ジーンズの洗濯、手入れの仕方は色々な方法があります。リーバイス501の洗濯・手入れの仕方についての記事の中で、『乾燥機を使用した方が、アタリは付きやすい。』と書きました。一方で、ヴィンテージの場合は乾燥機の使用は避けたほうが良いと言うのが私の考えです。
洗濯、手入れの仕方は、人それぞれ考え方なども異なるので他のヴィンテージ愛好家の方のご意見も聞いてみようと思いました。Twitterで交流のあるヴィンテージの愛好家の方にヴィンテージ・ジーンズの手入れについて聞いたところ、以下のようなお返事を頂きました。
ここでは、ヴィンテージのジーンズの一般的な手入れ、基本的な考え方について紹介します。
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ヴィンテージのデッドストックでも、まずは洗わずにしばらく穿くやりかたもあります。その理由・目的は、色落ちのアタリの形成の元となる穿き皺を作るためです。色落ちを追求する、色落ちを非常に重視する場合は糊落としを行わずに穿くことは効果的かと思います。
しかし、ヴィンテージで糊落としをせずに穿くと、大なり小なり生地やステッチを痛める副作用があります。長い期間保管されていたヴィンテージの生地やステッチは、乾燥しています。生地やステッチが乾燥していると、ちょっとした摩擦などでも損傷を受けやすいです。乾燥した状態で穿いてできたシワの部分は痛みやすいです。
デニムは糊落としや洗濯などで一旦、水を通すと生地に張りができ、活力が戻ります。ステッチも同様です。生地を水に浸す糊落としをしてから穿き始める方が、生地やステッチへのダメージ・負担が少ないです。
糊落としをしても、糊が多少残れば色落ちのアタリの元の形成は可能です。糊を落としても、ヒゲはできます。生地やステッチへの負担を減らすためにも、糊落としを行ってから穿き始める方がお勧めです。
上で紹介したヴィンテージ愛好家の方は、水位を高くして洗濯機を使うとのことです。水の中に浸かった状態では、生地がダメージを受けるリスクは抑えられます。
水位を上げたり、洗濯機の設定などを調節することは、洗濯時のヴィンテージジーンズへの負担を和らげ、生地を痛めるリスクを抑えることに効果があると思います。。
パッチが残っている場合で、パッチをできる限り残したいとお考えであれば、手洗いをお勧めします。
ジーンズは元来ワークウェアであり、ヴィンテージであっても丈夫です。どこか特に傷んでいるような箇所がなければ、普通に洗濯機で洗っても大丈夫だと思います。やり方考え方は、人それぞれです。
洗剤の使用量は、汚れの度合いやその人の好みによると思います。汚れがひどかったり、油分が付着している等でなければ、洗剤を多く使用する必要性は余りないです。
一般的に、メリハリのついた色落ちを望む場合は、洗剤の使用量は控えめにした方が良いと思います。逆に全体的に薄い色を望むのであれば、洗剤の量を多めにしたり、頻繁に洗濯する方が効果があると思います。
コマーシャルの最後に"the more you wash them the better they get"(ジーンズは洗えば洗うほど良くなっていきます)のテロップが表示されます。
ヴィンテージジーンズでの乾燥機の使用は、ステッチと生地にダメージを与える可能性が高いので避けるべきというのが私の考えです。
特にヴィンテージジーンズで綿糸が使われている場合、ヴィンテージの綿糸はとても痛みやすいため、乾燥機は使わない方が良いです。Big-Eの後期頃(平行ステッチの後半)から、ステッチはスパン糸が多く使われるようになっています。スパン糸は化繊のため(が含まれているため)綿糸より摩擦に対する強度があります。乾燥機の使用も比較的問題ないかもしれません。
ドラム式乾燥機は、ドラムが回転している時にジーンズの各部が大なり小なり擦れることは避けれません。乾燥機の作動中にジーンズ各部が擦れることは、色落ちの促進、アタリの生成・促進には効果があります。反面、綿糸のように摩擦に弱い素材は、乾燥機を使用するとダメージを受けやすいです。製造から長い年月が経過しているヴィンテージの綿糸への摩擦は極力避けるべきと思います。
着用感の感じられるユーズドのジーンズでも、コンディションが良好なものもあります。少し気をつけるだけで、着用しても良い状態を維持することは可能です。
ヴィンテージとの付き合い方、考え方は人それぞれ異なります。ダメージを進行させたくない、状態を維持したいと考えるか、ダメージは気にせず着たいという考えもあると思います。
ここで紹介したやり方は、基本的にダメージの進行を抑える場合のアプローチです。
関連記事:
[デニム洗濯に使用する洗剤について・選び方事例 ##link##]
洗濯、手入れの仕方は、人それぞれ考え方なども異なるので他のヴィンテージ愛好家の方のご意見も聞いてみようと思いました。Twitterで交流のあるヴィンテージの愛好家の方にヴィンテージ・ジーンズの手入れについて聞いたところ、以下のようなお返事を頂きました。
デッドから下ろす時は、糊落とし・洗濯は必ずします。洗濯はドラム式の全自動洗濯機で水位を高めにします。洗剤は、市販の蛍光剤無配合の洗剤を使います。洗剤の量はごく少量。ジーンズはトップボタンをしめて裏返し。後は天日干しか室内干しです。乾燥機は使いません。なるほどと思うところが多々ありました。ヴィンテージジーンズの手入れの仕方も色々な考え方があると思います。
ここでは、ヴィンテージのジーンズの一般的な手入れ、基本的な考え方について紹介します。
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ヴィンテージリーバイス 501 ビッグE |
ヴィンテージジーンズの基本的な洗濯・手入れ方法
最初に糊落とし・洗濯をしてから穿き始める?
