製品の外観から、ブランド・モデルを識別できることは、ブランディングの重要なポイントです。
高級ブランドでも、ブランドマークやロゴが、目立つように取り付けられている製品もあれば、目立たない箇所に付けられているものもあります。
ブランドを識別できるロゴやデザインの特徴をどのように製品に付加するかは、ブランド戦略の重要なポイントの一つです。
リーバイスのジーンズの場合は、バックポケットに弓状に入るアーキュエットステッチ、右バックポケットの左脇に付く赤タブ、右ウエストバンド上のツーホースマークの入ったパッチが、リーバイスの製品であることを示す特徴・意匠です。
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アーキュエットステッチは、リーバイスが最初のジーンズ(当時の呼称オーバーオール)を製造し、販売した1873年から付いていたと考えられています。
ツーホースブランドのレザーパッチが最初に取り付けられたのは、1886年です。
1930年代までリーバイスは、アーキュエットステッチのトレードマークの申請・登録を行っていなかったため、競合他社もアーキュエットステッチに似た形状のステッチを、ジーンズのバックポケットに施していました。
他のジーンズもアーキュエットステッチが施されていたため、外観から明確にリーバイス製品であることを識別できるようにするため、1936年、赤い色のリボンをバックポケットに取り付けることを考案し、実行しました。これが赤タブの始まりです。
アーキュエットステッチ、ツーホースブランドのパッチ、赤タブは、現在のリーバイスのジーンズでも継承されているリーバイス製品の特徴です。
2014年から2015年にかけて、リーバイスはヴィンテージやオールドの501をテーパードにカスタムしたリミテッドエディションの501CTを制作しました。
2015年から2016年には、70年代から80年代頃の505をカスタムした505Cのプロトタイプを制作しました。
これらカスタムされた501や505の内側には、カスタムリミテッドエディションを示すタグに、生産数のナンバリングがスタンプされて、取り付けられています。
内側のタグを見れば、限定版ヴィンテージ・カスタムの501/
505であることが分かります。
しかし、今回、限定ヴィンテージ・カスタム版の501と505は、外側からでも判別できる工夫が凝らされていることを発見しました。
ヴィンテージ・カスタム版の専用タグは、内側の左ポケットの布袋の上に特徴的なステッチングで取り付けられています。
この限定カスタムタグの取り付けステッチは、意図的に表に露出するようになっています。
タグの取り付けは左ポケットの開口部に露出しています。
表から見たタグの取り付けステッチの大きさと形は、右ポケットのウォッチポケット(通称コインポケット)とバランスが取れるように工夫されたデザイン形状・位置です。
下の写真は、2015年初めにVogueの記者さんがリーバイスEurekaラボを訪問した時、カスタムしてもらった501を穿いている写真です。
左ポケット(写真向かって右)入り口上部に、左のウォッチポケットと似たステッチが施されているのが見えます。
関連ブログ記事:
[##check## 米女性ファッション誌Vogueの501についてのブログ記事]
特別カスタム限定版505Cのタグ取り付けステッチも同じ形状です。
中田クルミさんのブログのタイトル写真の限定版505Cの外観写真(以下添付ツイート)の左ポケット入り口にもステッチが見えます。
カスタムされた特徴的なスリムシルエットに、ヴィンテージ・オールド特有の色、色落ち、風合いを持つデニム生地、そして、左ポケットに特徴あるカスタムテーラードを示すステッチングが加えられています。
とても巧みで上手な演出だと思います。所有者以外は、気がつきづらいですが、所有者には良く分かる特徴です。
このタグのステッチングは、所有する人にとって、ブランドイメージ、付加価値を高める効果があると思います。
この特別カスタム限定版のタグのステッチングは、リーバイスは公開していないと思います。(公開する予定も現時点ではないと思います。)
所有者と実物を見たことのある一部関係者のみが知る特徴だと認識しています。
一般にはあえて公開しない外観上の識別ポイント、知る人ぞ知る(基本的に所有者と一部関係者)特徴を加えることによって、所有者のブランドイメージはかなり高まると思います。
これら501や505のカスタム・ヴィンテージを貰ったモデルさんたちのリーバイスのブランドイメージが高まり、その好意的な印象が一般人に伝わる等、波及効果を生み出す可能性・効果があります。
このブランディングは、本当に上手だと思っています。
(真似するメーカーがでてきそうなこと、リーバイスはあえて非公開にしていると思われるので、記事にしない方が良かったのかもしれないと少し思っています。しかし、これを考案した・オリジナルはリーバイスだと思います。2014年からこの特徴を備えるものを考案していることは、証拠があります。アーキュエットと同じで、後でもトレードマークの登録はできるため、記事にしました。リーバイスの方、問題・ご懸念がある場合は、ご連絡ください。)
関連ブログ記事:
[##check## ビンテージカスタムモデルの505C?]
