ヴィンテージ・リーバイス 501の通称66前期は、市場で高い人気があります。
本ブログに、様々なヴィンテージ501の紹介記事を投稿していますが、66前期の記事がダントツで一番のアクセス数があります。全投稿記事の中でも総合で2位です。
66前期は色々な意味で興味深いモデルです。今回は、少し異なる視点で66の名称について書いてみたいと思います。
66を、恐らくほとんどの人は、”ろくじゅうろく”ではなく、”ロクロク”と呼んでいると思います。
ロクロクは、親しみを感じる名前で、語呂が良いと思います。
この66の名前は、新品時に取り付けられているフラッシャーの中央下に©1966の表示が入っていることから名付けられたと言われています。(下の写真の水色の矢印で指している所)
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©1966は、コピーライトとなるデザイン(この場合フラッシャー)の直近の更新(作成)年を示します。ヴィンテージデニム製品のフラッシャーは、最短でも5年程度、長い場合は、10年以上同じ年の表示のまま使われます。
下の写真は、デッドストックのLeeのオーバーオールに付いていたフラッシャーです。
© 1949と表示されています。(水色の矢印で指した赤枠内)この製品は、1960-70年代初めの年代のものです。少なくとも20年前後の間は1949年のままであったことを示しています。
1950年代の501XXに付けられていたギャランティーチケットの左下には、COPYRIGHT 1927, BY LEVI STRAUSS&CO.の表記があります。少なくとも25年は、大きなデザイン変更が行われなかったため1927のままの表示のものが使われていたことを示しています。
©1966の表記のフラッシャーは、1966年から1970年代一杯までは使われていたと思われます。現時点で把握している次のコピーライトの更新年は、1982年です。
最終501XX、ダブルネーム、タイプもの、ビッグEのフラッシャーも©1966の表記です。つまり、66の名前の元である©1966の表記は、66固有のものではないのです。
66という名前から、501 1966年モデルを連想する場合もあると思いますが、66は70年代のモデルです。
LEVI'S VINTAGE CLOTHINGの1966年モデルは、ヴィンテージ市場で呼ばれる70年代の501の66ではなく、ダブルネームを復刻したモデルです。
LVC66501のパッチ表記は501と501XXの二つが表記されています。タブはビッグEです。
リーバイス公式オンラインストア:
LEVIS VINTAGE CLOTHING
501 1966モデル-リジッドカラー/MADE IN THE USA
なぜ66の名が付けられたのかについては、諸説あるでしょうし、これがそうであると言うことにはならないと思います。従って、明確・確実な白黒はっきりした答えを得ることは現実無理です。
多分こういう理由だったのではないかという推測を以下に書きます。
ヴィンテージブームが巻き起こったのは、1990年代の前半です。66前期の製造年は、1973年頃から1976年頃の間です。ヴィンテージブーム時の約20年前以内位の製品になります。
単純に置き換えることはできませんが、2015年の今から見た場合は、90年代の501が年代の差では該当します。
70年代前半は、ベルボトムが大流行した時代です。素材も化繊が主流でした。
Follow Longhorn Import's board 1970s on Pinterest.
ストレートシルエット、綿100%のデニムの501は、流行遅れのぱっとしないパンツ的に見られていたと思います。若者のファッションアイテムとしては、完全に対象外の扱いだったと推測します。
当時、売れずに販売店の倉庫などに残ってしまった501 デッドストック(死に在庫)は、かなりあったと想像しています。90年代にヴィンテージブームとなった時、20年程度前の70年代の製品である66のデッドストックは米国内に相当数量存在し、発見されたものは日本に送られたと思われます。
今ではほとんど見かけない501XXやビッグEのデッドストックも90年代初め頃はそれなりの数あり、販売されていましたが、絶対数では66のデッドストックの方が圧倒的に多かったと推定できます。
501XXはパッチ表記からもそのまま呼ばれ、ダブルネームやタイプものも同様だったと思われます。(そうでなくても、ビッグEとして扱われたと思います。)
タブがビッグEであることは、ヴィンテージの証のようなものなので、ビッグEまでのモデルのネーミングは比較的ストレートな名称です。
これらビッグE以前のモデルに対して、70年代のスモールeタブの501は、フラッシャー付きのデッドストックが多く存在したため、フラッシャーのコピーライト年を用いて66と呼んで販売されたのではと推測します。
そして、66の通称が普及して定着化したのではないかと想像しています。
66は70年代のモデルなので、70(ナナマル)の方がネーミング的には意味が近いのですが、70より66の方が語呂は良い感じがします。66の名前は人気・イメージの向上にも貢献していると思います。
本ブログに、様々なヴィンテージ501の紹介記事を投稿していますが、66前期の記事がダントツで一番のアクセス数があります。全投稿記事の中でも総合で2位です。
