ヴィンテージ・リーバイスの507xxは、1953年から1962年の間まで生産されたデニムジャケットです。
両胸にポケット、前立ての両側にプリーツが入り、それを固定するボックスステッチが入れられている等、特徴的な外観デザインを備えています。
また、ボックス型、短い着丈に、小さめのアームホールの古い年代のデニムジャケット特有のシルエットです。
古い年代のXXデニム生地の特徴ある色味、風合い、そして漂うオーラと相成って、風格あふれるヴィンテージ・ジージャンです。
セカンドは、市場での人気も高く、いつかは欲しいと思っていらっしゃる方も少なくないのではと思います。
サードやフォースと比べると、絶対的な価格はやはり高めですが、同年代の501XXとの価格比、製品としての魅力、年代、希少性などを考慮すると、現在の一般的な市場価格は比較的値ごろであると思います。
(ヴィンテージの価格は需要と供給の関係で、変動します。供給数量はかなり限られているため、需要があるかないかで価格は時として大きく変動します。現在、ヴィンテージリーバイスは上昇傾向にあります。)
今回は、8月に投稿した557・サードの選択のための比較実例と同様に、507を実際に購入する上で、候補を絞り、選ぶための判断材料、ポイントなどを紹介します。
一般的に以下のような項目が主な判断材料となると思います。
セカンドは年代も古く、数もあまりありません。そして、安定した人気があります。
色が残っていて、コンディションが良いものは、本当に少ないです。
コンディションが良好なものと難があるものの価格差は大きいです。
基本的にコンディションか価格かどちらかを優先するかなどのトレードオフが求められると思います。
条件には、サイズなども加わるので、なかなか条件に合うものは見つかりづらいのが現状です。
考え方は人それぞれですが、セカンドの場合は、サイズ選択は妥協しないほうが、満足度が高いと思います。
セカンドの場合、条件を厳しく絞るほど、求める条件のほとんどを満たすものは、本当に少ないと考えておいた方が良いと思います。
ジージャンのサイズは、合わせるインナーがTシャツやポロシャツか、シャツやニット、スウェットなどと組み合わせるかでも、適正サイズは異なります。
関連ブログ記事:
ヴィンテージ・ジージャンのサイズについて
ヴィンテージ・ジージャンを選ぶ時に知っておいた方が良いこと
ここでは、例として、モデルはセカンド、サイズは36から40程度の条件で絞り込みます。
この二つの条件を満たす品は、ロングホーンインポーとで2品ありました。
パッチが消失しているため、サイズは実寸からの推定になりますが、前者はサイズ36か縮んだ38、後者は少し大きめの38か小さめの40です。
この2品は共に、色はまだかなり残っているものの、色落ちの傾向が見られます。襟部が着用の仕方で他の部分より顕著な色落ちをしています。
ステッチや生地などのコンディションは良好です。
コンディションや色など総合的なレベル(条件)は、非常に近いと思います。
この2品のどちらを選ぶかは、基本的にサイズがメインになると思います。
しかし、色やコンディションが近いと言っても、やはり両者、それぞれ特有の個性があります。
以下、色味などを含めて比較してみます。
下の写真はフラッシュを使用した写真です。実際に見た色の濃さに近い(写真が少し濃い程度かそのもの)です。
右が36程度、左が38 or 小さめの40です。
こちらはフラッシュ不使用の写真です。色は実際に見るより明るめになっていますが、生地の雰囲気、風合いを把握するのには参考になります。
フラッシュ不使用のほうが個体差、個性による違いが分かりやすいと思います。
また、デニムの写真は微妙な光の当たり方でも差が出ます。そのため、ご参考までに左右の重ね方を逆にした写真も紹介します。
左のほうが写真ではわずかに色が濃いかなと言う感じです。(本当に近い色の濃さです。)
袖部を比較してみると、左は色落ちの進行の度合いが進んでいます。右の袖のコンディションは、(特筆に値するほど)かなり良いです。
ヴィンテージの場合、部分的に退色がある場合も珍しくありません。
強い日差しを長時間浴びるような環境で着用されたものは、肩の背部の色落ちが他の箇所より少し顕著になったりします。
この2品は両方とも背部の生地の色も濃く、コンディションも非常に良いです。
この2品は、ディテールから右は革パッチ、左は革から紙パッチへの移行期のモデルと判定しています。
両者とも50年代半ば前後かそれ以前のモデルです。
推定サイズ36の右側のアジャスタボタンの感覚が少し小さいためベルトが2個目のボタンに少しかぶさっています。
左側は通常のレベルです。これも手作り・50年代のおおらかな生産の一つの表れだと思います。
この年代のXXデニム特有の色、風合いの特徴の参考として、背中側の生地の写真を数枚添付します。
上の3枚の写真は、推定サイズ38 or 40です。光の当たり方で色が異なって見えます。中央の写真はかなり明るめに写っていますが、生地の感じは一番わかりやすいのではと思います。
下は、推定サイズ36 (or 小さめの38)です。
両方とも、50年代のXXデニム特有の表情が生地からも感じられます。
下は推定サイズ36の507xxと60年代以降のヴィンテージ501各モデルと一緒に撮った写真です。
501は左から順に、ベルトループオフセット501XX、最初期ビッグE(最終501XX相当)、ビッグE 平行ステッチ、ワンウォッシュ程度 ビッグE 平行ステッチ、66前期です。
ヴィンテージデニムは、それぞれが本当に個性的です。
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VINTAGE LEVI'S 507XX |
