今回新発売となった501CT シュリンクトゥフィットは、とても興味深い製品です。
プレミアムがあるコーンミルズ・ホワイトオーク工場製のセルビッジデニムを使用しながら、価格はかなり抑えています。
米国製のデニムを使用しているのであれば、縫製も米国で行うのが通例です。あえて、米国製のデニムをメキシコに送り、メキシコで製品として仕上げています。
さらに興味深い点は、未洗い未加工の生デニムを使用していることです。
リーバイスジャパンが販売する501は、LVCを除いて、基本的に全て防縮加工が施されたデニムを使用しています。
昨年の9月に発売した501CT Made in the USAは、防縮加工が施されていない生デニムを、洗い加工を行った上で発売しています。
リーバイスジャパンが大々的に発表宣伝した501 2013年モデルにも生デニムを使用したシュリンクトゥフィットのモデルはありませんでした。
私の知る限り過去4-5年の間で、リーバイスジャパンが取り扱った唯一の生デニムの501は、ロングデイ(501-1931)だけです。
備考: ロングデイ/501-1931を501 2013年モデルと称して販売しているところもあります。しかし、ロングデイが発売開始されたのは、2014年の秋で、リーバイスジャパンは2013年モデルという呼び名をロングデイでは使っていません。
近年で唯一のシュリンクトゥフィットの501ロングデイは、日米共通モデルです。
今回の501CT STFは、現時点では、米国では発売されていません。
なぜ、リーバイスジャパンは、501の伝統的な特徴である生デニム・シュリンクトゥフィットの採用に消極的なのか?については、機会があれば考察してみたいと思っています。
ここでは簡単に考えられる理由を書きます。
などが考えられます。
生デニムを使用した501に消極的なリーバイスジャパンが、なぜ、501CTに生デニムを使ったのか?
と言う疑問が生じます。
ジーンズが好きな人、色落ちにこだわる人は、未洗い糊付きのデニム(リジッド)を求めます。
未洗い糊付きでも防縮加工が施されているものと加工が全くされない生デニムの二種類があります。
2015年9月に発売した501CT Made in the USAは、生デニムを使用して仕上がった製品に、洗い加工が施されています。(リンス)
なぜ、今回は洗い加工して販売しないのか?
対象顧客を、リジッドを好むジーンズ好きに設定したとも考えられます。
理由は不明ですが、今回はシュリンクトゥフィットで販売したのは興味深いです。
さらに不可解なことがあります。
501CT STFの表記レングスは、32インチです。しかし、生デニムを使用しているため、洗濯後、レングスは大幅に縮んで短くなります。
生デニムの場合、レングスは最低でも2インチは縮みます。
未洗いでレングス32インチのものは、洗濯後は、30インチ以下になります。
リーバイスジャパンの501は、通常、34インチか32インチです。上に書いたように、これらの501は防縮加工が施されているので、大きく縮みません。
米国ではレングスが選べるようになっていますが、日本ではレングスは基本的に選べません。
日本の場合、ジーンズは長ければ、お店で裾詰めを行うのが一般的です。裾詰めは広く普及しています。
そのため、レングスは基本的には長めを用意するのが通例です。
リーバイスジャパンの501のレングスは、最低で32インチです。
501CT STFのレングス32は、実質的には、レングス30に該当します。
サイズ32、縮んでレングス30インチでは短すぎると思う人も少なくないと思います。
レングス34にすれば、もっと多くの人が穿けるサイズになります。
なぜ501CT STFのレングスは、34インチでなく32インチなのか、理解に苦しみます。
さらにもう一点、不可解なことがあります。
オンラインストアの商品名に
501(R) CT カスタムテーパード/ダークインディゴ/11.5oz/CONE DENIM WHITE OAK(公式オンラインストアの商品ページへのリンク)と、色名がダークインディゴとなっていることです。
左脇のカラーバリエーションのところには、小さくリジッドと表示があります。
リジッドは、比較的良く知られた色名にも関わらず、なぜかダークインディゴと表記しているのも意図が不明です。
アイテム詳細には、
この商品はリジッド(未洗い)モデルの為、ご家庭でのお洗濯後は、縮む可能性がございます。詳しくは「サイズ詳細」をご参照下さい。
と赤字で注意書きがあります。縮む可能性ではなく、大きく縮みますと表記すべきだと思います。
サイズ表のところには、「最大で10%の縮みが発生します。」と注意書きがあります。この最大で10%の縮みは、一般的な生デニムの縮みの目安値です。
色名はリジッドではなく、ダークインディゴになっており、商品説明も混乱しがちな印象があります。
リジッドに色表記をして、
本品は未防縮の生デニム(リジッド)です。ご購入後のお洗濯により、最大で10%の縮みが発生します。
縮みを考慮したサイズをお選び下さい。縮み前の実寸サイズは、サイズ表に記載されております。
と明記すると、分かりやすいと思います。
なぜ、
大幅に縮む生デニムを使用しているのにレングスが、34インチではなく32インチなのか?