66前期は色々な意味で興味深いモデルです。今回は、少し異なる視点で66の名称について書いてみたいと思います。
66のネーミングについて
66を、恐らくほとんどの人は、”ろくじゅうろく”ではなく、”ロクロク”と呼んでいると思います。
ロクロクは、親しみを感じる名前で、語呂が良いと思います。
この66の名前は、新品時に取り付けられているフラッシャーの中央下に©1966の表示が入っていることから名付けられたと言われています。(下の写真の水色の矢印で指している所)
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フラッシャーなどに表記されるコピーライトの年について
©1966は、コピーライトとなるデザイン(この場合フラッシャー)の直近の更新(作成)年を示します。ヴィンテージデニム製品のフラッシャーは、最短でも5年程度、長い場合は、10年以上同じ年の表示のまま使われます。
下の写真は、デッドストックのLeeのオーバーオールに付いていたフラッシャーです。
© 1949と表示されています。(水色の矢印で指した赤枠内)この製品は、1960-70年代初めの年代のものです。少なくとも20年前後の間は1949年のままであったことを示しています。
- [message]
- ##hand-o-right## 備考
- デザインが変更されない限り、最初に作成されたコピーライトの年が使われ続けられます。
1950年代の501XXに付けられていたギャランティーチケットの左下には、COPYRIGHT 1927, BY LEVI STRAUSS&CO.の表記があります。少なくとも25年は、大きなデザイン変更が行われなかったため1927のままの表示のものが使われていたことを示しています。
©1966の表記のフラッシャーは、1966年から1970年代一杯までは使われていたと思われます。現時点で把握している次のコピーライトの更新年は、1982年です。
最終501XX、ダブルネーム、タイプもの、ビッグEのフラッシャーも©1966の表記です。つまり、66の名前の元である©1966の表記は、66固有のものではないのです。
66という名前から、501 1966年モデルを連想する場合もあると思いますが、66は70年代のモデルです。
LEVI'S VINTAGE CLOTHINGの1966年モデルは、ヴィンテージ市場で呼ばれる70年代の501の66ではなく、ダブルネームを復刻したモデルです。
LVC66501のパッチ表記は501と501XXの二つが表記されています。タブはビッグEです。
リーバイス公式オンラインストア:
LEVIS VINTAGE CLOTHING
501 1966モデル-リジッドカラー/MADE IN THE USA
なぜ66と呼ばれるようになったのか?
なぜ66の名が付けられたのかについては、諸説あるでしょうし、これがそうであると言うことにはならないと思います。従って、明確・確実な白黒はっきりした答えを得ることは現実無理です。
多分こういう理由だったのではないかという推測を以下に書きます。
ヴィンテージブームが巻き起こったのは、1990年代の前半です。66前期の製造年は、1973年頃から1976年頃の間です。ヴィンテージブーム時の約20年前以内位の製品になります。
単純に置き換えることはできませんが、2015年の今から見た場合は、90年代の501が年代の差では該当します。
70年代前半は、ベルボトムが大流行した時代です。素材も化繊が主流でした。
Follow Longhorn Import's board 1970s on Pinterest.
ストレートシルエット、綿100%のデニムの501は、流行遅れのぱっとしないパンツ的に見られていたと思います。若者のファッションアイテムとしては、完全に対象外の扱いだったと推測します。
当時、売れずに販売店の倉庫などに残ってしまった501 デッドストック(死に在庫)は、かなりあったと想像しています。90年代にヴィンテージブームとなった時、20年程度前の70年代の製品である66のデッドストックは米国内に相当数量存在し、発見されたものは日本に送られたと思われます。
今ではほとんど見かけない501XXやビッグEのデッドストックも90年代初め頃はそれなりの数あり、販売されていましたが、絶対数では66のデッドストックの方が圧倒的に多かったと推定できます。
501XXはパッチ表記からもそのまま呼ばれ、ダブルネームやタイプものも同様だったと思われます。(そうでなくても、ビッグEとして扱われたと思います。)
タブがビッグEであることは、ヴィンテージの証のようなものなので、ビッグEまでのモデルのネーミングは比較的ストレートな名称です。
これらビッグE以前のモデルに対して、70年代のスモールeタブの501は、フラッシャー付きのデッドストックが多く存在したため、フラッシャーのコピーライト年を用いて66と呼んで販売されたのではと推測します。
そして、66の通称が普及して定着化したのではないかと想像しています。
66は70年代のモデルなので、70(ナナマル)の方がネーミング的には意味が近いのですが、70より66の方が語呂は良い感じがします。66の名前は人気・イメージの向上にも貢献していると思います。
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