりました。
リーバイ・ストラウス社、元ヒストリアンのLynn Downeyさんが作成した資料によると、パッチの目的はパンツの丈夫さを示すため、及び、取得特許のリベットを使用した衣類の元祖である事を示すためとのことです。
リーバイス社は、パテントは1890年頃に有効期限が切れる事が分かっていたため、リベット付きのジーンズの元祖である事を強調し、外観からも分かる様にするためにパッチにそのメッセージを込めた表記、ツーホースロゴを考案しました。
当時の男性用のワークウェアにパッチの様なものを付ける事が伝統的にあったのかもしれないとも、資料に書かれていますが、それを確認することは困難な状況であるとしています。
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[最も古い会社のロゴの一つ: ツーホース・マーク ##link##]
また、店頭に陳列される新品のオーバーオール(501)に、外側から見ても直ぐに分かるように、リベット取付け衣類の元祖であること、高品質を保証するギャランティーチケットを取付けて出荷するようになりました。
1890年頃に、リーバイ・ストラウス社のデニム製品ラインに3桁のロット番号が付与されました。銅のリベットを使用した最上級のウエストオーバーオール、XXには、501の番号が与えられました。1890年が501の番号が初めて使われた年だとされています。
左の写真は1940年代後半頃の製品、506xxの革パッチです。
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1950年代後半頃からパッチは革から紙の素材に移行しました。紙パッチに移行後、表記のデザインは若干の変更はされながら、素材は紙パッチのまま現在に至ります。(米国で販売される501の場合は、1950年代以降、現在まで紙パッチです。日本で販売される501の場合は、革素材のパッチが中心です。)
現行の501でも紙パッチが使用されています。下の画像左は1960年代の501XXのパッチ、右は現行米国モデルのパッチです。
パッチに記載されている内容は初期の頃からほとんど変わっていません。記載されている内容は上から順に以下の様になります。
LEVI STRAUSS & CO.
SAN FRANCISCO. CAL.
ORIGINAL RIVETED
QUALITY CLOTHING. XX
TRADE MARK
PATENTED MAY 20 1873
1行目は会社名、2行目は所在地、3行目と4行目は意味的にはつながりがあり、"Original Riveted Quality Clothing"、「元祖、リベットを使用した高品質の衣類」と言った意味になります。5行目のトレードマークは、ツーホース(と包括的にはその他の会社のトレードマークを示唆する)を意味します。
[1886年に誕生したリーバイス ツーホースロゴ / ロングホーンインポートEX ##external-link##]
XXはリーバイスの伝統的な呼称XXデニムを意味します。XXはエクストラ・エクシード(eXtra eXceed)のことで、リーバイス自社のジーンズが非常に丈夫な生地を使用していることを宣伝するための呼称として1882年から採用しています。
現代のジーンズと呼ばれるデニムパンツの多くは、ポケットの部分にリベットが付いています。リーバイスのパッチに記載されている”Original Riveted"には、リベット使用のジーンズの元祖がリーバイスである事のメッセージが込められています。1873年5月20日にその特許を取得した事を記載して強調しています。
この様に改めて書かれている内容について考えてみたり、そのディテールの歴史的背景等について知る事も、ジーンズの魅力の一つだと思います。
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[リーバイス 501の歴史 ##link##]
下の写真はリーバイス社のアーカイブの最古と推測されるジーンズの1つです。後ろウエスト部右上に革パッチが付けられています。
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Photo: Levi Strauss & Co. Archive |
リベットの特許失効後、競合会社が同種のパンツを製造することは事前に予想していたため、特許が切れる4年前の1886年頃にはリーバイ・ストラウス社はリベット取付けパンツの元祖であることを訴えるため、考案したツーホースロゴをパッチに表示するようになりました。
リーバイ・ストラウス社、元ヒストリアンのLynn Downeyさんが作成した資料によると、パッチの目的はパンツの丈夫さを示すため、及び、取得特許のリベットを使用した衣類の元祖である事を示すためとのことです。
リーバイス社は、パテントは1890年頃に有効期限が切れる事が分かっていたため、リベット付きのジーンズの元祖である事を強調し、外観からも分かる様にするためにパッチにそのメッセージを込めた表記、ツーホースロゴを考案しました。
当時の男性用のワークウェアにパッチの様なものを付ける事が伝統的にあったのかもしれないとも、資料に書かれていますが、それを確認することは困難な状況であるとしています。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- 1890年以前に製造されたリーバイスのパンツにもパッチは付いています。
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[最も古い会社のロゴの一つ: ツーホース・マーク ##link##]
また、店頭に陳列される新品のオーバーオール(501)に、外側から見ても直ぐに分かるように、リベット取付け衣類の元祖であること、高品質を保証するギャランティーチケットを取付けて出荷するようになりました。
1890年頃に、リーバイ・ストラウス社のデニム製品ラインに3桁のロット番号が付与されました。銅のリベットを使用した最上級のウエストオーバーオール、XXには、501の番号が与えられました。1890年が501の番号が初めて使われた年だとされています。
左の写真は1940年代後半頃の製品、506xxの革パッチです。
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1940年代の506xxのパッチ |
[506XX オリジナル デッドストック ##link##]
1950年代後半頃からパッチは革から紙の素材に移行しました。紙パッチに移行後、表記のデザインは若干の変更はされながら、素材は紙パッチのまま現在に至ります。(米国で販売される501の場合は、1950年代以降、現在まで紙パッチです。日本で販売される501の場合は、革素材のパッチが中心です。)
現行の501でも紙パッチが使用されています。下の画像左は1960年代の501XXのパッチ、右は現行米国モデルのパッチです。
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501に取付けられている紙素材のパッチ |
リーバイスのパッチ記載内容
パッチに記載されている内容は初期の頃からほとんど変わっていません。記載されている内容は上から順に以下の様になります。
LEVI STRAUSS & CO.
SAN FRANCISCO. CAL.
ORIGINAL RIVETED
QUALITY CLOTHING. XX
TRADE MARK
PATENTED MAY 20 1873
1行目は会社名、2行目は所在地、3行目と4行目は意味的にはつながりがあり、"Original Riveted Quality Clothing"、「元祖、リベットを使用した高品質の衣類」と言った意味になります。5行目のトレードマークは、ツーホース(と包括的にはその他の会社のトレードマークを示唆する)を意味します。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- リベット特許が有効だった1890年までのツーホースロゴの上の表示は、PATENT RIVETEDでした。
[1886年に誕生したリーバイス ツーホースロゴ / ロングホーンインポートEX ##external-link##]
XXはリーバイスの伝統的な呼称XXデニムを意味します。XXはエクストラ・エクシード(eXtra eXceed)のことで、リーバイス自社のジーンズが非常に丈夫な生地を使用していることを宣伝するための呼称として1882年から採用しています。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- デニムの製造元、アモスケーグ社の最上級デニムの名称がXXだったことから、XXと名付けられたとリーバイス社の資料に書かれています。
現代のジーンズと呼ばれるデニムパンツの多くは、ポケットの部分にリベットが付いています。リーバイスのパッチに記載されている”Original Riveted"には、リベット使用のジーンズの元祖がリーバイスである事のメッセージが込められています。1873年5月20日にその特許を取得した事を記載して強調しています。
この様に改めて書かれている内容について考えてみたり、そのディテールの歴史的背景等について知る事も、ジーンズの魅力の一つだと思います。
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