混乱を招くような色表記や分かりづらい製品説明なのか?
理由は本当に不明です。
501CT STFは、とてもユニークで価格的にもとても魅力的なモデルです。
レングスが34だったら買いたい!と思う人も少なくないのではと思います。
もしかして、このモデルを売りたくないのでは?と思ってしまいます。実際そうなのかもしれません。
しかし、レングス30インチ位が適正の方には、とてもお勧めなモデルです。
関連ブログ記事:
リーバイスジャパンが501CT シュリンクトゥフィットを発売開始!!
501CT STF 最初の洗濯によるサイズ変化
追記:ツイッターで501CT STFのレングスについて、コメントを頂きました。
レングスの設定は、着用する人の脚の長さや穿き方、好みも色々あるので、中々決めるのが難しいところだと思います。
米国製のデニムを使用しているのであれば、縫製も米国で行うのが通例です。あえて、米国製のデニムをメキシコに送り、メキシコで製品として仕上げています。
さらに興味深い点は、未洗い未加工の生デニムを使用していることです。
シュリンクトゥフィットに消極的なリーバイスジャパン
リーバイスジャパンが販売する501は、LVCを除いて、基本的に全て防縮加工が施されたデニムを使用しています。
昨年の9月に発売した501CT Made in the USAは、防縮加工が施されていない生デニムを、洗い加工を行った上で発売しています。
リーバイスジャパンが大々的に発表宣伝した501 2013年モデルにも生デニムを使用したシュリンクトゥフィットのモデルはありませんでした。
私の知る限り過去4-5年の間で、リーバイスジャパンが取り扱った唯一の生デニムの501は、ロングデイ(501-1931)だけです。
備考: ロングデイ/501-1931を501 2013年モデルと称して販売しているところもあります。しかし、ロングデイが発売開始されたのは、2014年の秋で、リーバイスジャパンは2013年モデルという呼び名をロングデイでは使っていません。
近年で唯一のシュリンクトゥフィットの501ロングデイは、日米共通モデルです。
今回の501CT STFは、現時点では、米国では発売されていません。
なぜ、リーバイスジャパンは、501の伝統的な特徴である生デニム・シュリンクトゥフィットの採用に消極的なのか?については、機会があれば考察してみたいと思っています。
ここでは簡単に考えられる理由を書きます。
- 生デニムは、洗濯後大きく縮むので、サイズ選択が難しいと思われる。
- サイズの選択ミスで発生するクレームが懸念される。クレーム処理対応の手間を防ぎたい。
- 店員に生デニム使用モデルの特徴を理解させるための社員教育が必要になる。
などが考えられます。
生デニムを使用した501に消極的なリーバイスジャパンが、なぜ、501CTに生デニムを使ったのか?
と言う疑問が生じます。
ジーンズが好きな人、色落ちにこだわる人は、未洗い糊付きのデニム(リジッド)を求めます。
未洗い糊付きでも防縮加工が施されているものと加工が全くされない生デニムの二種類があります。
2015年9月に発売した501CT Made in the USAは、生デニムを使用して仕上がった製品に、洗い加工が施されています。(リンス)
なぜ、今回は洗い加工して販売しないのか?
対象顧客を、リジッドを好むジーンズ好きに設定したとも考えられます。
理由は不明ですが、今回はシュリンクトゥフィットで販売したのは興味深いです。
さらに不可解なことがあります。
なぜ501CT STFのレングスは、34インチでなく32インチなのか??