また、ボックス型、短い着丈に、小さめのアームホールの古い年代のデニムジャケット特有のシルエットです。
古い年代のXXデニム生地の特徴ある色味、風合い、そして漂うオーラと相成って、風格あふれるヴィンテージ・ジージャンです。
セカンドは、市場での人気も高く、いつかは欲しいと思っていらっしゃる方も少なくないのではと思います。
サードやフォースと比べると、絶対的な価格はやはり高めですが、同年代の501XXとの価格比、製品としての魅力、年代、希少性などを考慮すると、現在の一般的な市場価格は比較的値ごろであると思います。
(ヴィンテージの価格は需要と供給の関係で、変動します。供給数量はかなり限られているため、需要があるかないかで価格は時として大きく変動します。現在、ヴィンテージリーバイスは上昇傾向にあります。)
今回は、8月に投稿した557・サードの選択のための比較実例と同様に、507を実際に購入する上で、候補を絞り、選ぶための判断材料、ポイントなどを紹介します。
ヴィンテージデニム製品の候補を絞り込む判断材料
一般的に以下のような項目が主な判断材料となると思います。
- モデル・年代
- 価格帯
- サイズ
- シルエット
- コンディション
- 色味・色落ち
- ディテール・その他、プレミアム要素
- 使用用途
- 購入目的
- 市場価値
セカンド、507xxを選ぶ上での参考情報
セカンドは年代も古く、数もあまりありません。そして、安定した人気があります。
色が残っていて、コンディションが良いものは、本当に少ないです。
コンディションが良好なものと難があるものの価格差は大きいです。
基本的にコンディションか価格かどちらかを優先するかなどのトレードオフが求められると思います。
条件には、サイズなども加わるので、なかなか条件に合うものは見つかりづらいのが現状です。
考え方は人それぞれですが、セカンドの場合は、サイズ選択は妥協しないほうが、満足度が高いと思います。
セカンドの場合、条件を厳しく絞るほど、求める条件のほとんどを満たすものは、本当に少ないと考えておいた方が良いと思います。
ジージャンのサイズは、合わせるインナーがTシャツやポロシャツか、シャツやニット、スウェットなどと組み合わせるかでも、適正サイズは異なります。
関連ブログ記事:
ヴィンテージ・ジージャンのサイズについて
ヴィンテージ・ジージャンを選ぶ時に知っておいた方が良いこと
選択・絞り込みの事例
ここでは、例として、モデルはセカンド、サイズは36から40程度の条件で絞り込みます。
この二つの条件を満たす品は、ロングホーンインポーとで2品ありました。
パッチが消失しているため、サイズは実寸からの推定になりますが、前者はサイズ36か縮んだ38、後者は少し大きめの38か小さめの40です。
この2品は共に、色はまだかなり残っているものの、色落ちの傾向が見られます。襟部が着用の仕方で他の部分より顕著な色落ちをしています。
ステッチや生地などのコンディションは良好です。
コンディションや色など総合的なレベル(条件)は、非常に近いと思います。
この2品のどちらを選ぶかは、基本的にサイズがメインになると思います。
しかし、色やコンディションが近いと言っても、やはり両者、それぞれ特有の個性があります。
以下、色味などを含めて比較してみます。
下の写真はフラッシュを使用した写真です。実際に見た色の濃さに近い(写真が少し濃い程度かそのもの)です。
右が36程度、左が38 or 小さめの40です。
フラッシュ不使用のほうが個体差、個性による違いが分かりやすいと思います。
また、デニムの写真は微妙な光の当たり方でも差が出ます。そのため、ご参考までに左右の重ね方を逆にした写真も紹介します。
左のほうが写真ではわずかに色が濃いかなと言う感じです。(本当に近い色の濃さです。)
袖部を比較してみると、左は色落ちの進行の度合いが進んでいます。右の袖のコンディションは、(特筆に値するほど)かなり良いです。
ヴィンテージの場合、部分的に退色がある場合も珍しくありません。
強い日差しを長時間浴びるような環境で着用されたものは、肩の背部の色落ちが他の箇所より少し顕著になったりします。
この2品は両方とも背部の生地の色も濃く、コンディションも非常に良いです。
この2品は、ディテールから右は革パッチ、左は革から紙パッチへの移行期のモデルと判定しています。
両者とも50年代半ば前後かそれ以前のモデルです。
推定サイズ36の右側のアジャスタボタンの感覚が少し小さいためベルトが2個目のボタンに少しかぶさっています。
左側は通常のレベルです。これも手作り・50年代のおおらかな生産の一つの表れだと思います。
この年代のXXデニム特有の色、風合いの特徴の参考として、背中側の生地の写真を数枚添付します。
上の3枚の写真は、推定サイズ38 or 40です。光の当たり方で色が異なって見えます。中央の写真はかなり明るめに写っていますが、生地の感じは一番わかりやすいのではと思います。
下は、推定サイズ36 (or 小さめの38)です。
両方とも、50年代のXXデニム特有の表情が生地からも感じられます。
下は推定サイズ36の507xxと60年代以降のヴィンテージ501各モデルと一緒に撮った写真です。
501は左から順に、ベルトループオフセット501XX、最初期ビッグE(最終501XX相当)、ビッグE 平行ステッチ、ワンウォッシュ程度 ビッグE 平行ステッチ、66前期です。
ヴィンテージデニムは、それぞれが本当に個性的です。
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