ラングラージーンズを代表する定番モデル13MWZは、製造は米国からメキシコに変わりましたが、生地は変わらず米国製のヘビーオンス、ブロークンデニムを使用しています。
上の写真は、13MWZの内側のタグです。MADE IN MEXICO OF US FABRIC, 100% COTTONと表記されています。米国製生地を使用して、メキシコで製造の意味です。
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『リーバイスも米国工場を閉鎖しても、13MWZの様に生地やその他の仕様は変えなければ良かったのに・・・』と思ってしまいます。
なぜ、リーバイスは501を、ラングラー13MWZの様に、”ジーンズ製造工場を海外に移しただけで、あとは変更しない”様にしなかったのか?について、考察を行います。
90年代の終わり頃から2000年代の初め頃、リーバイスは米国製501と同じ仕様の501をメキシコでも製造していました。
501シュリンクトゥフィットのモデルは、90年代後半からメキシコ製の存在が確認されています。
生産国が異なるだけで、生地や仕様は米国製と同じです。
リーバイスも元々は、ラングラーと同じ様なアプローチを行っていたことを示しています。
リーバイスは2003年末までに米国内の全工場を閉鎖しました。
全米国工場閉鎖以前は、基本仕様は全て同じだった501は、それ以降、地域による独自仕様の501が誕生しました。
日本で販売される501は、リーバイスジャパンが企画し、製造もアジア圏で行われる様になりました。
ジャパン企画の501は、生地も仕様もそれまでの米国製501とは異なります。
米国ラインの501も生地、仕様が変更になりました。
米国ラインの方は、生地・仕様を変える必要があったのか?という疑問が浮かびます。
尚、事業運営での判断や企画は、必要に迫られて行うこともありますし、必要性いかんにかかわらず、自発的に行うこともあります。
あくまでも推測になりますが、当時、リーバイスは事業が低迷しており、赤字脱出が大命題でした。
米国工場を閉鎖したのも、リストラクチャリングの一環です。
「これまでのやり方ではダメだ。大きく変えなければいけない。」という様な考えが支配的になっていた可能性が考えられます。
米国内の工場を閉鎖しても、生地や仕様を変えないことは、保守的なアプローチです。
結果的に、リーバイスは保守的なアプローチではなく、踏み込んで生地や仕様などについても変更することを選択しました。
また、米国製生地の採用を止めたのは、供給元のコーンミルズの事情もあった可能性もあります。
リーバイスが米国工場を全て閉鎖した2003年に、コーンミルズはチャプター11を申請しました。
Chapter 11は、日本語訳では”連邦倒産法第11章”です。日本の会社更生法に相当すると言われることもありますが、内容として民事再生法が近いとされています。
”倒産”という言葉が入っているので、どうしてもネガティブなイメージが強いですが、通常、事業はそのまま継続されます。
アメリカの大企業によるChapter 11の申請は、めずらしいことではありません。
しかし、採算的に悪化、行き詰まっていることを確実に示しているので、良いことではもちろんないです。
最初にコーンミルズChapter 11申請について知った時、同じ2003年のことなので、主要取引先のリーバイスが米国工場を閉鎖したため、採算が悪化し、コーンミルズがChapter 11を申請したのではと思いました。
その可能性もありますが、少し細かく調べてみると、コーンミルズのChapter 11申請とリーバイス米国工場閉鎖の関わりはあまり大きくなさそうな認識を持っています。
2002年、コーンミルズは1994年以降、初めて黒字決算となりました。黒字転換に大きく貢献したのは、メキシコのジョイントベンチャーです。
加えて、コーンミルズは、2002年にトルコでのジョイントベンチャーを設立し、リーバイスのヨーロッパ事業部にデニム供給を開始しました。
現在、トルコには、LVC(Levi's Vintage Clothing)の主要な製造工場もあります。
コーンデニムがリーバイスと歩調を合わせながら、製造拠点を海外に移していることを示しています。
そして、リーバイスは、海外工場による生産に切り換えると共に、デニムなどの生地も現地や近隣地域で製造されたものを調達することにしたことを現しています。
501についても、製造拠点を海外に移転する際に、生地も海外製のものを調達することにしたと思われます。
近年は、米国製であることが人気となり、米国製が復活する傾向があります。90年代の終わりから2000年代初めは、逆の状況だったと思います。