501CT STFの表記レングスは、32インチです。しかし、生デニムを使用しているため、洗濯後、レングスは大幅に縮んで短くなります。
生デニムの場合、レングスは最低でも2インチは縮みます。
未洗いでレングス32インチのものは、洗濯後は、30インチ以下になります。
リーバイスジャパンの501は、通常、34インチか32インチです。上に書いたように、これらの501は防縮加工が施されているので、大きく縮みません。
米国ではレングスが選べるようになっていますが、日本ではレングスは基本的に選べません。
日本の場合、ジーンズは長ければ、お店で裾詰めを行うのが一般的です。裾詰めは広く普及しています。
そのため、レングスは基本的には長めを用意するのが通例です。
リーバイスジャパンの501のレングスは、最低で32インチです。
501CT STFのレングス32は、実質的には、レングス30に該当します。
サイズ32、縮んでレングス30インチでは短すぎると思う人も少なくないと思います。
レングス34にすれば、もっと多くの人が穿けるサイズになります。
なぜ501CT STFのレングスは、34インチでなく32インチなのか、理解に苦しみます。
さらにもう一点、不可解なことがあります。
色名は、リジッドではなく、ダークインディゴ
オンラインストアの商品名に
左脇のカラーバリエーションのところには、小さくリジッドと表示があります。
リジッドは、比較的良く知られた色名にも関わらず、なぜかダークインディゴと表記しているのも意図が不明です。
アイテム詳細には、
この商品はリジッド(未洗い)モデルの為、ご家庭でのお洗濯後は、縮む可能性がございます。詳しくは「サイズ詳細」をご参照下さい。
と赤字で注意書きがあります。縮む可能性ではなく、大きく縮みますと表記すべきだと思います。
サイズ表のところには、「最大で10%の縮みが発生します。」と注意書きがあります。この最大で10%の縮みは、一般的な生デニムの縮みの目安値です。
色名はリジッドではなく、ダークインディゴになっており、商品説明も混乱しがちな印象があります。
リジッドに色表記をして、
本品は未防縮の生デニム(リジッド)です。ご購入後のお洗濯により、最大で10%の縮みが発生します。
縮みを考慮したサイズをお選び下さい。縮み前の実寸サイズは、サイズ表に記載されております。
と明記すると、分かりやすいと思います。
考察
なぜ、
大幅に縮む生デニムを使用しているのにレングスが、34インチではなく32インチなのか?
混乱を招くような色表記や分かりづらい製品説明なのか?
理由は本当に不明です。
501CT STFは、とてもユニークで価格的にもとても魅力的なモデルです。
レングスが34だったら買いたい!と思う人も少なくないのではと思います。
もしかして、このモデルを売りたくないのでは?と思ってしまいます。実際そうなのかもしれません。
しかし、レングス30インチ位が適正の方には、とてもお勧めなモデルです。
関連ブログ記事:
リーバイスジャパンが501CT シュリンクトゥフィットを発売開始!!
501CT STF 最初の洗濯によるサイズ変化
追記:ツイッターで501CT STFのレングスについて、コメントを頂きました。
この方が、おっしゃる通り腰穿きになるとレングスは短くても大丈夫な場合もあると思います。また、短い方が収まりが良くなったりもすることもあると思います。@LonghornImport CTは股上が深く、腰穿きになるので、わたしはL32が縮んだくらいがちょうどいいです。— ろじゃー (@fumiaki25) February 18, 2016
近年の日本のトレンドとしては、ロールアップして足首を見せるのが標準になってきています。
しかしジャパンのレングス展開は、昔から不可解なところが多いのが事実です…
レングスの設定は、着用する人の脚の長さや穿き方、好みも色々あるので、中々決めるのが難しいところだと思います。
こんにちは
返信削除いつもブログ拝見しています。
レングスのサイズがなぜ32インチなのかということですが、レングスにおいては縮んだ後のサイズが表記してあるのではないでしょうか。
というのも、今回発売された501CT STFの股下は公式サイトによると全インチ79cmですが、今まで既に発売されていた501CTのレングスも全インチ79cm前後となっています。また、STFの32インチでのヒップが112cmなのに比べ既存の商品でのヒップが112cm程のサイズは34インチになります。つまり、501CT STFのサイズ表記は、縮んだ後のサイズであり、購入時の実際のレングスのサイズは34インチであると推測できます。