高級ブランドでも、ブランドマークやロゴが、目立つように取り付けられている製品もあれば、目立たない箇所に付けられているものもあります。
ブランドを識別できるロゴやデザインの特徴をどのように製品に付加するかは、ブランド戦略の重要なポイントの一つです。
リーバイスのジーンズの場合は、バックポケットに弓状に入るアーキュエットステッチ、右バックポケットの左脇に付く赤タブ、右ウエストバンド上のツーホースマークの入ったパッチが、リーバイスの製品であることを示す特徴・意匠です。
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1950年代前半ヴィンテージ501XX 革パッチ |
アーキュエットステッチは、リーバイスが最初のジーンズ(当時の呼称オーバーオール)を製造し、販売した1873年から付いていたと考えられています。
ツーホースブランドのレザーパッチが最初に取り付けられたのは、1886年です。
- [message]
- ##exclamation-triangle## 備考
- リーバイスがアーキュエットステッチをトレードマークとして登録したのは、ジーンズ誕生後から70年後の1943年です。
1930年代までリーバイスは、アーキュエットステッチのトレードマークの申請・登録を行っていなかったため、競合他社もアーキュエットステッチに似た形状のステッチを、ジーンズのバックポケットに施していました。
他のジーンズもアーキュエットステッチが施されていたため、外観から明確にリーバイス製品であることを識別できるようにするため、1936年、赤い色のリボンをバックポケットに取り付けることを考案し、実行しました。これが赤タブの始まりです。
アーキュエットステッチ、ツーホースブランドのパッチ、赤タブは、現在のリーバイスのジーンズでも継承されているリーバイス製品の特徴です。
カスタム・リミテッドエディション501/505の外観上の意匠
2014年から2015年にかけて、リーバイスはヴィンテージやオールドの501をテーパードにカスタムしたリミテッドエディションの501CTを制作しました。
2015年から2016年には、70年代から80年代頃の505をカスタムした505Cのプロトタイプを制作しました。
これらカスタムされた501や505の内側には、カスタムリミテッドエディションを示すタグに、生産数のナンバリングがスタンプされて、取り付けられています。
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Levi's 501 CT Production Photos: By paulandwilliams, flickr |
内側のタグを見れば、限定版ヴィンテージ・カスタムの501/
505であることが分かります。
しかし、今回、限定ヴィンテージ・カスタム版の501と505は、外側からでも判別できる工夫が凝らされていることを発見しました。
ヴィンテージ・カスタム版の専用タグは、内側の左ポケットの布袋の上に特徴的なステッチングで取り付けられています。
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Levi's 501 CT Production Photos: By paulandwilliams, flickr |
この限定カスタムタグの取り付けステッチは、意図的に表に露出するようになっています。
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Levi's 501 CT Production Photos: By paulandwilliams, flickr |
タグの取り付けは左ポケットの開口部に露出しています。
表から見たタグの取り付けステッチの大きさと形は、右ポケットのウォッチポケット(通称コインポケット)とバランスが取れるように工夫されたデザイン形状・位置です。
下の写真は、2015年初めにVogueの記者さんがリーバイスEurekaラボを訪問した時、カスタムしてもらった501を穿いている写真です。
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VOGUE, Photo: by Christina Ladwig |
関連ブログ記事:
[##check## 米女性ファッション誌Vogueの501についてのブログ記事]
特別カスタム限定版505Cのタグ取り付けステッチも同じ形状です。
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505C Tailored Vintage Tag, 写真:中田クルミさんのブログ |
中田クルミ 公式ブログ : 極上の一本 https://t.co/pVVLN90HtX pic.twitter.com/NJyLfxeMNr— 中田クルミ NAKADA CULUMI (@CULUMI_NAKADA) August 7, 2016
カスタムされた特徴的なスリムシルエットに、ヴィンテージ・オールド特有の色、色落ち、風合いを持つデニム生地、そして、左ポケットに特徴あるカスタムテーラードを示すステッチングが加えられています。
とても巧みで上手な演出だと思います。所有者以外は、気がつきづらいですが、所有者には良く分かる特徴です。
このタグのステッチングは、所有する人にとって、ブランドイメージ、付加価値を高める効果があると思います。
この特別カスタム限定版のタグのステッチングは、リーバイスは公開していないと思います。(公開する予定も現時点ではないと思います。)
所有者と実物を見たことのある一部関係者のみが知る特徴だと認識しています。
一般にはあえて公開しない外観上の識別ポイント、知る人ぞ知る(基本的に所有者と一部関係者)特徴を加えることによって、所有者のブランドイメージはかなり高まると思います。
これら501や505のカスタム・ヴィンテージを貰ったモデルさんたちのリーバイスのブランドイメージが高まり、その好意的な印象が一般人に伝わる等、波及効果を生み出す可能性・効果があります。
このブランディングは、本当に上手だと思っています。
(真似するメーカーがでてきそうなこと、リーバイスはあえて非公開にしていると思われるので、記事にしない方が良かったのかもしれないと少し思っています。しかし、これを考案した・オリジナルはリーバイスだと思います。2014年からこの特徴を備えるものを考案していることは、証拠があります。アーキュエットと同じで、後でもトレードマークの登録はできるため、記事にしました。リーバイスの方、問題・ご懸念がある場合は、ご連絡ください。)
関連ブログ記事:
[##check## ビンテージカスタムモデルの505C?]
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