ヴィンテージのデッドストックでも、まずは洗わずにしばらく穿くやりかたもあります。その理由・目的は、色落ちのアタリの形成の元となる穿き皺を作るためです。色落ちを追求する、色落ちを非常に重視する場合は糊落としを行わずに穿くことは効果的かと思います。
しかし、ヴィンテージで糊落としをせずに穿くと、大なり小なり生地やステッチを痛める副作用があります。長い期間保管されていたヴィンテージの生地やステッチは、乾燥しています。生地やステッチが乾燥していると、ちょっとした摩擦などでも損傷を受けやすいです。乾燥した状態で穿いてできたシワの部分は痛みやすいです。
デニムは糊落としや洗濯などで一旦、水を通すと生地に張りができ、活力が戻ります。ステッチも同様です。生地を水に浸す糊落としをしてから穿き始める方が、生地やステッチへのダメージ・負担が少ないです。
糊落としをしても、糊が多少残れば色落ちのアタリの元の形成は可能です。糊を落としても、ヒゲはできます。生地やステッチへの負担を減らすためにも、糊落としを行ってから穿き始める方がお勧めです。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- 糊落としや洗濯を行った後に糊付けをする方法もあります。この場合、生地やステッチに水を通してあるので、糊落としを行わずに穿くのに対して、ダメージを受けるリスクを減らしながら、アタリを付けるのには適した方法だと思います。
洗濯機か手洗いか?
上で紹介したヴィンテージ愛好家の方は、水位を高くして洗濯機を使うとのことです。水の中に浸かった状態では、生地がダメージを受けるリスクは抑えられます。
水位を上げたり、洗濯機の設定などを調節することは、洗濯時のヴィンテージジーンズへの負担を和らげ、生地を痛めるリスクを抑えることに効果があると思います。。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- 501XXやビッグEで紙パッチが残存している場合、パッチは多少硬化していても、水に浸すと柔らかくなります。(それでも傷つきやすいので注意は必要です。)
パッチが残っている場合で、パッチをできる限り残したいとお考えであれば、手洗いをお勧めします。
ジーンズは元来ワークウェアであり、ヴィンテージであっても丈夫です。どこか特に傷んでいるような箇所がなければ、普通に洗濯機で洗っても大丈夫だと思います。やり方考え方は、人それぞれです。
洗剤の使用量
洗剤の使用量は、汚れの度合いやその人の好みによると思います。汚れがひどかったり、油分が付着している等でなければ、洗剤を多く使用する必要性は余りないです。
一般的に、メリハリのついた色落ちを望む場合は、洗剤の使用量は控えめにした方が良いと思います。逆に全体的に薄い色を望むのであれば、洗剤の量を多めにしたり、頻繁に洗濯する方が効果があると思います。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- 80年代は洗濯を重ねて色が薄くなった色を好む傾向があったようで、頻繁に洗濯をする傾向があったようです。
コマーシャルの最後に"the more you wash them the better they get"(ジーンズは洗えば洗うほど良くなっていきます)のテロップが表示されます。
乾燥機の使用について
ヴィンテージジーンズでの乾燥機の使用は、ステッチと生地にダメージを与える可能性が高いので避けるべきというのが私の考えです。
特にヴィンテージジーンズで綿糸が使われている場合、ヴィンテージの綿糸はとても痛みやすいため、乾燥機は使わない方が良いです。Big-Eの後期頃(平行ステッチの後半)から、ステッチはスパン糸が多く使われるようになっています。スパン糸は化繊のため(が含まれているため)綿糸より摩擦に対する強度があります。乾燥機の使用も比較的問題ないかもしれません。
ドラム式乾燥機は、ドラムが回転している時にジーンズの各部が大なり小なり擦れることは避けれません。乾燥機の作動中にジーンズ各部が擦れることは、色落ちの促進、アタリの生成・促進には効果があります。反面、綿糸のように摩擦に弱い素材は、乾燥機を使用するとダメージを受けやすいです。製造から長い年月が経過しているヴィンテージの綿糸への摩擦は極力避けるべきと思います。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- 復刻やレプリカなどのジーンズでは、乾燥機を使用しても基本的に大丈夫です。(製品自体、乾燥機の使用を考慮していると思います)
着用感の感じられるユーズドのジーンズでも、コンディションが良好なものもあります。少し気をつけるだけで、着用しても良い状態を維持することは可能です。
ヴィンテージの色落ちについて
乾燥機を使用しなくても、ヴィンテージジーンズは、アウトシームやヒゲなどのアタリはできます。一般的に乾燥機の使用は、アタリの生成や色落ちの進行を促進する効果がありますが、ヴィンテージの場合、特に気にしなくても味わい深い色味と色落ちをします。ただし、色落ちの進行には時間がかかります。
ヒゲは着用の仕方などによりますが、ヴィンテージの場合、アウトシームのアタリはほぼ確実にできます。ヴィンテージは、濃紺でもアウトシームのアタリの兆候はかなり早い段階から見られます。
色落ちを早くさせたいと強く思わないのであれば、ヴィンテージでは、乾燥機を使う必要性はないと思います。ヴィンテージとの付き合い方、考え方は人それぞれ異なります。ダメージを進行させたくない、状態を維持したいと考えるか、ダメージは気にせず着たいという考えもあると思います。
ここで紹介したやり方は、基本的にダメージの進行を抑える場合のアプローチです。
関連記事:
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