一方ウエストのサイズ表記では、31インチのSTFが86cm,既存の商品の同サイズが82cm 32インチのSTFが89cm,既存の商品の同サイズが85cmですので、パッチに表記されているサイズよりももう少し縮むと考えるのが普通のような気がします。要するに、おそらくウエストの表記は縮む前のサイズであると思います。
以上はあくまで私個人の憶測に過ぎませんのでスルーしていただいても構いません。
長文失礼しました。
Dudleyさん、
返信削除コメントありがとうございます。この話は少しややこしいところがあり、同じように思われていらっしゃる方もいると思います。他の読者の方にとっても、とても参考になるご意見・お考えだと思います。コメント下さいましたこと、感謝しております。
今回の501CT STFの洗濯前と後の実寸のサイズ変化をご連絡頂いて、それを元に記事を投稿しております。
http://my-levis501.blogspot.com/2016/02/501ct-stf-size.html
先に結論を申し上げると、501CT STFの表記レングス32に対して、新品時未洗濯の状態でレングスは79cmで、洗濯後のレングスは73cmです。詳しくは、上記ブログ記事をご参照ください。
ジーンズのサイズ表記と実寸は、同じものではないのが通例です。実際に実寸を計ってみると、同じモデルであっても個体差もあることが分かります。ただし、ある程度の表記と実寸差の傾向はあります。また、ジーンズのサイズはある程度差があっても、着用上はそれほど分からないところもあります。(人にもよりますが、一般的にジーンズはサイズ誤差の許容度はそれなりあると思います。)
米国流通モデルの501と505の場合は、ウエストは表記に対して実寸は2インチ程度大きく、レングスは表記と実寸がほぼ同じです。これは、防縮加工デニムを使用した501でも該当します。生デニムの501STFとレングス表記が同じ501では、新品時のレングスは同じです。洗濯後は、レングに差ができます。
例えば、上記の表記と実寸の関係から、STFはウエストが縮んだ後のサイズ表記になっていると解釈することもできます。しかし、その場合、レングスは縮む前のサイズ表記ということになります。また、防縮加工デニムを使用した501や505の場合は、表記よりもウエストの実寸は少し大きく、レングスは表記と実寸通りだとなります。
私の知る限り、アメリカのリーバイスの501は、1950年代以降現在に至るまで、基本的に縮んだ後のサイズ表記にはなったことは今までに一度もありません。しかし、日本流通のモデルでそのようなものはあったかもしれません。
尚、リーバイスジャパンの場合、オンラインストアで、それぞれの製品(モデル)ごとに実寸サイズを表示しています。同じ501で、同じ表記サイズであっても、ウエストなどの実寸が違っていたりします。違うから、わざわざ、モデルごとに実寸を表示しているのだと思います。
実のところ、かく言う私も、ブログを始める前まで、STFの表記サイズが縮んだ後なのか、縮む前なのか分からずにいました。今は相当数量の501の実寸を計っているので、上のようなことを申し上げております。
今後ともよろしくお願い致します。
501ctリジッドのサイズの選び方は他の501ctで30インチを履いていれば同じ30インチを選んで大丈夫なのでしょうか?
返信削除くろさん、
返信削除サイズ選びの例を紹介します。
例えば、現行の501CT ブリストル(リンスカラー)のウエスト30インチの実寸を、オンラインストアで見てみると、79cmになっています。同様に501CT STF (ダークインディゴ)の商品ページを見てみると、ウエスト実寸は、84cmとなっています。
同じウエスト表記30インチでありながら、ウエストの実寸が大きく異なります。ブリストルの30インチを履いている人は、501CT STFでも表記30インチが有力(第一)候補となります。
しかし、いくつか注意が必要です。リーバイスのオンラインストアの実寸値は時として、同じモデルでも後で変更になったりします。
そのため、サイズ選びで、最も確実なのは、ご自分がお持ちの501CTのウエストの実寸を計ってみることです。
手持ちの501CTのウエストの実寸(平置きで計測)に、3-4cm位足した値に近いものをサイズ表から選びます。
例えば、手持ちの501CTの実寸ウエストが79cmだったとします。3ー4足すと82~83cmです。その値に501CT STFのサイズ表で近いのは、ウエスト表記30インチが実寸84cmで一番近いです。このことから、ウエスト表記30インチが第一候補となります。