501だけは、米国製を堅持して欲しかった。生地だけでも米国製を使い続けて欲しかった。というのが個人的な意見ですが、時代の流れ、当時の会社の状況を考えると難しかったのだろうなと思います。
関連ブログ記事:
[##check## コーンミルズ、2003年 Chapter 11 申請について]
![]() |
| Wrangler 13MWZのインナータグ |
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『リーバイスも米国工場を閉鎖しても、13MWZの様に生地やその他の仕様は変えなければ良かったのに・・・』と思ってしまいます。
なぜ、リーバイスは501を、ラングラー13MWZの様に、”ジーンズ製造工場を海外に移しただけで、あとは変更しない”様にしなかったのか?について、考察を行います。
当初は、リーバイスもラングラーと同じ様なアプローチを取っていた
90年代の終わり頃から2000年代の初め頃、リーバイスは米国製501と同じ仕様の501をメキシコでも製造していました。
501シュリンクトゥフィットのモデルは、90年代後半からメキシコ製の存在が確認されています。
![]() |
| メキシコ製501STF |
リーバイスも元々は、ラングラーと同じ様なアプローチを行っていたことを示しています。
リーバイスは2003年末までに米国内の全工場を閉鎖しました。
全米国工場閉鎖以前は、基本仕様は全て同じだった501は、それ以降、地域による独自仕様の501が誕生しました。
日本で販売される501は、リーバイスジャパンが企画し、製造もアジア圏で行われる様になりました。
ジャパン企画の501は、生地も仕様もそれまでの米国製501とは異なります。
米国ラインの501も生地、仕様が変更になりました。
米国ラインの方は、生地・仕様を変える必要があったのか?という疑問が浮かびます。
尚、事業運営での判断や企画は、必要に迫られて行うこともありますし、必要性いかんにかかわらず、自発的に行うこともあります。
あくまでも推測になりますが、当時、リーバイスは事業が低迷しており、赤字脱出が大命題でした。
米国工場を閉鎖したのも、リストラクチャリングの一環です。
「これまでのやり方ではダメだ。大きく変えなければいけない。」という様な考えが支配的になっていた可能性が考えられます。
米国内の工場を閉鎖しても、生地や仕様を変えないことは、保守的なアプローチです。
結果的に、リーバイスは保守的なアプローチではなく、踏み込んで生地や仕様などについても変更することを選択しました。
また、米国製生地の採用を止めたのは、供給元のコーンミルズの事情もあった可能性もあります。
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| LVC 67505 リジッド (生地は米国コーンミルズ製) |
2003年コーンミルズ、Chapter 11申請
リーバイスが米国工場を全て閉鎖した2003年に、コーンミルズはチャプター11を申請しました。
Chapter 11は、日本語訳では”連邦倒産法第11章”です。日本の会社更生法に相当すると言われることもありますが、内容として民事再生法が近いとされています。
”倒産”という言葉が入っているので、どうしてもネガティブなイメージが強いですが、通常、事業はそのまま継続されます。
アメリカの大企業によるChapter 11の申請は、めずらしいことではありません。
しかし、採算的に悪化、行き詰まっていることを確実に示しているので、良いことではもちろんないです。
最初にコーンミルズChapter 11申請について知った時、同じ2003年のことなので、主要取引先のリーバイスが米国工場を閉鎖したため、採算が悪化し、コーンミルズがChapter 11を申請したのではと思いました。
その可能性もありますが、少し細かく調べてみると、コーンミルズのChapter 11申請とリーバイス米国工場閉鎖の関わりはあまり大きくなさそうな認識を持っています。
2003年前後のコーンミルズの状況・動向
2002年、コーンミルズは1994年以降、初めて黒字決算となりました。黒字転換に大きく貢献したのは、メキシコのジョイントベンチャーです。
加えて、コーンミルズは、2002年にトルコでのジョイントベンチャーを設立し、リーバイスのヨーロッパ事業部にデニム供給を開始しました。
現在、トルコには、LVC(Levi's Vintage Clothing)の主要な製造工場もあります。
コーンデニムがリーバイスと歩調を合わせながら、製造拠点を海外に移していることを示しています。
そして、リーバイスは、海外工場による生産に切り換えると共に、デニムなどの生地も現地や近隣地域で製造されたものを調達することにしたことを現しています。
