リーバイスサドルマンのフィギャアは、希少性が非常に高く、コレクターの羨望の的となっています。
今回は、前回のサドルマンの広告に続き、サドルマンのフィギュアの年代考察行います。
まずは、台座の表記に着目します。
AMERICA’S FINEST OVERALL SINCE 1850の表記です。これは、前回考察を行ったサドルマンの広告と同じです。
LEVI'Sの表記の右上には、®が入っています。(読み取りづらいですが、®だと思います。)
®がロゴの右上に入るようになったのは、1950年代の前半、1952-53年頃になります。
前記事で紹介した1952年の広告のロゴには、®でなく星型マークが入っていました。
続いて、サドルマンの人形に注目します。
この人形のモデルの元は、イラストと思われます。現時点で把握している限り、このイラストが最初に登場したのは、1950年です。
1952年の広告のサドルマンは、顔も体勢も同じです。
ホットアイロン、サドルの形状も同じ、左のバックポケットにバンダナが入って少し顔を出しているところも同じです。
ジャケットを着ているところ(だけ)が違います。
人形のサドルマンは、肩にサドルを担ぎ、もう片方の手には家畜に刻印を押すためのホットアイロンを持っているところ、基本的なポーズ等がイラストと共通です。
ここで、人形のサドルマンは、上で紹介したイラストとの違いで注目すべき点が二つあります。
一つ目は、シャツのポケットのフラップです。このフラップは、鋸の刃の形に似ているため名付けられたソウトゥース(SAWTOOTH)と呼ばれる特徴的な形状をしています。
当時のカタログなどをみると、1952年頃からソウトゥースのシャツが急激に増えてきているため、その頃から流行りだした思われます。
LVCでは、1955年モデルのデニムシャツがソウトゥースです。
シャツのフラップの形状から1952年頃以降と推定されます。この推定年代は、®がロゴに付けられていることとも一致します。
二つ目の注目点は、1950年と1952年のイラストでは、ジーンズの裾をロールアップしているのに対して、人形のジーンズ(501)はロールアップしていないところです。
1940年代以前のイラストや着用写真を見ると、ほとんどが裾をロールアップして、501(ジーンズ・オーバーオール)を穿いています。
ロールアップするのがジーンズの一般的な穿き方だったと思われます。
1953年に上映され当時の若者のファッションに大きな影響を与えたマーロンブランド主演のThe Wild Oneでも、登場人物たちはロールアップをして、ジーンズを穿いています。
ロールアップしない穿き方が普及しだしたのは、1950年代の後半以降と推測しています。
サドルマンの人形の推定年代は、ロゴ表記に®が入ることとソウトゥースのシャツであることから、1953年以降であることは、かなり高い確度となります。(ほぼ確定)
さらにデザインの元となったイラストでは、501はロールアップされているにも関わらず、人形のものはロールアップされていないことから、年代は1950年代の後半(半ばに近い方?)と推定しています。
(人によりますが)前回の記事で取り上げた広告や、今回の人形でも、細かく見ると色々面白い発見があったり、当時の時代背景、流行などを推測したり、考えたりして、楽しんだりすることもできるかと思います。
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今回は、前回のサドルマンの広告に続き、サドルマンのフィギュアの年代考察行います。
まずは、台座の表記に着目します。
AMERICA’S FINEST OVERALL SINCE 1850の表記です。これは、前回考察を行ったサドルマンの広告と同じです。
LEVI'Sの表記の右上には、®が入っています。(読み取りづらいですが、®だと思います。)
®がロゴの右上に入るようになったのは、1950年代の前半、1952-53年頃になります。
前記事で紹介した1952年の広告のロゴには、®でなく星型マークが入っていました。
続いて、サドルマンの人形に注目します。
この人形のモデルの元は、イラストと思われます。現時点で把握している限り、このイラストが最初に登場したのは、1950年です。
1952年の広告のサドルマンは、顔も体勢も同じです。
ホットアイロン、サドルの形状も同じ、左のバックポケットにバンダナが入って少し顔を出しているところも同じです。
ジャケットを着ているところ(だけ)が違います。
人形のサドルマンは、肩にサドルを担ぎ、もう片方の手には家畜に刻印を押すためのホットアイロンを持っているところ、基本的なポーズ等がイラストと共通です。
ここで、人形のサドルマンは、上で紹介したイラストとの違いで注目すべき点が二つあります。
一つ目は、シャツのポケットのフラップです。このフラップは、鋸の刃の形に似ているため名付けられたソウトゥース(SAWTOOTH)と呼ばれる特徴的な形状をしています。
当時のカタログなどをみると、1952年頃からソウトゥースのシャツが急激に増えてきているため、その頃から流行りだした思われます。
LVCでは、1955年モデルのデニムシャツがソウトゥースです。
シャツのフラップの形状から1952年頃以降と推定されます。この推定年代は、®がロゴに付けられていることとも一致します。
二つ目の注目点は、1950年と1952年のイラストでは、ジーンズの裾をロールアップしているのに対して、人形のジーンズ(501)はロールアップしていないところです。
1940年代以前のイラストや着用写真を見ると、ほとんどが裾をロールアップして、501(ジーンズ・オーバーオール)を穿いています。
ロールアップするのがジーンズの一般的な穿き方だったと思われます。
1953年に上映され当時の若者のファッションに大きな影響を与えたマーロンブランド主演のThe Wild Oneでも、登場人物たちはロールアップをして、ジーンズを穿いています。
ロールアップしない穿き方が普及しだしたのは、1950年代の後半以降と推測しています。
サドルマンの人形の推定年代は、ロゴ表記に®が入ることとソウトゥースのシャツであることから、1953年以降であることは、かなり高い確度となります。(ほぼ確定)
さらにデザインの元となったイラストでは、501はロールアップされているにも関わらず、人形のものはロールアップされていないことから、年代は1950年代の後半(半ばに近い方?)と推定しています。
(人によりますが)前回の記事で取り上げた広告や、今回の人形でも、細かく見ると色々面白い発見があったり、当時の時代背景、流行などを推測したり、考えたりして、楽しんだりすることもできるかと思います。
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