501についても、製造拠点を海外に移転する際に、生地も海外製のものを調達することにしたと思われます。
近年は、米国製であることが人気となり、米国製が復活する傾向があります。90年代の終わりから2000年代初めは、逆の状況だったと思います。
501だけは、米国製を堅持して欲しかった。生地だけでも米国製を使い続けて欲しかった。というのが個人的な意見ですが、時代の流れ、当時の会社の状況を考えると難しかったのだろうなと思います。
関連ブログ記事:
[##check## コーンミルズ、2003年 Chapter 11 申請について]



501Type物を調べております。1960年代後半はダブルネームやタイプ物、BIG Eなど、年代がかぶることはあるのでしょうか。それともダブルネーム→タイプ物→BIG Eと移行してるのでしょうか。
返信削除是非、タイプ物のディテールの特徴、生産期はいつからいつまで、シルエットの特徴、ダブルネームやBIG Eとの相違など、説明いただけると幸いです。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。本件につきましては、ブログ記事にして返答致します。
返信削除なぜLVCがトルコ製のものがあるのかがわかりましたし、リーバイスの生地の調達の方法も合理的だなと思いました。裏側が見えてくるとより愛着を持てます。
返信削除話は逸れますが、某ヨーロッパのスポーツメーカーのスニーカーがインドネシア製のものがあるのですが、非常に作りがいいんです。縫製が綺麗でムラなく縫ってあるのです。で、それとは別でたまたまインドネシアの工場で女性スタッフが働いているcmをテレビで見かけたんです。そしたら、当たり前なんですけど、cmなんで良いとこしか映さないんですけど、皆さんすごく勤勉だし工場がすごく綺麗で整理整頓が行き届いていたんです。
その時に、○○製じゃなきゃ、△△製だから大したことないって考えはこの時代に通用しないものが多いんだなと思いました。(もちろん粗悪品もあります)
おそらくリーバイスなのでどこの国のどこの生地でも一定の質で作られていることは間違いないだろうと推測できますし、なにより一生懸命作ってくれている人がいるのにもったいないことはできないなと思うようになりました。
ものによって異なりますが、501だけは米国製を維持してほしかったという意見は賛成です。501だけは保守的でも伝統を守って変わらないプレミアムなものであって欲しかったです。ほかのラインでいろいろ遊んでほしかった気持ちがあります。ですが私はいまの501も好きなんですよねー(笑)
モンキーさん、コメントありがとうございます。アメリカ文化を代表する一つであるジーンズ、そして、リーバイスの製品、特に501等の定番モデルの場合、長い期間の中でその時代・歴史との関わり、社会、流行、文化、環境などの変化とも関連があることが少なくありません。
削除おっしゃるようにそうした過去の経緯、事情、時代背景などを汁とさらに愛着を感じることがありますよね。私もそうです。(笑)
某ヨーロッパのスポーツメーカーのスニーカーのお話、大変興味深く拝読しました。
今はネットとTV、雑誌などの既存メディアから多くの情報が発信され、情報があふれています。それらの情報を目にした時、そのまま受け入れるのではなく、自分なりの考え・解釈をすることは、とても大切なことだと思います。
モンキーさんは、ご自分のお考えをしっかり持っていらっしゃると思います。
アメリカは移民の国です。アメリカもどんどん変化しています。工場で働く人、縫製工は、西海岸(リーバイス本社のあるサンフランシスコ)はある時からアジア系が圧倒的に多くなりました。70年代以降、501を中心に製造していたテキサス州の工場は、伝統的にメキシコからの移民が多い地域です。
つまり、工場がアメリカにあっても、工場で働く人は外国・海外からの移民が多いのが歴史的伝統です。
アメリカの工場を閉鎖して、メキシコの工場で作ることは、視点を変えると、実質的な差は大きくないとも考えられます。
そういうビジネスライクな観点とセンチメンタルな考えは、相反するところがあります。また、ブランド的なイメージという点では、”米国製”というのはやはり重要だと思います。
これも時代などによって変わることのある価値観だと思います。(考え方は人それぞれ違っても、一般的な価値尺度というものは存在します。)
私も今の501STFは、結構好きです。501-1995やロングデイもとても良いと思っています。
失われたものもありますが、リーバイスも時代を生き残っていかなければならない、その意味で、最近のリーバイス(本社)は良い感じになってきていると思います。